アルミナを理解する上で基礎となるのが化学式と結晶構造です。
「Al₂O₃ってどういう意味?」「コランダムとは?」という方のために、本記事ではアルミナの化学式・原子の組み合わせ・結晶構造・化学的性質を詳しく解説していきます。
アルミナの化学式は「Al₂O₃」であり2つのアルミニウム原子と3つの酸素原子が結合した酸化物である
それではまず、アルミナの化学式の意味と由来を解説していきます。
アルミナの化学式はAl₂O₃であり、アルミニウムイオン(Al³⁺)2個と酸素イオン(O²⁻)3個が電荷的に中性になるよう組み合わさった化合物です。
化学式 Al₂O₃ の意味:Al³⁺(アルミニウムイオン、電荷+3)× 2 = 合計電荷 +6。O²⁻(酸素イオン、電荷-2)× 3 = 合計電荷 -6。合計電荷がゼロ(電気的中性)。よって化学式は Al₂O₃ となる。この比率2:3が最も安定な化合物を形成する。
Al₂O₃の分子量計算
Al₂O₃ の分子量計算:
Al の原子量:26.98 g/mol × 2 = 53.96
O の原子量:16.00 g/mol × 3 = 48.00
Al₂O₃ の分子量 = 53.96 + 48.00 = 101.96 g/mol
コランダム構造(α-Al₂O₃の結晶構造)
最も安定なα-アルミナの結晶構造はコランダム構造(三方晶系・六方最密充填)と呼ばれます。
O²⁻イオンが六方最密充填(hcp)で配列し、その八面体空隙の2/3にAl³⁺イオンが規則的に配置された構造です。
この構造は非常に安定であり、天然のコランダム(剛玉)・サファイア・ルビーもすべてこのコランダム構造を持つα-Al₂O₃です。
格子定数はa = 0.4758 nm・c = 1.2991 nm(六方晶の表記)です。
化学的性質:両性酸化物
Al₂O₃は両性酸化物の代表例です。
Al₂O₃の化学反応:
酸との反応:Al₂O₃ + 3H₂SO₄ → Al₂(SO₄)₃ + 3H₂O(アルミニウム塩を生成)
塩基との反応:Al₂O₃ + 2NaOH → 2NaAlO₂ + H₂O(アルミン酸ナトリウムを生成)
ただし焼結α-アルミナは反応性が低く、希酸・希アルカリにはほとんど溶けない
焼結アルミナの優れた化学安定性は、結晶性の高さと表面での反応活性点の少なさによるものです。
まとめ
本記事では、アルミナの化学式(Al₂O₃)・分子量計算・コランダム結晶構造・両性酸化物としての化学的性質を解説してきました。
Al₂O₃という化学式はAl³⁺2個とO²⁻3個が電荷中性を満たす比率を示しており、コランダム型結晶構造がアルミナの高い安定性・硬度・耐熱性の根源です。