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アークタンジェントの積分公式は?計算方法と求め方も(積分表・部分積分・置換積分・基本公式など)

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アークタンジェントを含む積分は、大学数学で必ずと言っていいほど登場する重要なテーマです。

「arctan(x)自体の積分はどうやるの?」「1/(1+x²)の積分との関係は?」など、疑問を持っている方も多いでしょう。

この記事では、アークタンジェントの積分公式・基本公式・部分積分・置換積分を体系的に解説していきます。

アークタンジェントの積分の基本公式は2種類ある

それではまず、アークタンジェントに関する積分の基本公式について解説していきます。

アークタンジェントに関わる積分には、主に2つの重要な公式があります。

積分の基本公式:

① ∫ 1/(1+x²) dx = arctan(x) + C

② ∫ arctan(x) dx = x・arctan(x) – (1/2)ln(1+x²) + C

①はarctan(x)の微分公式から直接導けるもので、最も基本的な形です。

②はarctan(x)自体を積分した結果であり、部分積分を使って導きます。

基本公式①の確認

∫ 1/(1+x²) dx = arctan(x) + C が成り立つことは、arctan(x)を微分すると1/(1+x²)になることから直接確認できます。

微分と積分は逆演算ですので、微分公式さえ覚えていれば積分公式も自動的に導けます。

この公式は有理関数の積分計算でも頻繁に使われる重要な公式です。

∫ 1/(a²+x²) dx の一般化

定数aを使った一般形も重要です。

一般化した公式:

∫ 1/(a² + x²) dx = (1/a)・arctan(x/a) + C (a ≠ 0)

例:∫ 1/(4 + x²) dx = (1/2)・arctan(x/2) + C

この一般形は置換積分(x = at と置く)によって基本公式①に帰着させることで導けます。

実際の計算問題ではこの形が頻繁に出てきますので、しっかり覚えておきましょう。

基本公式②の導出(部分積分)

∫ arctan(x) dx の計算には部分積分を使います。

部分積分の手順:

u = arctan(x)、dv = dx とおく

du = 1/(1+x²) dx、v = x

∫ arctan(x) dx = x・arctan(x) – ∫ x/(1+x²) dx

= x・arctan(x) – (1/2)ln(1+x²) + C

∫ x/(1+x²) dx は (1+x²)’ = 2x であることを利用してln(1+x²)/2 で計算できます。

アークタンジェント型積分の応用計算

続いては、アークタンジェント型積分の応用計算について確認していきます。

平方完成によるarctan型への変形

有理関数の積分では、分母を平方完成してarctan型に変形するテクニックがよく使われます。

例題:∫ 1/(x² + 2x + 5) dx を計算する

x² + 2x + 5 = (x+1)² + 4 と平方完成する

t = x+1 と置換すると、∫ 1/(t² + 4) dt = (1/2)arctan(t/2) + C

= (1/2)arctan((x+1)/2) + C

平方完成という代数的操作とarctan型積分公式を組み合わせることで、様々な有理関数の積分が計算できます。

定積分でのarctan公式の活用

定積分 計算結果
∫₀¹ 1/(1+x²) dx [arctan(x)]₀¹ = π/4 – 0 = π/4
∫₋₁¹ 1/(1+x²) dx [arctan(x)]₋₁¹ = π/4 – (-π/4) = π/2
∫₀^∞ 1/(1+x²) dx π/2(広義積分)

特に∫₀¹ 1/(1+x²) dx = π/4 は、ライプニッツの公式と対応する美しい積分であり、数学的にも重要な意味を持ちます。

置換積分とarctan

x = tan(t) という置換を使うと、√(1+x²)を含む積分もarctan型に変換できる場合があります。

このような三角置換は逆三角関数を含む積分でよく使われるテクニックです。

tan置換の際は置換前後の定義域の変化にも注意が必要です。

まとめ

この記事では、アークタンジェントの積分公式・部分積分による導出・応用計算について解説しました。

基本公式「∫ 1/(1+x²) dx = arctan(x) + C」と「∫ arctan(x) dx = x・arctan(x) – (1/2)ln(1+x²) + C」の2つが核心です。

平方完成・置換積分・部分積分などのテクニックと組み合わせることで、様々な積分問題に対応できます。

積分公式の丸暗記だけでなく、導出過程の理解を深めることが数学力の向上につながるでしょう。