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170度の油温とは?調理での見分け方も解説!(揚げ物・天ぷら・調理温度・油の状態・料理技術など)

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揚げ物を美味しく仕上げるためには油の温度管理が非常に重要です。

「170度の油温ってどんな状態?」「温度計がなくても見分ける方法は?」という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

本記事では、170度の油温の意味・調理での役割・温度計なしでの見分け方・揚げ物の適正温度の管理方法まで詳しく解説していきます。

揚げ物における170度の油温の意味と役割

それではまず、揚げ物における170度の油温の意味と役割について解説していきます。

170℃は揚げ物調理において「中温」に分類される温度帯であり、鶏の唐揚げ・とんかつ・天ぷら(根菜類)などを均一に火を通しながらカラッと揚げるのに適した油温です。

揚げ物の油温は一般的に「低温(140〜150℃)・中温(160〜175℃)・高温(180〜200℃)」の3つに大きく分類されており、170℃は中温域の中心付近に位置します。

170℃の油で揚げると、食材の表面が適度な速さで固まりながら内部にも熱が伝わるため、外はサクッと・中はジューシーという理想的な揚げ上がりが実現しやすくなります。

低温すぎる油(140℃以下)ではベタベタした揚げ上がりになりやすく・高温すぎる油(190℃以上)では表面だけが焦げて中に火が通らない状態になりやすいため、食材の種類に合わせた適正温度管理が料理の品質を左右するのです。

揚げ物の失敗のほとんどは油温の管理ができていないことが原因であり、170℃という具体的な温度の目安を知ることが上手な揚げ物調理の第一歩となります。

170度が適している主な料理と食材

170℃の油温が特に適している料理と食材の組み合わせを確認しておきましょう。

鶏の唐揚げは170℃前後の中温で揚げるのが定番であり、最初に170℃で揚げて火を通したあと、180〜190℃の高温で二度揚げすることでより外がカリッとした仕上がりになります。

とんかつ・コロッケなどの厚みのある揚げ物は、160〜170℃の中温でじっくりと時間をかけて中まで火を通す調理が基本であり、高温で短時間揚げると中が生のまま表面だけ色付いてしまうリスクがあります。

天ぷらの根菜類(れんこん・かぼちゃ・さつまいもなど)も160〜170℃の中温でゆっくり揚げることで甘みを引き出しながら均一に火を通すことができます。

フリット・アヒージョ・フライドポテトの下揚げなど、外国の揚げ料理においても170℃前後の中温は多く使われており、これが世界共通の「揚げ物の中心的温度帯」として機能しているのでしょう。

揚げ物の温度帯と食材の使い分け一覧

揚げ物の主な温度帯と適した食材・料理の対応を一覧で整理しておくと料理の参考になります。

温度帯 温度範囲 適した食材・料理 特徴
低温 140〜155℃ 豆腐・魚の薄切り・冷凍食品の解凍揚げ じっくり火が通る・油っぽくなりやすい
中温(低め) 155〜165℃ さつまいも・かぼちゃ・厚み大の食材 中まで均一に火が通る
中温(高め) 165〜175℃ 唐揚げ・とんかつ・コロッケ 外カリ中ジューシーな仕上がり
高温 175〜190℃ 天ぷら(海老・野菜薄切り)・揚げ出し豆腐 短時間でサクッと・素材の水分保持
超高温 190℃以上 二度揚げ(仕上げ)・細かいかき揚げ 表面がカリッとする・焦げやすい

温度計なしで170度を見分ける方法

続いては、温度計なしで170℃の油温を見分けるための実践的な方法について確認していきます。

家庭の料理では温度計を使わず経験則で油温を判断することが多く、いくつかの確認方法を知っておくと便利です。

菜箸・パン粉・衣を使った温度確認法

家庭で最もよく使われる油温確認の方法を順番に解説していきます。

菜箸を使った確認法では、乾いた菜箸の先を油に入れたとき「小さな泡がじわじわと出てくる」状態が170℃前後の目安となります。170℃より高い(180℃以上)と泡が大きく激しく出て・低い(150℃以下)だとほとんど泡が出ない状態になります。

パン粉を一つまみ落とす確認法では、パン粉が油の表面で広がりながら軽く揚がる状態が170℃前後の目安です。パン粉が沈んでしまう(低温)・激しく飛び散る(高温)ようであれば温度を調整します。

衣(天ぷら粉・小麦粉水溶き)を一滴落とす確認法では、「衣が少し沈んでからすぐに浮き上がってくる」状態が170℃前後の目安となります(160℃以下では沈んだままになりやすく・180℃以上では落とした瞬間に表面で広がります)。

揚げ物を美味しく仕上げるための最も重要なポイントは「温度を一定に保つこと」です。食材を投入すると油温は一時的に下がるため、一度に入れる量を少なめにして温度の低下を最小限に抑えることが大切です。また、食材は常温に戻してから揚げることで油温の急激な低下を防ぎ、均一な仕上がりにつながります。家庭用の揚げ物鍋・IHコンロの温度設定を活用して170℃に固定して揚げるアプローチも大変実用的です。

揚げ物用温度計の活用と種類

より正確な温度管理を求める場合は、揚げ物専用の温度計を活用することが推奨されます。

料理用温度計(棒温度計・デジタル温度計)は500〜2,000円程度で購入でき、油の温度を直接測定することで確実な温度管理が実現します。

デジタル調理用温度計(インスタント温度計)は1〜3秒で測定でき・先端を油に入れるだけで使える使いやすさが特徴です。特にフライヤーや大量の揚げ物をする際に重宝します。

近年普及が進む非接触温度計(赤外線温度計)は油面の温度をゼロ接触で測定できますが、油面の正確な温度は中心部と異なる場合があるため、参考値として使うのがよいでしょう。

揚げ物の品質向上・食材のロス削減・揚げすぎ・揚げ足らずの防止という観点から、一家に一本の料理用温度計の導入は費用対効果の高い調理道具の投資といえるのです。

まとめ

本記事では、170度の油温の意味・揚げ物における役割・適した食材・温度計なしでの見分け方・温度計の活用方法について解説しました。

170℃は中温域の揚げ物温度として鶏の唐揚げ・とんかつ・根菜類の天ぷらなどに最適であり、菜箸の泡・パン粉の浮き具合・衣の沈み具合で家庭でも確認できます。

油温を一定に保ち・食材を入れすぎず・適切な温度帯を選ぶという3つの原則を守ることで、家庭でも揚げ物をプロに近い仕上がりで作ることができるようになるでしょう。