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リードソロモン符号とハミング符号の違いは?特徴や用途も比較!(誤り訂正符号:ブロック符号:訂正能力など)

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リードソロモン符号とハミング符号は、どちらもデータの誤りを検出し訂正するために生まれた誤り訂正符号です。

名前は似た響きを持っていますが、仕組みや得意とする誤りのタイプ、そして実際に使われる場面はまったく違います。

リードソロモン符号とハミング符号の違いは?特徴や用途も比較!というテーマで、今回は誤り訂正符号の基礎知識からブロック符号としての立ち位置、さらに訂正能力の差まで丁寧に掘り下げていきます。

CDやDVD、QRコードといった身近な製品から、通信規格や半導体メモリのような専門的な分野まで、それぞれの符号がどのように活躍しているかもご紹介します。

専門用語が多く登場しますが、できるだけかみ砕いた表現でお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

リードソロモン符号とハミング符号の違いは?結論から解説

それでは、まずリードソロモン符号とハミング符号の違いについて、結論から解説していきます。

両者はともにブロック符号と呼ばれる誤り訂正符号の一種であり、データを一定の長さのブロックに区切って符号化する点は共通です。

しかし、決定的に異なるのは符号化を行う単位でしょう。

ハミング符号はビット単位で誤りを扱う符号であり、主に1ビットの誤りを訂正することを目的として設計されています。

一方でリードソロモン符号は複数ビットをまとめたシンボル単位でデータを扱い、連続して発生する誤り、いわゆるバースト誤りに強いという特徴を持っています。

つまり、単発のビット反転に強いのがハミング符号で、まとまった範囲の誤りに強いのがリードソロモン符号だといえるでしょう。

この違いをまず表で整理してみます。

項目 リードソロモン符号 ハミング符号
符号化の単位 シンボル(複数ビットのまとまり) ビット単位
得意な誤り バースト誤り(連続した誤り) ランダムな単一ビット誤り
数学的基盤 ガロア体上の多項式演算 線形代数とパリティ検査行列
代表的な用途 CD、DVD、QRコード、衛星通信、ストレージ 半導体メモリのECC、通信プロトコルの一部
訂正能力の目安 冗長シンボル数に応じて複数シンボル訂正が可能 基本形は1ビット訂正、拡張型で2ビット検出も可能

結論として、リードソロモン符号は複数のまとまった誤りを強力に訂正できる符号であり、ハミング符号はシンプルな構造で単一ビットの誤りを効率よく訂正する符号です。

どちらが優れているかという話ではなく、想定される誤りの性質によって使い分けるべきものだと考えてください。

この結論を踏まえたうえで、次からはそれぞれの符号の仕組みを詳しく見ていきましょう。

リードソロモン符号とは何か

続いては、リードソロモン符号の仕組みや背景を確認していきます。

誕生の背景と数学的基盤

リードソロモン符号は1960年にアーヴィング・リードとガスタフ・ソロモンによって発表された誤り訂正符号です。

その基盤となっているのはガロア体と呼ばれる有限体の理論でしょう。

ガロア体上での多項式演算を利用することで、データを一つのまとまった数式として扱うことができます。

この数学的な仕組みのおかげで、複数のシンボルにまたがる誤りであっても、まとめて検出し訂正することが可能になっています。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、要は「データを多項式に変換し、その多項式のズレから誤りを特定する」という発想だと考えるとわかりやすいでしょう。

符号化の仕組みとシンボル単位の処理

リードソロモン符号では、データを固定長のシンボルに分割してから符号化を行います。

1シンボルは複数ビットで構成されることが一般的で、たとえば8ビットを1シンボルとする場合もあります。

符号化の際には、元のデータシンボルに加えて冗長シンボルと呼ばれる検査用のデータを付加します。

符号長をn、情報シンボル数をk、冗長シンボル数をn引くkとした場合、リードソロモン符号は最大でn引くk個のシンボル誤りを検出できます。

また訂正できるシンボル数の目安は、n引くkを2で割った値になります。

この仕組みにより、たとえ複数のビットが連続して壊れてしまっても、シンボル単位でまとめて修復できるという強みが生まれるのです。

代表的な採用例

リードソロモン符号は、実は私たちの身の回りに数多く採用されています。

代表的なものとしては、CDやDVDといった光学メディアが挙げられるでしょう。

ディスク表面の傷や汚れによって発生するバースト誤りに対して、非常に相性が良いためです。

また、QRコードにもリードソロモン符号が使われており、コードの一部が汚れていたり破損していたりしても読み取りができるのはこの仕組みのおかげでしょう。

ほかにも、衛星通信やデジタル放送、DSLなどの通信規格、さらにはSSDやハードディスクといったストレージ機器でも広く採用されています。

ハミング符号とは何か

続いては、ハミング符号の仕組みや背景を確認していきます。

誕生の背景とパリティビットの考え方

ハミング符号は1950年にリチャード・ハミングによって考案された誤り訂正符号です。

当時のコンピュータは真空管を使っており、動作中にビット反転のような誤りがしばしば発生していました。

ハミングはこの問題を解決するために、データに複数のパリティビットを追加する方法を考え出したのです。

パリティビットとは、特定のビットの組み合わせに対して偶数か奇数かを判定するための検査用ビットのことでしょう。

この検査結果を組み合わせることで、どのビットに誤りがあるのかを特定できる仕組みになっています。

符号化の仕組みとシンドロームによる検出

ハミング符号では、データビットの間にパリティビットを配置し、それぞれのパリティビットが受け持つビットの範囲をあらかじめ決めておきます。

受信側では、各パリティビットの検査結果を並べたシンドロームという値を計算します。

たとえば代表的な形式であるハミング(7,4)符号の場合、4ビットの情報に対して3ビットのパリティを付加し、合計7ビットで符号化を行います。

このときシンドロームの値がゼロであれば誤りなし、ゼロ以外であればその値が誤りのあるビット位置を示します。

この仕組みにより、余計な計算をすることなく、シンドロームの値を見るだけで誤り箇所をピンポイントで特定できるのです。

代表的な採用例

ハミング符号がもっともよく使われている場面のひとつが、半導体メモリのECCと呼ばれる誤り訂正機能でしょう。

サーバーや高信頼性が求められるコンピュータのメモリでは、宇宙線などの影響でまれにビット反転が起きることがあります。

このような単発の誤りに対して、シンプルな回路で高速に訂正できるハミング符号は非常に相性が良いのです。

また、一部の通信プロトコルやRAID構成の一部、教育分野における誤り訂正の入門教材としても広く利用されています。

構造が比較的シンプルで理解しやすいことから、誤り訂正符号を学ぶ最初の題材として選ばれることも多いでしょう。

訂正能力の違いを比較

続いては、リードソロモン符号とハミング符号の訂正能力の違いを確認していきます。

ビット誤りとバースト誤りの違い

誤り訂正符号を理解するうえで欠かせないのが、誤りの発生パターンの違いでしょう。

ランダムに単発で発生する誤りをランダム誤りと呼び、連続してまとまって発生する誤りをバースト誤りと呼びます。

ハミング符号は基本的にランダムな単一ビット誤りの訂正を得意としており、拡張ハミング符号であれば2ビットの誤り検出も可能になります。

ただし、連続した複数ビットが同時に壊れるバースト誤りに対しては、ハミング符号だけでは対応が難しくなってしまいます。

これに対してリードソロモン符号は、シンボル単位で処理するため、1シンボルの中で何ビット壊れていても1個の誤りとして扱うことができるでしょう。

この特性こそが、傷や汚れによってまとまった範囲が壊れやすい記録メディアに強い理由なのです。

訂正可能な誤り数の考え方

訂正能力を数式で考えると、両者の違いがより明確になります。

ハミング符号の場合、最小距離をdとすると、訂正可能なビット誤り数はdマイナス1を2で割った値になります。

基本形のハミング(7,4)符号では最小距離が3のため、訂正できるのは1ビットのみです。

一方でリードソロモン符号は、冗長シンボル数をn引くkとすると、訂正可能なシンボル誤り数はn引くkを2で割った値になります。

冗長シンボルを増やせば増やすほど、より多くのシンボル誤りに対応できるという柔軟さがあります。

この式からもわかるように、リードソロモン符号は冗長度の設計次第で訂正能力を調整できる自由度の高さが魅力でしょう。

ハミング距離と最小距離の考え方

誤り訂正符号の性能を語るうえで欠かせないのがハミング距離という概念です。

ハミング距離とは、二つの符号語を比較したときに異なっているビットやシンボルの数を指します。

符号全体の中でもっとも近い符号語同士の距離を最小距離と呼び、この値が大きいほど誤り訂正能力は高くなります。

ハミング符号は比較的小さな最小距離で設計されることが多く、シンプルさと引き換えに訂正能力は限定的でしょう。

一方のリードソロモン符号は、設計段階で冗長シンボル数を増やすことで最小距離を大きく取ることができ、結果として高い訂正能力を実現しています。

訂正能力だけを見ればリードソロモン符号の方が優れているように感じるかもしれませんが、その分だけ符号化や復号の計算コストも高くなります。

ハミング符号は計算がシンプルで高速なため、リアルタイム性が求められる場面ではむしろ有利になることもあるのです。

用途の違いを比較

続いては、リードソロモン符号とハミング符号が実際にどのような場面で使い分けられているかを確認していきます。

ストレージ・記録媒体での使われ方

CD、DVD、Blu-rayといった光学メディアでは、傷や指紋による汚れが原因でまとまった範囲のデータが読み取れなくなることがあります。

このようなバースト誤りに対応するため、これらの媒体ではリードソロモン符号が採用されているのです。

また、SSDに使われているNAND型フラッシュメモリも、経年劣化によってまとまったセルにエラーが起きやすいため、リードソロモン符号や、それを発展させたLDPC符号などが組み合わせて使われることが多いでしょう。

ハードディスクのセクタ単位のデータ保護にも、同様の考え方で誤り訂正符号が組み込まれています。

通信分野での使われ方

通信の世界では、ノイズや電波干渉によって誤りが発生しやすいため、誤り訂正符号は欠かせない存在でしょう。

衛星通信やデジタル地上波放送では、電波の乱れによってまとまった範囲のデータが乱れることが多く、リードソロモン符号が広く使われています。

一方で、比較的誤り率の低い有線通信やメモリバス上のデータ転送では、シンプルで高速に処理できるハミング符号が選ばれることもあります。

近年の高速通信規格では、より訂正能力の高いLDPC符号やターボ符号と組み合わせて使われるケースも増えてきました。

半導体メモリでの使われ方

サーバーやデータセンターで使われるメモリモジュールの多くには、ECCと呼ばれる誤り訂正機能が搭載されています。

ここで使われる代表的な仕組みが、まさにハミング符号でしょう。

宇宙線や電気的なノイズによって、まれにメモリ上のビットが反転してしまう現象が知られており、これをソフトエラーと呼びます。

ハミング符号を使ったECCは、このような単発のビット反転を高速かつ低コストで訂正できるため、信頼性が求められるサーバー用メモリに適しているのです。

一方で、より大規模な誤りに備えたい高信頼システムでは、リードソロモン符号ベースの訂正機能を組み合わせる設計も見られます。

まとめ

今回は、リードソロモン符号とハミング符号の違いは?特徴や用途も比較!というテーマで、両者の仕組みや訂正能力、用途の違いを解説してきました。

ハミング符号はビット単位でランダムな単一誤りを効率よく訂正するシンプルな符号であり、半導体メモリのECCなどで活躍しています。

リードソロモン符号はシンボル単位で処理を行い、バースト誤りに強いという特性から、CDやDVD、QRコード、衛星通信など幅広い分野で採用されているのです。

どちらも誤り訂正符号でありブロック符号の一種ですが、想定する誤りの種類や求められる処理速度、コストによって最適な選択は変わってくるでしょう。

用途に合わせて適切な符号を選ぶことこそが、信頼性の高いシステムづくりの第一歩だといえるでしょう。