パソコンをネットワークに接続したのに、インターネットにつながらない。
そんなトラブルの原因として多いのが、「DHCPサーバーが見つかりません」「DHCPサーバーが応答していない」というエラーです。
このエラーが発生すると、IPアドレスを自動取得できず、ネットワークへの接続が失敗してしまいます。
本記事では、DHCPサーバーが見つからない・応答しない場合のエラーの原因と、有線接続・無線接続それぞれの対処法をわかりやすく解説します。
突然のネットワークトラブルに備えて、ぜひ確認しておきましょう。
DHCPサーバーが見つからない・応答しない原因はネットワーク設定や機器の不具合にある
それではまず、DHCPサーバーが見つからない・応答しない場合の主な原因について解説していきます。
このエラーは、クライアント端末がDHCPサーバーへ問い合わせを行っても、応答が返ってこない状態を指しています。
原因はさまざまですが、大きく分けると「ルーター・サーバー側の問題」「クライアント端末側の問題」「ネットワーク接続の問題」の3つに分類できます。
エラーが発生した際は、どこに原因があるかを順番に切り分けていくことが、迅速な解決につながるでしょう。
DHCPサーバーが応答しないと、クライアント端末は自動的に「169.254.x.x」というリンクローカルアドレスを割り当てます。
このアドレスが表示されている場合は、IPアドレスの自動取得に失敗しているサインです。
ネットワーク接続のトラブルシューティングの出発点として覚えておきましょう。
ルーター・DHCPサーバー側の主な原因
最も多い原因のひとつが、ルーターやDHCPサーバー自体の不具合や設定ミスです。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| ルーターのフリーズ・再起動が必要 | 長時間稼働によるメモリ不足や一時的な不具合 |
| DHCP機能が無効になっている | 設定変更や初期化によりDHCPがオフになっている |
| IPアドレスの枯渇 | スコープ内のアドレスがすべて使用中で新規割り当て不可 |
| DHCPサーバーのサービス停止 | Windowsサーバーなどでサービスが停止している |
特にルーターの再起動だけで解決するケースは非常に多く、まず最初に試すべき対処法のひとつです。
クライアント端末側の主な原因
端末側の設定や状態が原因となるケースも少なくありません。
Windowsの場合、ネットワークアダプターの設定で「IPアドレスを自動的に取得する」が無効になっていると、DHCPサーバーへの問い合わせ自体が行われません。
また、ネットワークアダプターのドライバーが古い・破損している場合も、正常な通信ができなくなることがあります。
端末のIPアドレス設定が手動(静的)になっていないかどうかを、まず確認してみることが重要です。
ネットワーク接続自体の問題
有線接続の場合は、LANケーブルの抜け・断線・ポートの不具合が原因となることがあります。
無線接続では、Wi-Fiの電波が弱い・接続が不安定な状態でも、DHCPの応答を正常に受け取れないケースがあります。
ケーブルの差し直しや、別のポート・別のケーブルへの変更も、有効な確認手順のひとつです。
有線接続でDHCPサーバーが見つからない場合の対処法
続いては、有線接続でDHCPサーバーが見つからない場合の具体的な対処法を確認していきます。
有線接続は無線に比べて安定しているイメージがありますが、物理的な接続トラブルや設定の問題が原因になることも多くあります。
以下の手順を上から順に試していくことで、多くの場合は問題を解決できるでしょう。
対処法①:ルーターと端末を再起動する
最初に試すべき対処法は、ルーターと端末の両方を再起動することです。
再起動の手順は以下の通りです。
①ルーターの電源を切り、30秒以上待つ
②ルーターの電源を入れ、起動が完了するまで待つ(目安:1〜2分)
③パソコンを再起動する
④再接続してIPアドレスが取得できているか確認する
一時的なフリーズや内部エラーはこれだけで解消されることが多く、まず最初に試したい対処法です。
対処法②:LANケーブルと接続ポートを確認する
有線接続の場合は、LANケーブルの接続状態とポートの状態を確認しましょう。
ケーブルが正しく差し込まれているか、抜けかかっていないかを物理的にチェックします。
可能であれば別のLANケーブルや別のポートに差し替えて、ケーブル・ポート自体に問題がないかを切り分けることが有効です。
対処法③:IPアドレスの自動取得設定を確認する
Windowsの場合、ネットワーク設定でIPアドレスが手動設定になっていると、DHCPサーバーへの問い合わせが行われません。
設定の確認場所は「コントロールパネル → ネットワークと共有センター → アダプターの設定 → 対象のアダプターを右クリック → プロパティ → IPv4」です。
「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」の両方にチェックが入っているかを確認しましょう。
Windowsでのリリース・リニュー操作とネットワーク診断の活用
続いては、Windowsで利用できるIPアドレスのリリース・リニュー操作と、ネットワーク診断の活用方法を確認していきます。
再起動や設定確認で解決しない場合は、コマンドプロンプトを使ったIPアドレスのリセット操作が有効です。
ipconfig /release と /renew コマンドの使い方
Windowsでは、コマンドプロンプトを使ってIPアドレスを手動でリリース(解放)し、新たに取得し直すことができます。
コマンドプロンプトを管理者権限で開き、以下のコマンドを順番に実行します。
ipconfig /release ←現在のIPアドレスを解放する
ipconfig /renew ←DHCPサーバーから新しいIPアドレスを取得する
このコマンドを実行することで、DHCPサーバーとのやりとりを強制的にリセットし、正常なIPアドレス取得を促すことができます。
Windowsのネットワーク診断ツールを活用する
Windowsには、ネットワークの問題を自動的に診断・修復する機能が搭載されています。
タスクバーのネットワークアイコンを右クリックし、「問題のトラブルシューティング」を選択することで診断が開始されます。
「DHCPが有効になっていない」「IPアドレスを取得できない」といったエラーを自動検出し、修復を試みてくれるため、操作に不慣れな方にも有効な方法です。
DNSキャッシュのフラッシュも合わせて実施する
IPアドレスの再取得と合わせて、DNSキャッシュのクリアも実施しておくと、より確実な状態に戻せます。
コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。
ipconfig /flushdns ←DNSキャッシュをクリアする
古いDNSキャッシュが残っていることで、名前解決が正常に行えないケースもあるため、セットで実施するのがおすすめです。
まとめ
本記事では、DHCPサーバーが見つからない・応答しない場合の原因と対処法について解説しました。
エラーの主な原因は、ルーターや端末の不具合・DHCP設定の無効・IPアドレスの枯渇・LANケーブルの物理的な問題など、多岐にわたります。
対処法としては、ルーターと端末の再起動・IPアドレスの自動取得設定の確認・ipconfig コマンドによるリリースと再取得が基本的な手順です。
それでも解決しない場合は、ネットワーク診断ツールの活用や、DHCPサーバーのサービス状態の確認へと進んでいきましょう。
トラブルが発生した際は、原因を一つずつ切り分けながら対処することが、最短解決への近道です。