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アドミタンスの単位は?換算・変換も(SやΩ-1やジーメンスやY等)読み方や一覧は?

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アドミタンスの単位は?換算・変換も(SやΩ-1やジーメンスやY等)読み方や一覧は?

電気回路の学習を進めていくと、「アドミタンス」という言葉に出会う機会が増えてきます。

アドミタンスはインピーダンスの逆数として定義される量であり、回路解析において非常に重要な役割を果たしています。

しかし、その単位や読み方、さらには換算・変換の方法について、いまひとつ理解しきれていないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、アドミタンスの単位である「S(ジーメンス)」や「Ω⁻¹(オームの逆数)」をはじめ、記号「Y」の意味、読み方、一覧表、そして換算・変換の具体的な方法までを丁寧に解説していきます。

電気・電子系の学習者から実務者まで、幅広い方に役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

アドミタンスの単位はS(ジーメンス)またはΩ⁻¹で表される

それではまず、アドミタンスの単位について解説していきます。

アドミタンスの単位は「S(ジーメンス)」、または「Ω⁻¹(オームの逆数)」で表されます。

この2つは同じ量を表す単位であり、どちらを使っても物理的な意味は同じです。

日本語では「ジーメンス」と読み、英語表記では「Siemens」と綴ります。

国際単位系(SI単位系)において、アドミタンスの公式な単位は「S(ジーメンス)」が採用されており、現在の電気工学・電子工学の分野では広く標準として用いられています。

アドミタンスの単位まとめ

正式単位:S(ジーメンス / Siemens)

旧表記・同義単位:Ω⁻¹(オームの逆数)

記号:Y(アドミタンスを表す変数記号)

「Ω⁻¹」という表記は、かつて「mho(モー)」とも呼ばれていた単位です。

「mho」は「ohm(オーム)」を逆さにした造語であり、アドミタンスがインピーダンスの逆数であるという概念をそのまま名前にした、ユニークな由来を持ちます。

現在ではほとんど使われていない表現ですが、古い教科書や文献では目にすることがあるため、知識として押さえておくとよいでしょう。

アドミタンスYの定義と基本的な考え方

アドミタンスYは、電気回路においてどれだけ電流が流れやすいかを示す量です。

インピーダンスZ(回路の電流の流れにくさ)の逆数として、Y=1/Z と定義されます。

インピーダンスが大きいほど電流は流れにくく、アドミタンスが大きいほど電流は流れやすいという、直感的にも理解しやすい関係性です。

単位の面でも、インピーダンスの単位がΩ(オーム)であるため、その逆数としてのアドミタンスの単位はΩ⁻¹(またはS)となります。

アドミタンスYの定義式

Y = 1 / Z

Y:アドミタンス(単位:S またはΩ⁻¹)

Z:インピーダンス(単位:Ω)

ジーメンス(S)という単位の由来と読み方

「S(ジーメンス)」という単位名は、ドイツの電気工学者・発明家であるヴェルナー・フォン・ジーメンス(Werner von Siemens)にちなんで命名されたものです。

19世紀に電気工学の発展に大きく貢献した人物であり、その功績をたたえてSI単位の名称に採用されました。

読み方は「ジーメンス」が一般的で、英語圏では「シーメンス」と発音されることもあります。

単位記号は「S」と表記し、大文字で書くのが正式なルールです。

小文字の「s」は秒(second)を意味する別の単位になりますので、混同しないよう注意が必要です。

アドミタンスに関連する記号・表記の一覧

アドミタンスに関連する記号や表記は複数存在しており、場面によって使い分けられています。

以下の表に、よく使われる記号と意味をまとめました。

記号・表記 読み方 意味・備考
Y アドミタンス アドミタンスを表す変数記号(複素数の場合あり)
S ジーメンス アドミタンスのSI単位(正式)
Ω⁻¹ オームのマイナス1乗 Sと同義。旧来の表記法
mho(モー) モー Ω⁻¹の別称。現在はほぼ使われない
G コンダクタンス アドミタンスの実部。単位はS
B サセプタンス アドミタンスの虚部。単位はS

このように、アドミタンスは単独の量だけでなく、コンダクタンス(G)やサセプタンス(B)という成分に分解して考えることも多い概念です。

アドミタンスの換算・変換方法を詳しく確認しよう

続いては、アドミタンスの換算・変換の方法を確認していきます。

実際の回路計算では、インピーダンスからアドミタンスへの変換や、複素数表示での換算が求められる場面が多くあります。

基本となる換算式はY=1/Zであり、これを応用することであらゆる換算が可能になります。

インピーダンスZからアドミタンスYへの変換

最もシンプルな換算は、純抵抗回路における変換です。

抵抗値R(単位:Ω)がわかっている場合、アドミタンスYは次のように求められます。

純抵抗回路での換算例

R = 5Ω のとき

Y = 1 / R = 1 / 5 = 0.2 S

つまり、5Ωの抵抗のアドミタンスは0.2S(ジーメンス)となります。

この考え方はシンプルですが、交流回路や複素インピーダンスを扱う場合は少し計算が複雑になります。

複素インピーダンスZ=R+jXの場合、アドミタンスYを求めるには以下の計算が必要です。

複素インピーダンスからアドミタンスへの換算

Z = R + jX のとき

Y = 1 / (R + jX)

分母を実数化するため共役複素数を掛けると

Y = (R - jX) / (R² + X²)

実部(コンダクタンス):G = R / (R² + X²)

虚部(サセプタンス):B = -X / (R² + X²)

このように、複素数を扱う際には共役複素数を利用して分母を実数化するテクニックが重要です。

コンダクタンスGとサセプタンスBへの分解

複素アドミタンスY=G+jBとして表現したとき、GはコンダクタンスBはサセプタンスと呼ばれます。

コンダクタンスGはエネルギーを消費する成分(抵抗成分の逆数的要素)、サセプタンスBはエネルギーを蓄積・放出する成分(リアクタンスに対応)です。

いずれの単位もS(ジーメンス)で表され、アドミタンスと同じ次元を持ちます。

これらを正確に区別して理解することが、交流回路解析の精度を高めるうえで欠かせません。

単位換算の早見表

以下に、よく使われる単位換算をまとめた表を示します。

インピーダンス Z(Ω) アドミタンス Y(S)
1 Ω 1 S
2 Ω 0.5 S
5 Ω 0.2 S
10 Ω 0.1 S
100 Ω 0.01 S
1000 Ω(1kΩ) 0.001 S(1 mS)

このように、インピーダンスが大きくなるほどアドミタンスは小さくなり、逆にインピーダンスが小さいほどアドミタンスは大きくなります。

この反比例の関係を直感的に把握しておくと、回路設計や計算チェックの際に非常に役立ちます。

アドミタンスが使われる場面とコンダクタンス・サセプタンスとの関係

続いては、アドミタンスが実際にどのような場面で使われるのかを確認していきます。

アドミタンスは、特に並列回路の解析において威力を発揮する概念です。

直列回路ではインピーダンスを足し合わせる計算が簡単ですが、並列回路ではアドミタンスを用いることで計算が大幅にシンプルになります。

並列回路でのアドミタンスの活用

並列接続された回路では、各素子のアドミタンスを単純に足し合わせることで合成アドミタンスを求めることができます。

並列回路の合成アドミタンス

Y_total = Y₁ + Y₂ + Y₃ + ・・・

例:Y₁=0.2S、Y₂=0.5Sのとき

Y_total = 0.2 + 0.5 = 0.7 S

インピーダンスで並列計算を行う場合は「1/Z_total=1/Z₁+1/Z₂+・・・」という複雑な式を用いる必要がありますが、アドミタンスならば足し算だけで済みます。

これがアドミタンスを使う最大のメリットの一つです。

コンダクタンス・サセプタンスと電気回路の関係

コンダクタンスGは、抵抗Rの逆数として G=1/R で定義されます。

一方、サセプタンスBはリアクタンスXの逆数的要素ですが、符号の扱いに注意が必要です。

容量性リアクタンス(コンデンサ)のサセプタンスは正の値、誘導性リアクタンス(コイル)のサセプタンスは負の値となります。

これはインピーダンスの虚部の符号と逆になるため、計算の際には特に注意が必要です。

素子 インピーダンスZ アドミタンスY サセプタンスB
抵抗R R 1/R 0
コンデンサC 1/(jωC) jωC ωC(正)
コイルL jωL 1/(jωL) -1/ωL(負)

電力系統・通信回路でのアドミタンスの重要性

アドミタンスは、電力系統の解析においても非常に重要な概念です。

特に送電線モデルや電力潮流計算では、アドミタンス行列(Yバス行列)が用いられます。

これはノード(母線)ごとのアドミタンスを行列形式でまとめたものであり、大規模な電力ネットワークの解析を効率的に行うための強力なツールです。

通信回路の分野でも、フィルタ回路の設計やインピーダンスマッチングの場面でアドミタンスの概念が活躍します。

アドミタンスの読み方・関連語・用語の整理と一覧

続いては、アドミタンスに関連する用語の読み方や意味をまとめて確認していきます。

類似した用語や紛らわしい表記が多い分野ですので、しっかりと整理しておくことが重要です。

アドミタンス関連用語の読み方一覧

以下に、アドミタンスに関連する主な用語の読み方と意味を一覧表にまとめました。

用語・記号 読み方 単位 概要
Admittance(Y) アドミタンス S 電流の流れやすさを示す量。Z の逆数
Impedance(Z) インピーダンス Ω 電流の流れにくさを示す量
Conductance(G) コンダクタンス S アドミタンスの実部。抵抗の逆数
Susceptance(B) サセプタンス S アドミタンスの虚部。リアクタンスに対応
Siemens(S) ジーメンス アドミタンスのSI単位
Reactance(X) リアクタンス Ω インピーダンスの虚部
Resistance(R) レジスタンス(抵抗) Ω インピーダンスの実部

特に重要な関係式まとめ

Y = 1 / Z(アドミタンス=インピーダンスの逆数)

Y = G + jB(複素アドミタンスの表示)

Z = R + jX(複素インピーダンスの表示)

単位:YのSI単位はS(ジーメンス)=Ω⁻¹

アドミタンスとインピーダンスの違いを整理

アドミタンスとインピーダンスは、どちらも交流回路における重要な物理量ですが、その意味は対照的です。

インピーダンスは「どれだけ電流が流れにくいか」を示し、アドミタンスは「どれだけ電流が流れやすいか」を示します。

インピーダンスZが大きいほどアドミタンスYは小さく、インピーダンスZが小さいほどアドミタンスYは大きくなります。

回路解析の目的や回路の接続形式(直列・並列)に応じて、どちらの概念を用いるかを柔軟に選択することが回路計算の効率化につながります。

mho(モー)という旧単位について

かつてはΩ⁻¹の代わりに「mho(モー)」という単位が使われていました。

この名前は、オーム(ohm)のスペルを逆にした「mho」からきており、インピーダンス(抵抗)の「逆数」という意味を言葉遊び的に表現したものです。

現在では国際的にSIに基づく「S(ジーメンス)」に統一されており、「mho」はほぼ廃止された単位です。

ただし、古い文献や一部の海外テキストには今でも登場することがあるため、「mho = S = Ω⁻¹」という関係は頭に入れておきましょう。

まとめ

本記事では、アドミタンスの単位・読み方・換算・変換・関連語について幅広く解説してきました。

アドミタンスの単位はS(ジーメンス)またはΩ⁻¹であり、どちらも同じ物理量を表しています。

記号はY、定義はインピーダンスZの逆数(Y=1/Z)であり、電流の流れやすさを示す概念です。

複素アドミタンスとしてはY=G+jBと表され、実部がコンダクタンスG、虚部がサセプタンスBとなります。

並列回路の解析をはじめ、電力系統や通信回路などさまざまな分野で活用される重要な物理量ですので、しっかりと理解を深めておきたいところです。

旧単位の「mho(モー)」や記号の読み方も含め、本記事の内容が電気回路の学習や実務にお役立ていただければ幸いです。