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微分の学習を進めていると、1/xの微分という形に出会う場面があります。
1/xはx⁻¹と同じ形であるため、冪乗の微分公式をそのまま活用することができます。
この記事では、1/xの微分公式の内容とその証明方法、x⁻¹の微分との関係、具体的なやり方まで丁寧に解説していきます。
1/xの微分の公式は-1/x²
それではまず、1/xの微分の公式について解説していきます。
1/xを微分すると、次のような結果が得られます。
d/dx(1/x)=-1/x²(=-x⁻²とも表記できます)
-1/x²という形は、商の微分または冪乗の微分公式を使えば自然に導き出すことができます。
符号がマイナスになる点は間違えやすいため、特に注意が必要でしょう。
また、-x⁻²という形は冪乗の表記を使った同値な表現です。
商の微分公式を使った証明
1/xの微分は、商の微分公式を使って証明するのが最もスタンダードな方法です。
1/x=1/xの形なので、商の微分公式 d/dx(f/g)=(f’g-fg’)/g² を適用します。
f=1 → f’=0
g=x → g’=1
d/dx(1/x)=(0・x-1・1)/x²=-1/x²
商の微分公式を正確に覚えていれば、代入するだけで証明が完了します。
分子の「0・x」の部分は0になるため、計算はとてもシンプルです。
冪乗の微分公式を使った証明
別の証明方法として、1/xをx⁻¹と見なして冪乗の微分公式を使う方法があります。
1/x=x⁻¹とおくと、冪乗の微分公式 d/dx(xⁿ)=nxⁿ⁻¹ を適用します。
n=-1を代入すると、
d/dx(x⁻¹)=(-1)・x⁻¹⁻¹=-x⁻²=-1/x²
この方法では分数を冪乗の形に変換してから公式を適用するのがポイントです。
2つの証明方法を理解しておくと、微分の問題全般に対する応用力が高まるでしょう。
微分の定義を使った証明
より厳密な証明として、微分の定義から導く方法もあります。
微分の定義より、d/dx(1/x)=lim[h→0](1/(x+h)-1/x)/h
分子を通分すると、(x-(x+h))/(x(x+h))=-h/(x(x+h))
よって lim[h→0](-h/(x(x+h)))/h=lim[h→0](-1/(x(x+h)))=-1/x²
微分の定義からも同じ結果-1/x²が得られることが確認できます。
定義を使った証明は計算量が多くなりますが、公式の根拠を深く理解したい場合に有効です。
1/xの微分とx⁻¹の微分の関係を整理しよう
続いては、1/xの微分とx⁻¹の微分の関係について確認していきます。
この2つは表記が異なるだけで、まったく同じ関数です。
| 表記 | 同値な形 | 微分結果 |
|---|---|---|
| 1/x | x⁻¹ | -1/x² |
| x⁻¹ | 1/x | -x⁻² |
| 1/x² | x⁻² | -2/x³ |
表から、1/xとx⁻¹はまったく同じ微分結果になることがわかります。
また、1/x²の微分が-2/x³になることも冪乗の微分公式から確認しておきましょう。
負の冪乗の微分をスムーズに解くコツ
1/xのような分数の形の微分を解く際は、まず冪乗の形に書き直すことがポイントです。
1/xⁿ=x⁻ⁿと変換してから冪乗の微分公式を適用すると、計算がスムーズに進みます。
この変換を習慣づけることで、複雑な分数の形の微分にも迷わず対応できるようになるでしょう。
よくある間違いと注意点
1/xの微分では、いくつかの典型的なミスが見られます。
まず、符号のマイナスを忘れて1/x²と答えてしまうケースがあります。
冪乗の微分では指数がマイナスのとき符号がマイナスになることを、しっかりと意識してください。
また、1/xの積分であるlog|x|+Cと混同するミスも多いため、微分と積分を明確に区別するようにしましょう。
微分の結果を利用した積分への応用
1/xの微分結果-1/x²は、積分の問題にも応用できます。
∫(1/x²)dxを求めるときは、1/xの微分が-1/x²であることを逆用することができます。
∫(1/x²)dx=-1/x+C
(1/xを微分すると-1/x²になるため、逆に積分すると-1/xに戻る)
微分と積分の逆関係を意識することで、計算の見通しが立てやすくなります。
1/xの微分の応用例で理解を深めよう
続いては、1/xの微分の応用例を通じてさらに理解を深めていきます。
合成関数を含む微分の例
1/(2x)のように、引数に係数がある場合の微分を確認しましょう。
問題:d/dx(1/(2x))を求めよ。
1/(2x)=(1/2)・(1/x)とおくと、
d/dx(1/(2x))=(1/2)・(-1/x²)=-1/(2x²)
定数倍は微分の外に出せるという微分の線形性を活用することで、シンプルに計算できます。
積の微分との組み合わせ
x・(1/x)のように積の形になった場合は、積の微分公式を使います。
問題:d/dx(x²・(1/x))を求めよ。
x²・(1/x)=xと簡略化してから微分すると、
d/dx(x)=1
あるいは積の微分公式を使うと、
f=x² → f’=2x、g=1/x → g’=-1/x²
d/dx(x²・(1/x))=2x・(1/x)+x²・(-1/x²)=2-1=1
2つの方法でどちらも同じ結果が得られることが確認できます。
先に式を簡略化できる場合は簡略化してから微分するとミスが少なくなるでしょう。
合成関数の微分の例
1/(x+1)のように、引数が変わった場合の微分を確認しましょう。
問題:d/dx(1/(x+1))を求めよ。
合成関数の微分より、
d/dx(1/(x+1))=-1/(x+1)²×1=-1/(x+1)²
外側の微分(1/xの微分)と内側の微分(x+1の微分=1)をかけ合わせることで答えが得られます。
合成関数の微分では「外×内の微分」というルールを意識するとスムーズです。
まとめ
この記事では、1/xの微分の公式と証明、x⁻¹の微分との関係について解説しました。
1/xの微分結果は-1/x²(=-x⁻²)であり、商の微分または冪乗の微分公式によって証明することができます。
1/xとx⁻¹はまったく同じ関数であるため、微分結果も完全に一致します。
分数の形の微分を解く際は、まず冪乗の形に変換してから公式を適用するという手順を習慣づけることが大切です。
公式の意味と証明の流れをしっかり理解した上で、さまざまな問題に挑戦してみてください。