等比数列の性質を漸化式の観点から理解することは、より発展的な数列の問題を解くための重要な基礎となります。
a_{n+1}=ra_n・特性方程式・数列の変換方法といったキーワードとともに、漸化式の解き方を学んでいきましょう。
この記事では、等比数列の漸化式の形・解き方・一般項の求め方・特性方程式の活用まで、詳しく解説していきます。
等比数列の漸化式とは何か?基本的な結論
それではまず、等比数列の漸化式の基本と、押さえるべき結論から解説していきます。
等比数列の漸化式の基本形は、「a_{n+1} = r×a_n(rは定数:公比)」という形です。
等比数列の漸化式の基本:a_{n+1} = r×a_n(a₁と公比rが与えられる)。この漸化式から一般項を求めると、a_n = a₁×r^{n-1}となります。漸化式a_{n+1}=ra_nは「前の項にrをかけて次の項が得られる」という等比数列の定義を方程式の形で表したものです。
漸化式の問題において、与えられた漸化式が等比型(a_{n+1}=ra_n)と認識できれば、直ちに一般項a_n=a₁r^{n-1}を使えるという点が重要です。
基本的な漸化式の解き方
続いては、等比数列の基本的な漸化式の解き方を確認していきます。
a_{n+1}=ra_n型の解法
例題:a_{n+1} = 3a_n, a₁ = 2 の一般項を求めよ
漸化式が a_{n+1}/a_n = 3(定数)なので等比数列
初項 a₁=2, 公比 r=3
一般項:a_n = 2 × 3^{n-1}
a_{n+1}=ra_n+pq型(等比型に変換する漸化式)
「a_{n+1}=ra_n+p」という形の漸化式は、特性方程式(α=rα+p)を解いて α を求め、b_n = a_n – α とおいて等比数列に変換する手法で解きます。
例題:a_{n+1} = 2a_n + 3, a₁ = 1 の一般項を求めよ
特性方程式:α = 2α + 3 → α = -3
b_n = a_n – (-3) = a_n + 3 とおくと:
b_{n+1} = a_{n+1} + 3 = (2a_n+3) + 3 = 2a_n + 6 = 2(a_n+3) = 2b_n
b_nは公比2の等比数列、b₁ = a₁+3 = 4
b_n = 4 × 2^{n-1} = 2^{n+1}
a_n = b_n – 3 = 2^{n+1} – 3
特性方程式の意味と活用
続いては、特性方程式の意味と活用法を確認していきます。
特性方程式とは何か
特性方程式(Characteristic Equation)は、漸化式a_{n+1}=ra_n+pにおいて、「n→n+1の変化で値が変わらない定数解α」を求める方程式です。
α=rα+pを解くことで得られたαを使って「b_n=a_n-α」と変換すると、b_nがシンプルな等比数列になります。
この変換テクニックは、一次漸化式のすべてに適用できる強力な手法であり、入試でも頻出です。
2項間漸化式の一般的な解法
a_{n+1}=pa_n+qという形の一次漸化式の一般的な解法手順は以下の通りです。
一次漸化式の一般的な解法:
①特性方程式 α=pα+q を解いて α を求める
②b_n = a_n – α とおくと、b_{n+1} = pb_n という等比数列の漸化式に変換される
③b_n = b₁ × p^{n-1} として一般項を求める(b₁=a₁-α)
④a_n = b_n + α として元の数列の一般項を得る
等比型漸化式の応用問題
続いては、等比型漸化式の応用問題のパターンを確認していきます。
両辺をa_nで割る変換
a_{n+1}/a_n = f(n)という形に変形できる場合、積の形でa_nを表すことができます。
a_n = a₁ × (a_2/a₁) × (a_3/a₂) × … × (a_n/a_{n-1}) = a₁ × Π_{k=1}^{n-1} (a_{k+1}/a_k)という積の形が使えます。
まとめ
この記事では、等比数列の漸化式(a_{n+1}=ra_n)・基本的な解き方・a_{n+1}=ra_n+p型への特性方程式の活用・変換による等比型への帰着・応用問題のパターンについて詳しく解説しました。
漸化式解法の核心は「a_{n+1}=ra_n型を見抜いて直接一般項を求め、a_{n+1}=ra_n+p型は特性方程式でαを求めてb_n=a_n-αに変換する」という2段階のアプローチにあります。
ぜひこの記事を参考に、等比数列の漸化式の解き方を完全にマスターしてください。