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二項分布の公式は?期待値と分散の計算式も!

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二項分布を学ぶうえで、確率の計算式・期待値・分散・標準偏差の公式を正確に理解することは非常に重要です。

「なぜこの公式になるのか」「どうやって求めるのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、二項分布の確率の公式・期待値の計算式・分散の公式・標準偏差の求め方・各公式の導出過程まで、わかりやすく詳しく解説していきます。

二項分布の公式の基本とは?押さえるべき結論

それではまず、二項分布の主要な公式の全体像と、押さえるべき結論から解説していきます。

二項分布B(n, p)に関する基本公式を整理すると、以下のようになります。

二項分布B(n,p)の基本公式まとめ:

確率:P(X=k) = ₙCₖ × pᵏ × (1-p)ⁿ⁻ᵏ

期待値(平均):E(X) = np

分散:V(X) = np(1-p)

標準偏差:σ(X) = √{np(1-p)}

これら4つの公式が、二項分布を扱ううえでの基本セットです。

これらの公式は、二項分布の性質を完全に記述するために必要な最小限の情報を提供します。

特に期待値np・分散np(1-p)は非常にシンプルな形をしており、nとpさえわかれば瞬時に計算できる便利な公式です。

二項分布の確率の計算式と計算方法

続いては、二項分布の確率の計算式と、具体的な計算方法について確認していきます。

確率質量関数の各要素の意味

P(X=k) = ₙCₖ × pᵏ × (1-p)ⁿ⁻ᵏ という式の各要素を詳しく見ていきましょう。

要素 意味 役割
ₙCₖ n回中k回を選ぶ組み合わせ 成功がk回となるパターン数を数える
pᵏ 成功確率pのk乗 k回成功する確率
(1-p)ⁿ⁻ᵏ 失敗確率(1-p)の(n-k)乗 残りn-k回失敗する確率

この3要素の積が、n回中ちょうどk回成功する確率となります。

確率計算の具体的な手順

二項分布の確率計算を行う際の手順を、具体例で確認しましょう。

例題:不良品率3%の工場で10個を検査したとき、不良品が2個である確率

n=10, p=0.03, k=2

①₁₀C₂ = 10!/(2!×8!) = 45

②p² = 0.03² = 0.0009

③(1-0.03)⁸ = 0.97⁸ ≈ 0.7837

④P(X=2) = 45 × 0.0009 × 0.7837 ≈ 0.0317

したがって、不良品が2個である確率は約3.17%となります。

累積確率の計算方法

実際の問題では「k回以下の確率」や「k回以上の確率」といった累積確率が求められることも多くあります。

「X≦k」の確率は、P(X=0)+P(X=1)+…+P(X=k)の和として計算します。

「X≧k」の確率は、1-P(X≦k-1)として求める方が計算が楽なケースが多いでしょう。

二項分布の期待値の公式と導出

続いては、二項分布の期待値(平均)の公式E(X)=npと、その導出について確認していきます。

期待値の直感的な理解

期待値E(X)=npは、「n回試行したときに平均的に何回成功するか」を表しています。

例えば、コインを100回投げるとき(n=100, p=0.5)、期待値はE(X)=100×0.5=50となり、「平均して50回表が出る」ことを示しています。

この結果は直感的にも納得のいくものであり、公式の正しさを直感で確認できます。

期待値の形式的な導出

期待値E(X)=npの導出は、二項分布の定義から直接計算する方法と、ベルヌーイ試行の期待値の線形性を使う方法の2通りがあります。

線形性を使った期待値の導出:

X = X₁ + X₂ + … + Xₙ(各Xᵢはi回目の試行での成功を表す確率変数、E(Xᵢ)=p)

期待値の線形性より:

E(X) = E(X₁) + E(X₂) + … + E(Xₙ) = p + p + … + p = np

このように、「各試行の期待値の合計」として二項分布の期待値を導出することができます。

二項分布の分散・標準偏差の公式と計算方法

続いては、二項分布の分散V(X)=np(1-p)と標準偏差の公式・計算方法を確認していきます。

分散の公式の意味と直感的な理解

V(X)=np(1-p)という分散の公式において、p=0.5のとき分散は最大値np/4となります。

これは、成功確率が0.5(完全に不確実)のとき、結果のばらつきが最大になるという直感と一致しています。

pが0または1に近づくほど分散は小さくなり、結果がほぼ確実に予測できる状況では、ばらつきが小さくなることを示しています。

分散の計算手順

分散の計算例:n=20, p=0.3の二項分布の分散と標準偏差

分散:V(X) = np(1-p) = 20 × 0.3 × 0.7 = 20 × 0.21 = 4.2

標準偏差:σ(X) = √4.2 ≈ 2.049

期待値:E(X) = np = 20 × 0.3 = 6

解釈:20回試行で平均6回成功し、そのばらつき(標準偏差)は約2.05回程度

分散の導出の概要

分散V(X)=np(1-p)の導出も、期待値と同様にベルヌーイ試行の独立性を活用します。

各試行Xᵢは独立であるため、V(X) = V(X₁) + V(X₂) + … + V(Xₙ)が成り立ちます。

各Xᵢはベルヌーイ分布に従い、V(Xᵢ)=p(1-p)であるため、V(X)=np(1-p)が導かれます。

まとめ

この記事では、二項分布の確率の公式・期待値E(X)=np・分散V(X)=np(1-p)・標準偏差・各公式の導出過程について詳しく解説しました。

二項分布の公式の核心は、P(X=k) = ₙCₖ × pᵏ × (1-p)ⁿ⁻ᵏ・E(X)=np・V(X)=np(1-p)の3式にあります。

これらの公式をしっかりと理解し、導出の考え方も押さえることで、応用問題にも自信を持って取り組めるようになるでしょう。

ぜひこの記事で紹介した公式と計算手順を参考に、二項分布の理解を深めていただければ幸いです。