ゲームや動画を楽しむうえで、モニターの性能は体験の質を大きく左右します。
その中でも「120fps」「リフレッシュレート」「Hz」といったキーワードは、ゲーミングモニターや高画質ディスプレイを選ぶ際に必ず登場する重要な概念です。
「60Hzのモニターと120Hzのモニターは何が違うの?」「144Hzと120Hzはどちらがいいの?」「fps(フレームレート)とHz(リフレッシュレート)の違いは?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
これらは似ているようで意味が異なる概念であり、正しく理解することがモニター選びやゲーム設定の最適化に直結します。
この記事では、120fpsモニターとリフレッシュレートの基礎から始まり、fpsとHzの違い、144Hz・240Hzとの比較、用途別のモニターの選び方まで、わかりやすく丁寧に解説していきます。
ゲーミングモニターの購入を検討している方にも、基礎知識を整理したい方にも役立つ内容です。
120fpsモニターとリフレッシュレートとは?基本を理解しよう
それではまず、120fpsモニターとリフレッシュレートの基本的な概念について解説していきます。
リフレッシュレート(Refresh Rate)とは、モニターが1秒間に画面を何回更新(再描画)できるかを示す数値であり、単位はHz(ヘルツ)で表されます。
リフレッシュレートが120Hzのモニターは、1秒間に120回画面を更新できるということです。
fpsとHzの違い:混同しやすい二つの概念
fps(frames per second:フレームレート)とHz(リフレッシュレート)はよく混同されますが、意味が異なります。
| 概念 | 意味 | 制御するもの | 単位 |
|---|---|---|---|
| fps(フレームレート) | 1秒間にGPU・映像ソースが生成するフレーム数 | PC・ゲーム機・映像ソース | fps(フレーム毎秒) |
| Hz(リフレッシュレート) | 1秒間にモニターが画面を更新できる回数 | モニター(ハードウェア) | Hz(ヘルツ) |
わかりやすく例えると、fpsは「映像ソースが作る絵の枚数」、Hzは「モニターが1秒間に貼り替えられる額縁の回数」というイメージです。
fpsがどれだけ高くてもモニターのHzが低ければ、超えた部分の映像は表示されません。
逆にモニターのHzが高くてもfpsが低ければ、同じフレームを複数回表示するだけで滑らかさは向上しません。
120Hzモニターで実現できること
120Hzモニターは60Hzの標準モニターと比べて2倍の頻度で画面が更新されるため、映像の動きが非常に滑らかに見えます。
ゲームでは特に高速で動くキャラクター・銃撃時の映像・カメラを素早く動かした場面での残像感(モーションブラー)が大幅に軽減されます。
スポーツゲーム・FPS(ファーストパーソンシューター)・格闘ゲームなど、反応速度が求められるジャンルでは120Hz以上のモニターが特に有利とされています。
また映像コンテンツでも、120fpsで撮影・配信された映像をそのまま滑らかに再生できるという利点があります。
60Hzと120Hzの見た目の違い
60Hzと120Hzの映像の違いは、実際に見比べると多くの人が「明らかに滑らか」と感じます。
60Hzでは高速動作時に画面がぶれて見える「ティアリング(画面の横ズレ)」が発生しやすいですが、120Hzでは同じ動作がより鮮明に見えます。
ただしこの違いを最大限に感じるためには、120fps以上のフレームレートを出力できるPC・ゲーム機も必要であり、モニターだけ高リフレッシュレートにしても映像ソースがそれに対応していなければ恩恵は限定的です。
120Hzと144Hzの違い:どちらを選ぶべきか
続いては、ゲーミングモニターでよく比較される120Hzと144Hzの違いと、どちらを選ぶべきかについて確認していきます。
ゲーミングモニターの市場では144Hz・165Hz・240Hzといったさまざまなリフレッシュレートの選択肢があり、120Hzとどう違うのかを理解することが正しい選択につながります。
120Hzと144Hzの体感差は大きいか
120Hzと144Hzの違いは、1秒間に更新される回数が「120回」か「144回」かという差です。
この違いは約20%の差ですが、実際に体感できるかについては個人差が大きいでしょう。
多くのゲーマーは60Hz→120Hzの変化は劇的に感じるが、120Hz→144Hzの差はやや控えめという意見を持つことが多いです。
一方でFPSゲームの上級プレイヤーや敏感な方は144Hzの滑らかさを明確に感じることもあり、競技レベルのゲームプレイを目指すなら144Hz以上が推奨されます。
PlayStation 5・Xbox Series Xと120Hzの関係
コンソールゲーム(家庭用ゲーム機)の世界でも120Hzのモニターは注目されています。
PlayStation 5(PS5)とXbox Series Xは最大120fpsの出力に対応しており、120Hzのモニター・テレビと接続することで120fps表示が可能になります。
ただしすべてのゲームが120fps対応というわけではなく、ゲームによって30fps・60fps・120fps対応が異なるため、プレイするゲームの対応fps数を事前に確認することが重要です。
PS5ユーザーが120fpsを活かすには、HDMI 2.1に対応した120Hz以上のモニター・テレビが必要です。
リフレッシュレート別の用途おすすめ一覧
| リフレッシュレート | 主な用途 | おすすめユーザー |
|---|---|---|
| 60Hz | 一般的なPC作業・動画視聴 | ゲームをほとんどしない方 |
| 120Hz | コンソールゲーム・カジュアルゲーム・映像制作 | PS5/Xbox利用者・入門ゲーマー |
| 144Hz | PC FPS・競技ゲーム | PCゲーマー全般・競技志向 |
| 165Hz〜240Hz | 競技FPS・反応速度重視ゲーム | 上級者・プロ志向ゲーマー |
| 360Hz以上 | 最高峰の競技FPS | トッププレイヤー・esports選手 |
この表から分かるように、120HzはコンソールゲームとカジュアルPCゲームの橋渡しとなる実用的なリフレッシュレートであり、多くのユーザーにとって十分な滑らかさを提供します。
120fpsモニターを選ぶ際のポイント:パネルタイプ・応答速度・解像度
続いては、120fpsモニター(120Hzモニター)を選ぶ際に確認すべき重要なスペックについて確認していきます。
リフレッシュレートだけでなく、パネルタイプ・応答速度・解像度・入力端子なども総合的に評価することが自分に最適なモニター選びの鍵です。
パネルタイプ(TN・VA・IPS・OLED)の違い
ゲーミングモニターのパネルタイプには主にTN・VA・IPS・OLEDの4種類があり、それぞれに特徴があります。
| パネルタイプ | 応答速度 | 色再現性 | 視野角 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
| TN | 非常に速い(1ms) | やや低い | 狭い | 競技FPS・反応速度重視 |
| VA | 中程度(1〜4ms) | 高コントラスト | 中程度 | RPG・映画・汎用 |
| IPS | 速い(1〜4ms) | 高い | 広い | バランス型・クリエイター |
| OLED | 超高速(0.1ms以下) | 最高 | 最高 | 最高品質・ハイエンド |
ゲーミングモニターとして最もバランスが取れているのはIPSパネルであり、120Hz・IPS・1msの組み合わせが現在の主流となっています。
応答速度(Response Time)とは?
応答速度(Response Time)とは、画素が色を変更するのにかかる時間のことで、単位はms(ミリ秒)です。
応答速度が低いほど残像・ゴースト(動体後の画像の残り)が少なくなり、高速な動きが鮮明に見えます。
一般的にゲーミングモニターでは1ms(GTG:Gray to Gray)以下が推奨されており、120Hzのモニターを選ぶ際は応答速度の仕様を確認することが重要です。
注意点として、メーカーが表記する応答速度の測定方法(GTG・MPRT・BtW等)が異なるため、単純比較には注意が必要です。
解像度・入力端子との組み合わせ確認
120Hzを活かすためには、モニターの解像度と入力端子の仕様も重要です。
フルHD(1920×1080)での120Hzは比較的低スペックのPCでも実現しやすいですが、4K(3840×2160)での120Hz出力にはHDMI 2.1またはDisplayPort 1.4以上の対応が必要です。
PS5での120Hz出力にはHDMI 2.1に対応したポートが必須であり、モニター購入時に入力端子の規格を必ず確認しましょう。
120Hzモニターの表示品質向上技術:G-Sync・FreeSync・VRR
続いては、120Hzモニターと組み合わせて使われる表示品質向上技術について確認していきます。
リフレッシュレートを最大限に活かすためには、GPUとモニターの同期技術の理解も重要です。
ティアリング(画面の乱れ)とその解決策
fpsとモニターのリフレッシュレートが一致しない場合、「ティアリング」と呼ばれる画面が横にズレて見える現象が発生することがあります。
これはGPUが新しいフレームを送信するタイミングと、モニターが画面を更新するタイミングがずれることで起きます。
ティアリングを防ぐ伝統的な技術が「垂直同期(V-Sync)」ですが、V-SyncはfpsをモニターのHzに固定するため、フレームレートが下がると遅延が増えるというデメリットがあります。
G-Sync・FreeSync・VRRの役割
より効果的なティアリング防止として、現代のゲーミングモニターでは可変リフレッシュレート技術が採用されています。
可変リフレッシュレート技術の比較
G-Sync(Nvidia):NVIDIA GPU専用・モニター内部にモジュールを搭載・安定性が高い
FreeSync(AMD):AMD GPU対応・モジュール不要でコストが安い・対応モニターが多い
VRR(Variable Refresh Rate):HDMI 2.1規格の機能・PS5・Xbox Series Xが対応
G-Sync Compatible:NVIDIAが認定したFreeSyncモニター(NVIDIA GPUでも使用可能)
120Hzのモニターと可変リフレッシュレート技術を組み合わせることで、ティアリングなし・遅延最小化・滑らかな映像という三拍子が揃った最高の表示体験が実現します。
HDRと120Hzの組み合わせ
近年のハイエンドゲーミングモニターでは、高リフレッシュレート(120Hz以上)とHDR(High Dynamic Range:高ダイナミックレンジ)を両立した製品が増えています。
HDRは明暗の差(コントラスト比)と色域を拡張することで、より現実に近い映像表現を実現する技術です。
120Hz+HDRの組み合わせは滑らかさ(リフレッシュレート)と映像の豊かさ(HDR)を同時に享受できる最高の視聴体験を提供しますが、対応するコンテンツ・ゲーム・接続規格(HDMI 2.1・DisplayPort 1.4以上)が揃っている必要があります。
まとめ
この記事では、120fpsモニターとリフレッシュレートの基礎概念から、fpsとHzの違い、60Hz・120Hz・144Hzの比較、パネルタイプ・応答速度・入力端子の選び方、そして可変リフレッシュレート技術まで幅広く解説してきました。
120Hzモニターの本質は「1秒間に120回の画面更新で滑らかな映像体験を実現するディスプレイ」であり、コンソールゲーム・カジュアルPCゲーム・高フレームレート映像の視聴に幅広く対応できる実用的な選択肢です。
fpsはGPU・ゲーム機側の出力フレーム数、HzはモニターのハードウェアスペックであるためN両方を一致させることが最高の表示品質への第一歩です。
IPSパネル・1ms応答速度・HDMI 2.1対応・FreeSync/G-Sync対応という要素を組み合わせることで、120Hzモニターのポテンシャルを最大限に引き出せます。
自分の使い方・プレイするゲームのジャンル・接続する機器に合わせて最適なモニターを選び、滑らかで快適なゲーム体験を楽しんでください。