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サブネットマスクとIPアドレスの関係は?意味と仕組みを解説!(ネットワーク部・ホスト部・CIDRなど)

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ネットワークを学ぶうえで、サブネットマスクとIPアドレスの関係は避けて通れない重要なテーマです。

「IPアドレスは聞いたことがあるけれど、サブネットマスクって何のためにあるの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、サブネットマスクはIPアドレスをどのように分割・管理するかを決める、ネットワーク設計の根幹を担う仕組みです。

この記事では、サブネットマスクとIPアドレスの関係を、ネットワーク部・ホスト部・CIDRといったキーワードを交えながらわかりやすく解説していきます。

ネットワーク初心者の方から、復習したい方まで、ぜひ最後までお読みください。

サブネットマスクとIPアドレスの関係とは?結論からわかりやすく解説

それではまず、サブネットマスクとIPアドレスの関係について、結論から解説していきます。

サブネットマスクとは、IPアドレスのどの部分がネットワークを示し、どの部分がホスト(端末)を示すかを区別するための値です。

IPアドレスは「どのネットワークに属しているか」を示すネットワーク部と、「そのネットワーク内のどの端末か」を示すホスト部の2つに分かれています。

サブネットマスクは、この2つの境界線をIPアドレスに対して明示する役割を担っています。

IPアドレスだけでは「ネットワーク部」と「ホスト部」の境界がわかりません。

サブネットマスクがあることで、はじめてIPアドレスを正しく解釈できるようになります。

つまり、IPアドレスとサブネットマスクはセットで機能する、切っても切れない関係です。

たとえば、IPアドレスが「192.168.1.10」であっても、サブネットマスクが異なれば、ネットワーク部とホスト部の範囲が変わります。

サブネットマスクは「255.255.255.0」のような形式で表されることが多く、この値によってIPアドレスをどこで区切るかが決まる仕組みです。

ネットワークの設計や管理において、サブネットマスクとIPアドレスの関係を正確に理解することは非常に重要といえるでしょう。

IPアドレスのネットワーク部とホスト部を理解しよう

続いては、IPアドレスにおけるネットワーク部とホスト部について確認していきます。

IPアドレス(IPv4)は、32ビットの数値で構成されており、通常は「192.168.1.10」のように4つの数値をドットで区切った形式(ドット区切り10進数表記)で表されます。

この32ビットのうち、前半部分が「ネットワーク部」、後半部分が「ホスト部」として機能します。

ネットワーク部とは何か

ネットワーク部とは、IPアドレスの中でそのデバイスが「どのネットワークに属しているか」を示す部分です。

同じネットワークに属する機器は、ネットワーク部の値が一致しています。

たとえば、「192.168.1.10」と「192.168.1.20」は、サブネットマスクが「255.255.255.0」であれば、どちらもネットワーク部は「192.168.1」となり、同一ネットワーク内の端末と判断されます。

ホスト部とは何か

ホスト部とは、ネットワーク内で個々の端末を識別するための部分です。

同じネットワークに属する機器でも、ホスト部の値はそれぞれ異なります。

「192.168.1.10」の場合、サブネットマスク「255.255.255.0」のもとでは「10」の部分がホスト部に相当し、同一ネットワーク内での個体識別に使われます。

ネットワーク部とホスト部の具体例

以下の表で、ネットワーク部とホスト部の関係をわかりやすく整理してみましょう。

IPアドレス サブネットマスク ネットワーク部 ホスト部
192.168.1.10 255.255.255.0 192.168.1 10
192.168.1.20 255.255.255.0 192.168.1 20
192.168.2.10 255.255.255.0 192.168.2 10
10.0.0.5 255.0.0.0 10 0.0.5

この表からわかるように、サブネットマスクが変わると、ネットワーク部とホスト部の境界も変化します。

ネットワーク設計ではこの境界を意図的に設定することで、ネットワークの分割や管理を柔軟に行うことができます。

サブネットマスクの仕組みとビット演算による導出

続いては、サブネットマスクの具体的な仕組みとビット演算による導出方法を確認していきます。

サブネットマスクは、2進数(ビット)で表したときに「1」が連続している部分がネットワーク部、「0」が連続している部分がホスト部に対応します。

たとえば「255.255.255.0」を2進数に変換すると、以下のようになります。

255.255.255.0(10進数)

↓ 2進数に変換

11111111.11111111.11111111.00000000

「1」が24個 → ネットワーク部が24ビット

「0」が8個 → ホスト部が8ビット

AND演算でネットワークアドレスを求める

IPアドレスとサブネットマスクのAND演算(論理積)を行うことで、そのIPアドレスが属するネットワークアドレスを求めることができます。

AND演算とは、両方のビットが「1」のときだけ「1」になる計算方法です。

IPアドレス  :192.168.1.10

2進数    :11000000.10101000.00000001.00001010

サブネットマスク:255.255.255.0

2進数    :11111111.11111111.11111111.00000000

AND演算結果 :11000000.10101000.00000001.00000000

10進数変換  :192.168.1.0 ← ネットワークアドレス

このように、AND演算によってネットワークアドレスが「192.168.1.0」と求まります。

ルーターなどのネットワーク機器は、このAND演算を自動的に行うことでパケットの転送先を判断しています。

ブロードキャストアドレスとは

ホスト部のビットをすべて「1」にしたIPアドレスをブロードキャストアドレスと呼びます。

このアドレス宛に送信されたパケットは、同一ネットワーク内の全端末に届く仕組みです。

「192.168.1.0/24」のネットワークであれば、ブロードキャストアドレスは「192.168.1.255」となります。

使用可能なホストアドレスの範囲

ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスはホストに割り当てることができないため、実際に端末へ割り当て可能なIPアドレスの数は以下のように計算されます。

使用可能なホスト数 = 2のホスト部ビット数乗 − 2

例)ホスト部が8ビットの場合

2の8乗 − 2 = 256 − 2 = 254台

この「−2」は、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの分を差し引いているためです。

ネットワーク設計において、収容できるホスト数を正確に把握することは非常に重要なポイントといえるでしょう。

CIDRとは?サブネットマスクとの関係を解説

続いては、CIDRとサブネットマスクの関係について確認していきます。

CIDR(Classless Inter-Domain Routing)とは、従来のクラスフルアドレッシングの制限を取り除き、より柔軟にIPアドレスを割り当てるための表記方法・仕組みです。

CIDRでは、サブネットマスクの「1」のビット数をスラッシュで記述するプレフィックス表記(スラッシュ表記)を使います。

CIDRのプレフィックス表記とは

プレフィックス表記では、「192.168.1.0/24」のように、IPアドレスの後ろに「/24」と記述します。

この「/24」は、ネットワーク部が24ビットであることを意味しており、サブネットマスク「255.255.255.0」と同じ意味です。

以下の表で、代表的なCIDR表記とサブネットマスク、ホスト数の対応をまとめます。

CIDR表記 サブネットマスク ネットワーク部 使用可能ホスト数
/8 255.0.0.0 8ビット 16,777,214台
/16 255.255.0.0 16ビット 65,534台
/24 255.255.255.0 24ビット 254台
/25 255.255.255.128 25ビット 126台
/30 255.255.255.252 30ビット 2台

クラスフルアドレッシングとの違い

CIDRが登場する以前は、クラスフルアドレッシングという方式が使われていました。

クラスフルでは、IPアドレスをクラスA・B・Cの3つに分類し、それぞれ固定のネットワーク部を持つ仕組みでした。

クラスA:ネットワーク部8ビット(先頭が0)

クラスB:ネットワーク部16ビット(先頭が10)

クラスC:ネットワーク部24ビット(先頭が110)

この固定分類がIPアドレスの無駄遣いを招いたため、CIDRによる柔軟な割り当てが普及しました。

CIDRでは任意のビット数でネットワーク部を設定できるため、必要なホスト数に合わせた無駄のないアドレス設計が可能です。

サブネット分割(サブネッティング)の考え方

CIDRを活用したサブネッティングとは、1つのネットワークをより小さな複数のサブネットに分割する手法です。

たとえば「192.168.1.0/24」のネットワークを「/25」に変更すると、2つのサブネットに分割できます。

192.168.1.0/25 → ホスト範囲:192.168.1.1 ~ 192.168.1.126(126台)

192.168.1.128/25 → ホスト範囲:192.168.1.129 ~ 192.168.1.254(126台)

サブネッティングを行うことで、ネットワークをセグメントに分けてセキュリティを高めたり、ブロードキャストの影響範囲を狭めたりすることができます。

企業ネットワークや大規模なインフラ設計において、サブネッティングの知識は欠かせないスキルといえるでしょう。

まとめ

今回は、サブネットマスクとIPアドレスの関係は?意味と仕組みを解説!(ネットワーク部・ホスト部・CIDRなど)というテーマでお届けしました。

サブネットマスクは、IPアドレスのネットワーク部とホスト部の境界を明確にするための値であり、IPアドレスと常にセットで機能します。

ビット演算やAND演算によって、ネットワークアドレスの導出ができることも重要なポイントです。

また、CIDRのプレフィックス表記を理解することで、より柔軟で効率的なIPアドレス管理が可能になります。

サブネッティングの考え方とあわせて、ネットワーク部・ホスト部・CIDRの関係をしっかり押さえておくことで、ネットワーク設計や運用の場面で大きな力を発揮するでしょう。

ぜひ今回の内容を参考に、ネットワークの基礎をしっかりと固めていただければ幸いです。