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真空度の単位は?換算・変換も(PaやTorrやmmHgやatmやhPa等)読み方や一覧は?

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真空度の単位は何を使えばいいのか、Pa・Torr・mmHg・atm・hPaなど多くの単位が存在し、どれを使えばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

真空技術は産業・研究・医療など幅広い分野で活用されており、単位の正確な理解と換算は非常に重要です。

本記事では、真空度の単位の種類・読み方・換算方法・一覧をわかりやすく解説していきます。

ぜひ最後までお読みいただき、現場や学習にお役立てください。

真空度の単位は?換算・変換も(PaやTorrやmmHgやatmやhPa等)読み方や一覧は?

それではまず、真空度の単位とその基本的な考え方について解説していきます。

真空度とは、ある空間の気体の圧力が大気圧よりどれだけ低いかを示す指標です。

真空度を表す単位には、国際単位系(SI単位)のPa(パスカル)をはじめ、Torr(トル)、mmHg(ミリメートル水銀柱)、atm(アトム・標準大気圧)、hPa(ヘクトパスカル)など多種多様なものがあります。

これらの単位はそれぞれ異なる分野・用途で使われており、換算・変換の知識がなければ混乱しやすい領域といえるでしょう。

真空度の主な単位一覧と読み方

Pa(パスカル):SI単位系の圧力単位。国際的に最も標準的。

hPa(ヘクトパスカル):気象分野でよく使われる。1 hPa = 100 Pa。

Torr(トル):真空技術・研究分野で広く利用。イタリアの物理学者トリチェリに由来。

mmHg(ミリメートル水銀柱):医療・生理学分野で使われる。Torrとほぼ同義。

atm(アトム・標準大気圧):1気圧を基準とした単位。

mbar(ミリバール):気象や真空分野で使用される。1 mbar = 0.1 kPa。

以下の表に、代表的な真空度の単位と読み方をまとめています。

単位記号 読み方 主な使用分野
Pa パスカル 一般・研究・産業全般
hPa ヘクトパスカル 気象・大気圧測定
kPa キロパスカル 工業・配管設計
MPa メガパスカル 高圧機器・材料試験
Torr トル 真空技術・半導体製造
mmHg ミリメートル水銀柱 医療・血圧・気圧測定
atm アトム(標準大気圧) 化学・熱力学
mbar ミリバール 気象・真空技術
bar バール 流体工学・計測器

このように、真空度の単位は分野によって使われるものが異なり、現場ごとに適した単位を選ぶ必要があります。

真空度の基準となる単位「Pa(パスカル)」とは

Pa(パスカル)の定義と特徴

続いては、最も基本となる単位Pa(パスカル)について確認していきます。

Pa(パスカル)は、国際単位系(SI単位)における圧力・応力の単位です。

1 Paは、1平方メートルの面積に1ニュートンの力が加わったときの圧力を表します。

フランスの数学者・物理学者ブレーズ・パスカルの名前に由来しており、科学・工業・研究のあらゆる場面で世界標準の単位として利用されています。

真空の世界では、大気圧(約101,325 Pa)を基準として、それより低い圧力を「真空状態」と呼びます。

hPa(ヘクトパスカル)との違い

hPa(ヘクトパスカル)は、100 Pa(パスカル)を1単位としたものです。

主に気象分野で大気圧の表示に使われており、標準大気圧は約1013.25 hPaに相当します。

1 hPa = 100 Paという関係を覚えておくと、換算がスムーズに行えるでしょう。

日常的な天気予報などで「hPa」の表記を目にすることが多いですが、真空度の分野では一般的にはPaやkPaが多く使われます。

kPa・MPaとの使い分け

kPa(キロパスカル)は1,000 Pa、MPa(メガパスカル)は1,000,000 Paを表します。

真空の度合いが高まるにつれてPaの数値は非常に小さくなるため、小数や指数表記(例:1×10⁻³ Pa)が使われることも多くあります。

工業・配管設計などではkPaやMPaが使いやすく、真空分野では用途に応じてPa・mPa・μPaなど幅広いスケールが活用されています。

TorrやmmHgの読み方と真空度への活用

Torr(トル)の由来と意味

続いては、Torr(トル)とmmHg(ミリメートル水銀柱)について確認していきます。

Torr(トル)は、イタリアの物理学者エヴァンジェリスタ・トリチェリの名前に由来する圧力の単位です。

1 Torrは0℃の水銀柱1ミリメートルの高さが生じる圧力とほぼ等しく、1 Torr ≒ 133.322 Paに相当します。

半導体製造・真空蒸着・スパッタリングなどの精密プロセスで広く用いられており、特に研究分野での使用頻度が高い単位です。

mmHg(ミリメートル水銀柱)との関係

mmHg(ミリメートル水銀柱)は、水銀柱の高さで圧力を表す単位です。

医療現場での血圧測定などで「120/80 mmHg」のように使われているのを聞いたことがある方も多いでしょう。

1 mmHg ≒ 1 Torr ≒ 133.322 Paという関係があり、真空技術の世界ではTorrとmmHgはほぼ同義として扱われることがほとんどです。

厳密には微妙な差がありますが、実用上は等しいとみなして問題ありません。

Torrを用いた真空度の目安

真空度はTorrを用いて以下のように分類されることがあります。

真空の種類 圧力範囲(Torr) 圧力範囲(Pa)
低真空 760 〜 1 Torr 約101,325 〜 133 Pa
中真空 1 〜 10⁻³ Torr 約133 〜 0.133 Pa
高真空 10⁻³ 〜 10⁻⁷ Torr 約0.133 〜 1.3×10⁻⁵ Pa
超高真空 10⁻⁷ Torr以下 約1.3×10⁻⁵ Pa以下

真空度の分類はアプリケーションによって異なることもありますが、上記の分類が一般的な目安として広く使われています。

atm・mbar・barなど他の真空度単位と換算方法

atm(標準大気圧)の定義

続いては、atm(標準大気圧)をはじめとする他の真空度関連単位について確認していきます。

atm(アトム)は標準大気圧を1とした単位で、1 atm = 101,325 Paと定義されています。

化学・熱力学・気体の状態方程式など、学術的な計算でよく用いられる単位です。

日常生活では「1気圧」という表現に相当し、地球の海面上での平均的な大気圧の基準値となります。

mbar(ミリバール)・bar(バール)の特徴

bar(バール)は気象学・流体工学などで使われる圧力単位で、1 bar = 100,000 Paです。

mbar(ミリバール)はその1/1000であり、1 mbar = 100 Pa = 1 hPaという関係があります。

mbarは真空技術の分野でも広く使われており、特にヨーロッパの真空機器メーカーのカタログなどでよく見られる単位です。

PaとmbarはどちらもSIに近い単位であるため、相互換算が比較的シンプルという特徴があります。

真空度単位の換算表と計算例

以下に、主要な真空度単位の換算表をまとめています。

単位 Pa換算値 Torr換算値 atm換算値 mbar換算値
1 Pa 1 約7.5×10⁻³ 約9.87×10⁻⁶ 0.01
1 Torr 約133.322 1 約1.316×10⁻³ 約1.333
1 atm 101,325 760 1 1013.25
1 mbar 100 約0.75 約9.87×10⁻⁴ 1
1 hPa 100 約0.75 約9.87×10⁻⁴ 1
1 bar 100,000 約750 約0.987 1,000
1 mmHg 約133.322 ≒1 約1.316×10⁻³ 約1.333

換算例① 5 Torrを Paに変換する場合

5 Torr × 133.322 Pa/Torr = 666.61 Pa

換算例② 1013.25 hPaをatmに変換する場合

1013.25 hPa × (1 atm / 1013.25 hPa) = 1 atm

換算例③ 0.01 PaをTorrに変換する場合

0.01 Pa × (1 Torr / 133.322 Pa) ≒ 7.5×10⁻⁵ Torr

換算の際には、基準となるPaを経由することで複数の単位間の変換が容易になります。

計算に慣れるまでは、まず「○○ Pa」に変換してから目的の単位に変えるという手順が確実でしょう。

まとめ

本記事では、真空度の単位は?換算・変換も(PaやTorrやmmHgやatmやhPa等)読み方や一覧は?というテーマで解説しました。

真空度を表す単位には、Pa・hPa・kPa・Torr・mmHg・atm・mbar・barなどさまざまなものがあり、それぞれに使用される分野や背景が異なります。

国際標準単位のPa(パスカル)を軸として換算を理解しておくことが最も確実な方法といえるでしょう。

Torrとmmhgはほぼ同義、mbarとhPaは等しい、1 atm = 101,325 Paといった関係を押さえておくだけで、換算作業がぐっとスムーズになります。

真空技術の分野では超高真空領域になると数値が非常に小さくなるため、指数表記への慣れも重要なポイントです。

本記事でご紹介した一覧表・換算表をぜひ活用いただき、真空度の単位に関する理解を深めていただければ幸いです。