技術(非IT系)

双曲線関数とは?定義と意味をわかりやすく解説!(sinh・cosh・tanh:指数関数との関係:双曲線との関連:応用分野など)

当サイトでは記事内に広告を含みます

「双曲線関数って、三角関数と何が違うの?」という疑問は、数学を深く学ぶ段階でよく出てくるものです。

双曲線関数は指数関数を使って定義され、三角関数と非常によく似た性質を持ちながらも、いくつかの重要な違いがあります。

本記事では、双曲線関数の定義と意味を、sinh・cosh・tanh・指数関数との関係・双曲線との関連・応用分野とともにわかりやすく解説していきます。

双曲線関数はeˣとe⁻ˣの組み合わせで定義される(結論)

それではまず、双曲線関数の定義と基本的な意味について結論から解説していきます。

双曲線関数(hyperbolic function)の基本的な定義は次のとおりです。

sinh x=(eˣ−e⁻ˣ)/2(シャインまたはハイパボリックサイン)

cosh x=(eˣ+e⁻ˣ)/2(コッシュまたはハイパボリックコサイン)

tanh x=sinh x / cosh x=(eˣ−e⁻ˣ)/(eˣ+e⁻ˣ)(タンエイチまたはハイパボリックタンジェント)

これらはすべて指数関数eˣとe⁻ˣの和または差を2で割ったものとして定義されており、eˣの偶数成分がcosh x、奇数成分がsinh xに対応しています。

双曲線との関係(なぜ「双曲線関数」なのか)

単位双曲線 x²−y²=1 上の点を(cosh t、sinh t)と表すことができます。

これは単位円 x²+y²=1 上の点が(cos θ、sin θ)と表せることと完全に対応しており、この類似性が「双曲線関数」という名称の由来です。

cosh²t−sinh²t=1 は双曲線関数の最も基本的な恒等式であり、三角関数の cos²θ+sin²θ=1 に対応します。

三角関数との比較

性質 三角関数 双曲線関数
基本恒等式 cos²θ+sin²θ=1 cosh²t−sinh²t=1
偶奇性 cosは偶関数、sinは奇関数 coshは偶関数、sinhは奇関数
周期性 周期2π 周期なし(非周期関数)
値域 −1≦cos,sin≦1 cosh≧1、sinhは全実数
微分 (sin x)’=cos x (sinh x)’=cosh x

双曲線関数の応用分野

双曲線関数は数学だけでなく、多くの自然科学・工学分野で応用されています。

物理学では、懸垂線(重力で垂れ下がったチェーンの形状)がy=a cosh(x/a)という双曲線関数で表されます。

相対性理論では、ローレンツ変換の双曲線的な性質の記述に双曲線関数が登場します。

電気工学では伝送線路の解析に、熱力学では特定の熱力学量の計算にも双曲線関数が使われています。

sinh・cosh・tanhのグラフと性質

続いては、sinh・cosh・tanhの各関数のグラフと性質について確認していきます。

cosh xのグラフと性質

cosh x=(eˣ+e⁻ˣ)/2 はx=0で最小値1をとり、x→±∞で∞に発散します。

偶関数(y軸に対して対称)であり、グラフはU字型(カテナリー形)を描きます。

cosh x≧1 は常に成立し、cosh 0=1 が最小値です。

sinh xのグラフと性質

sinh x=(eˣ−e⁻ˣ)/2 は奇関数(原点に対して対称)であり、定義域・値域ともに実数全体です。

x=0でsinh 0=0となり、単調増加関数(x→∞でsinh x→∞、x→−∞でsinh x→−∞)です。

tanh xのグラフと性質

tanh x=(eˣ−e⁻ˣ)/(eˣ+e⁻ˣ) は奇関数で、x→∞のとき tanh x→1、x→−∞のとき tanh x→−1 となります。

値域は−1<tanh x<1であり、y=1とy=−1が漸近線(水平漸近線)となります。

ニューラルネットワークの活性化関数として機械学習でも広く使われているため、情報科学分野でも重要な関数です。

双曲線関数は sinh x=(eˣ−e⁻ˣ)/2、cosh x=(eˣ+e⁻ˣ)/2 と指数関数で定義されます。基本恒等式は cosh²t−sinh²t=1 で、三角関数との類似性が名称の由来です。懸垂線・相対性理論・機械学習など広範な分野で応用される重要な関数群です。

まとめ

本記事では、双曲線関数の定義・意味・グラフの性質・三角関数との比較・応用分野について解説しました。

双曲線関数は指数関数の和と差から定義される関数であり、三角関数と深い類似性を持ちながらも周期性を持たないなど本質的に異なる性質を持ちます。

懸垂線・相対性理論・機械学習といった多様な応用を通じて、双曲線関数の重要性と美しさを感じていただければ幸いです。