等比数列の問題では、公比・初項・項数のいずれかが未知数として出題されることが非常に多くあります。
「公比の求め方がわからない」「項数の求め方でいつも躓く」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、等比数列の公比・初項・項数の求め方を、具体的な計算方法・式・問題例を交えながらわかりやすく解説していきます。
どんな条件が与えられても対応できる力を身につけましょう。
等比数列の公比の求め方と基本的な考え方
それではまず、等比数列の公比の求め方と基本的な考え方から解説していきます。
隣り合う2項から公比を求める方法
公比の定義は「隣り合う項の比」ですので、連続する2項がわかれば公比を求めることができます。
公比r=(後の項)/(前の項)
例:数列 3, 12, 48, … の公比
r=12/3=4 または r=48/12=4
隣り合う任意の2項の比を計算することで公比が求まります。
どの隣り合う2項から計算しても同じ値になることが等比数列の定義ですので、複数の箇所で確認することでミスを防げます。
離れた2項から公比を求める方法
「第2項が6、第5項が162」のように、離れた2項から公比を求めるケースもあります。
この場合は、一般項の式を2つ立てて割り算することで公比が求まります。
第2項:ar=6 …①
第5項:ar⁴=162 …②
②÷①:r³=27 → r=3
①よりa=6/3=2
離れた項の場合は、両式を割ることでaを消去できるのがポイントです。
割り算によってaが消えた後に残るr^(差の数)の式を解くことで公比が求まります。
和の条件から公比を求める問題
「初項2の等比数列の最初の3項の和が14」のように、和の条件から公比を求める問題もあります。
a=2、S₃=14のとき
2(1-r³)/(1-r)=14
(r≠1)
1+r+r²=7
r²+r-6=0
(r+3)(r-2)=0
r=2または r=-3
和の条件が与えられた場合は、和の公式を使って方程式を立てることがアプローチの基本です。
解が複数出る場合は、問題の条件(r>0など)に基づいて絞り込みを行いましょう。
等比数列の初項の求め方
続いては、等比数列の初項の求め方を確認していきます。
公比と特定の項から初項を求める
公比と第n項の値が与えられている場合、一般項の公式から初項を求めることができます。
a_n=ar^(n-1) において、a=a_n/r^(n-1)
例:公比3、第4項が54のとき
a×3³=54 → 27a=54 → a=2
一般項の式に既知の値を代入してaについて解くというシンプルな手順です。
計算の際はr^(n-1)の値を先に求めてから割り算するとミスが少なくなります。
和の条件から初項を求める方法
公比と項数・和がわかっている場合は、和の公式から初項を逆算することができます。
公比r=2、項数n=5、S₅=62のとき
a(2⁵-1)/(2-1)=62
a×31=62 → a=2
和の公式のaに着目して式を変形することで、初項が自然に求まります。
2つの条件から連立方程式で初項を求める
公比も初項も未知の場合は、与えられた2つの条件から連立方程式を立てて解くことになります。
| 与えられる条件の例 | 解くアプローチ |
|---|---|
| 2項の値 | 2式を立てて割り算でrを求め、aを逆算 |
| 1項の値と和 | 1式と和の公式を連立して解く |
| 連続する3項 | 等比の性質(中項の2乗=両端の積)を利用 |
特に「連続する3項 p, q, r が等比数列をなす」という条件では、q²=pr が成り立つことを利用することができます。
これは等比数列の性質として頻出ですので、しっかり押さえておきましょう。
等比数列の項数の求め方
続いては、等比数列の項数の求め方を確認していきます。
一般項から項数(第何項か)を求める
「ある値は第何項か」を求める問題では、一般項の式から方程式を立て、nを求めます。
例:初項3、公比2の等比数列において、192は第何項か
3×2^(n-1)=192
2^(n-1)=64=2⁶
n-1=6 → n=7
指数方程式は、右辺を底と同じ形のべき乗に変換して指数を比較することで解けます。
和の条件から項数を求める方法
「和が○○になるのはn項のとき」という問題では、和の公式を使った方程式を解くことになります。
例:初項1、公比3の等比数列の和が364になるときのn
1×(3^n-1)/(3-1)=364
(3^n-1)/2=364
3^n-1=728
3^n=729=3⁶ → n=6
整数値に対しては3のべき乗の値を順に確認していく方法が有効です。
条件を読み解いてnを求めるコツ
項数を求める問題では、問題文の条件を正確に式に翻訳することが鍵です。
項数を求めるときの重要ポイント
・「第n項がXX」→ a_n=XX の方程式を立てる
・「n項の和がXX」→ S_n=XX の方程式を立てる
・指数方程式はべき乗の比較で解く
・nは自然数であることを確認する
nは項数ですので必ず自然数(正の整数)でなければなりません。
計算結果が自然数になることを必ず確認し、確認できない場合は計算ミスを疑いましょう。
まとめ
この記事では、等比数列の公比・初項・項数の求め方を、様々な条件のパターンとともに解説してきました。
公比は隣り合う項の比、初項は一般項の公式から逆算、項数は方程式として解くというアプローチが基本です。
どんな条件が与えられているかをしっかり整理してから解法を選ぶことが、等比数列の問題を解く際の最大のポイントといえます。
問題のパターンに慣れるまで繰り返し演習し、どんな問題でも対応できる力を身につけていただければ幸いです。