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DRAMとは?意味や仕組みをわかりやすく解説!(SRAMとの違い:構造:リフレッシュ:メモリの種類:半導体など)

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コンピューターのメモリについて調べると必ず出てくる「DRAM」という言葉。

パソコンのスペック表に書かれている「DDR4 16GB」や「DDR5 32GB」というのはDRAMの一種です。

DRAMはコンピューターにとって欠かせないメモリ技術ですが、その仕組みを正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。

本記事では、DRAMの意味・構造・リフレッシュの仕組み・SRAMとの違い・種類・半導体としての特性をわかりやすく解説していきます。

コンピューターのハードウェアに興味がある方はぜひ最後までお読みください。

DRAMとは何か?基本的な意味と定義

それではまず、DRAMの基本的な意味と定義について解説していきます。

DRAM(Dynamic Random Access Memory)とは、コンデンサ(電荷を蓄える素子)とトランジスタを使ってデータを一時的に記憶する揮発性の半導体メモリです。

「Random Access」とは「どのアドレスにも同じ速度でランダムにアクセスできる」という意味で、磁気テープのように先頭から順番に読まなくていい特徴を示しています。

「Dynamic」は「動的」という意味で、定期的なリフレッシュ動作が必要なことを示します。

また「揮発性」とは電源を切るとデータが消えてしまう性質を指し、DRAMは電源が入っている間だけデータを保持します。

この揮発性という特性から、DRAMはPCの電源を切れば内容が消える「一時的な作業領域」として使われています。

DRAMの歴史と発展

DRAMは1966年にIBMのロバート・デナードによって発明されました。

初期のDRAMは非常に高価でしたが、半導体製造技術の進歩とともにコストが低下し、1980年代以降にパソコンのメインメモリとして普及しました。

その後、SDRAM(Synchronous DRAM)・DDR SDRAM(Double Data Rate)・DDR2・DDR3・DDR4・DDR5と世代を重ねながら進化し続け、現在もコンピューターの中核部品として機能しています。

現代のDDR5は初期のDRAMと比べて数千倍以上の速度と容量を実現しており、半導体技術の驚異的な進歩を象徴しています。

DRAMが果たす役割:メインメモリとして

DRAMの最も重要な用途は、コンピューターのメインメモリ(RAM)です。

CPUが処理するプログラムのコード・変数・データは、実行中にDRAMに格納されます。

SSD・HDDなどのストレージは大容量ですがアクセス速度が遅いため、実行中のデータは高速なDRAMに展開して処理する仕組みになっています。

「Webブラウザを開きすぎてパソコンが重くなった」という経験は、DRAMの空き容量が不足してスワップ(ストレージへの一時書き出し)が発生した状態を示していることが多いです。

DRAMの構造とリフレッシュの仕組み

続いては、DRAMの構造とリフレッシュの仕組みについて確認していきます。

DRAMの内部構造を理解することで、その特性と制約が明確になります。

DRAMのセル構造:コンデンサとトランジスタ

DRAMの最小単位は「メモリセル」と呼ばれます。

1つのメモリセルは「1つのトランジスタ(スイッチ)」と「1つのコンデンサ(電荷貯蔵)」で構成されており、コンデンサに電荷が蓄積されていれば「1」、蓄積されていなければ「0」を表します。

データの読み書きの仕組み

書き込み時:ワード線(行選択)が活性化されてトランジスタがオンになり、ビット線(列)からコンデンサに電荷が書き込まれる

読み出し時:ワード線が活性化されてトランジスタがオンになり、コンデンサの電荷状態がビット線を通じてセンスアンプに読み出される

読み出し動作によってコンデンサの電荷が失われるため、読み出し後に電荷を書き戻す「破壊読み出し後の再書き込み」が必要

このシンプルな1T1C(1トランジスタ・1コンデンサ)構造のおかげで、DRAMは非常に高い集積度を実現できます。

リフレッシュ動作:DRAMの最大の特徴

DRAMの最大の特徴にして最大の制約が「リフレッシュ」です。

コンデンサは完全な絶縁体ではなく、時間とともに電荷がわずかに漏れていきます。

このまま放置すると、「1」を表す電荷が消えてしまい、データが消失してしまいます。

これを防ぐために、DRAMコントローラーは数ミリ秒(通常64ms)ごとにすべてのセルを定期的に読み出して電荷を補充するリフレッシュ動作を行います

リフレッシュ中はメモリへのアクセスが一時的に待機状態になるため、リフレッシュがパフォーマンスのオーバーヘッドになることがあります。

現代のDRAMコントローラーはこのリフレッシュをCPUのメモリアクセスと並行して効率的に管理する機能を持っており、ユーザーが意識することはほぼありません。

DRAMのアドレス構造:行と列のマトリクス

DRAMのメモリセルは行(ロウ)と列(カラム)のマトリクス状に配置されています。

特定のセルにアクセスするには、まずロウアドレスを指定してワード線を活性化し(RAS:Row Address Strobe)、次にカラムアドレスを指定して目的のセルを選択します(CAS:Column Address Strobe)。

このRASとCASを分けて送る「アドレス多重化」技術により、ピン数を減らしながら大容量のアドレス空間を実現しています。

DRAMの主な種類と規格

続いては、DRAMの主な種類と規格について確認していきます。

DRAMには用途に応じたさまざまな種類があります。

PC向けDRAM:DDR SDRAMの世代別比較

規格 最大転送速度 動作電圧 主な採用時期
DDR3 約25.6GB/s 1.5V 2007〜2014年頃
DDR4 約51.2GB/s 1.2V 2014年〜現在
DDR5 約102.4GB/s以上 1.1V 2021年〜現在
LPDDR5(モバイル向け) 約68GB/s 1.05V以下 2020年〜現在

DDR(Double Data Rate)という名前の通り、クロックの立ち上がりと立ち下がりの両方でデータを転送することで、クロック周波数の2倍の転送速度を実現しています。

グラフィック向けDRAM:GDDR・HBM

グラフィックカード(GPU)には通常のDDR SDRAMではなく、グラフィック処理に最適化されたDRAMが使われます。

GDDR(Graphics DDR)はGPU向けに高帯域幅を重視して設計されたDRAMで、現在はGDDR6・GDDR6Xが主流です。

HBM(High Bandwidth Memory)はダイを積層する3D積層技術を使った超高帯域幅DRAMで、AI処理向けGPUに採用されています。

HBM3の帯域幅は1スタックあたり約819GB/sに達し、従来のGDDRを大幅に上回る性能を発揮します。

サーバー向けDRAM:ECC・RDIMMの特徴

サーバーやワークステーションでは、エラー訂正機能付きのECC(Error Correcting Code)メモリが使われます。

ECCメモリはデータビットにパリティビットを付加することで、1ビットのエラーを自動検出・訂正できる機能を持ちます。

金融・医療・クラウドサービスなどデータの正確性が最重要な用途では、ECCメモリの採用が必須とされています。

DRAMとSRAMの違いを簡潔に整理すると以下のようになります。

DRAMはコンデンサで電荷を保持するためリフレッシュが必要ですが、高集積・低コストでメインメモリに最適です。

SRAMはフリップフロップでデータを保持するためリフレッシュ不要で超高速ですが、低集積・高コストのためキャッシュメモリに限定して使われます。

この二種類のメモリがコンピューターの中で役割を分担することで、高速かつ大容量のメモリシステムが実現されています。

まとめ

本記事では、DRAMの意味・構造・リフレッシュの仕組み・SRAMとの違い・主な種類と規格について解説してきました。

DRAMはコンデンサとトランジスタによるシンプルな1T1C構造で高集積・低コストを実現しつつ、定期的なリフレッシュ動作によってデータを保持する揮発性メモリです。

DDR5・LPDDR5・GDDR6・HBMなど用途に応じた様々な規格が存在し、PC・スマートフォン・GPU・サーバーなどあらゆるコンピューティング環境の中核を担っています。

DRAMの仕組みを理解することで、コンピューターのパフォーマンスチューニングやメモリ選定の知識が大幅に深まるでしょう。