台風のニュースで「中心気圧〇〇ヘクトパスカル」という表現をよく耳にします。
数値が低いほど強い台風というイメージはあっても、具体的な基準がよくわからない方も多いでしょう。
本記事では、台風の強さとヘクトパスカルの関係・気象庁の分類基準・中心気圧と風速の関係をわかりやすく解説します。
台風の強さとヘクトパスカルの関係(結論)
それではまず、台風の強さとヘクトパスカルの基本的な関係について解説していきます。
台風の中心気圧が低いほど、周囲との気圧差が大きくなり、気圧傾度力が増して強い風が吹くという関係があります。
標準大気圧が約1013 hPa であることを基準に、台風の中心気圧がどれだけ低いかが強さの一つの指標になります。
台風の強さは中心気圧だけでなく、最大風速によって気象庁が正式に分類しています。中心気圧はあくまで強さの参考値であり、正式な分類基準は最大風速です。
中心気圧と最大風速の関係
一般に台風の中心気圧と最大風速には相関関係があります。
中心気圧が低いほど最大風速が大きくなる傾向がありますが、台風の構造・水温・環境風など様々な要因によって変化するため、単純な比例関係ではありません。
台風の中心気圧の目安
| 台風の強さの目安 | 中心気圧(hPa)目安 |
|---|---|
| 普通の台風 | 970〜1000 hPa 程度 |
| 強い台風 | 950〜970 hPa 程度 |
| 非常に強い台風 | 930〜950 hPa 程度 |
| 猛烈な台風 | 930 hPa 未満 |
| 記録的な超大型台風 | 870〜890 hPa 程度 |
気象庁による台風の分類基準
続いては、気象庁による台風の正式な分類基準を確認していきます。
最大風速による強さの区分
気象庁は台風の強さを最大風速によって次のように分類しています。
最大風速33m÷s以上44m÷s未満を「強い」台風、44m÷s以上54m÷s未満を「非常に強い」台風、54m÷s以上を「猛烈な」台風と分類します。
最大風速33m÷s未満の台風には強さの表現をつけません。
大きさによる分類
台風の大きさは強風域(風速15m÷s以上の半径)によって分類されます。
半径500km以上800km未満を「大型」、800km以上を「超大型」と呼びます。
強さと大きさは独立した分類であるため「大型で猛烈な台風」という表現もあります。
歴史的な記録台風の中心気圧
観測史上最も中心気圧が低かった台風のひとつは1979年の台風20号(台風ティップ)で、中心気圧 870 hPa という記録が残っています。
日本に接近した台風の中では、室戸台風(1934年)や枕崎台風(1945年)が非常に低い中心気圧を記録しています。
中心気圧と気象観測の仕組み
続いては、台風の中心気圧がどのように観測されているかを確認していきます。
気象衛星と航空機観測
台風の中心気圧は気象衛星画像・気象レーダー・ドロップゾンデ(航空機から投下する観測機器)などを組み合わせて推定されます。
直接の中心付近での測定は航空機観測や洋上の気象観測船によっても行われます。
ドボラック法による強度推定
気象衛星画像から台風の雲パターンを解析してその強度(中心気圧・最大風速)を推定するドボラック法が国際的に広く使われています。
この手法により、航空機が飛べない状況でも台風の強度をある程度精度よく推定することが可能です。
気圧傾度と風速の関係
台風周辺の風の強さは気圧傾度(単位距離あたりの気圧差)に比例します。
等圧線の間隔が狭いほど気圧傾度が大きく、より強い風が吹くことを示します。
中心気圧が低いほど周囲との気圧差が大きくなり、結果的に強い風が生じるという関係が成り立ちます。
まとめ
本記事では、台風の強さとヘクトパスカルの関係・気象庁の分類基準・中心気圧の観測方法について解説しました。
台風の強さは中心気圧の低さが一つの目安になりますが、気象庁の正式な分類は最大風速に基づいています。
猛烈な台風は中心気圧930 hPa未満・最大風速54m÷s以上という組み合わせが目安です。
ヘクトパスカルと台風の強さの関係を正しく理解して、台風情報をより深く読み取れるようになりましょう。