レジストリとレジストラの違いは?それぞれの意味も!(registryとregistrar・ドメイン登録・役割の違い・IT用語など)
インターネット上でウェブサイトを公開する際に欠かせないのが「ドメイン」です。
ドメインを取得しようとしたとき、「レジストリ」や「レジストラ」という言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
似たような言葉でありながら、その役割はまったく異なります。
本記事では、レジストリ(registry)とレジストラ(registrar)それぞれの意味や役割の違いを、わかりやすく解説していきます。
IT用語に慣れていない方でも理解できるよう、ドメイン登録の仕組みを含めて丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
レジストリとレジストラの違いは「管理する立場」にある
それではまず、レジストリとレジストラの根本的な違いについて解説していきます。
一言で表すなら、レジストリはドメインの「元締め」、レジストラはドメインの「販売代理店」というイメージが近いでしょう。
レジストリはドメイン名のデータベースを管理する機関であり、レジストラはエンドユーザー(個人や企業)に対してドメインを販売・登録する事業者のことを指します。
どちらもドメイン登録の仕組みに深く関わっていますが、ユーザーと直接やり取りをするのはレジストラの方です。
レジストリ(registry)=ドメイン名データベースの管理機関
レジストラ(registrar)=ドメイン名をユーザーに販売・登録する事業者
この2つは似た名前ですが、担う役割がまったく異なります。
ドメインの世界には「レジストラント(registrant)」という言葉もあります。
レジストラントとはドメインを実際に登録した人・組織のことであり、私たちエンドユーザーがこれに該当します。
レジストリ・レジストラ・レジストラントの3者が連携することで、ドメイン登録の仕組みが成り立っているといえるでしょう。
レジストリとは何か
レジストリとは、特定のトップレベルドメイン(TLD)を管理・運営する機関のことです。
たとえば「.com」や「.net」を管理しているのはVeriSign(ベリサイン)というレジストリであり、「.jp」を管理しているのはJPRS(日本レジストリサービス)です。
レジストリは直接ユーザーにドメインを販売することはなく、ドメインデータベースの維持・管理を主な業務としています。
インターネットの根幹を支える重要なインフラを担う存在といえるでしょう。
レジストラとは何か
レジストラとは、ICANNや各レジストリから認定を受け、ユーザーにドメインの登録・更新・移管などのサービスを提供する事業者のことです。
私たちが「ムームードメイン」や「お名前.com」「Google Domains」などを通じてドメインを取得するとき、これらのサービスがまさにレジストラに該当します。
レジストラはユーザーとレジストリの橋渡し役を担っており、ドメイン登録の窓口として機能しています。
レジストラは複数存在するため、価格や機能を比較しながら選べるのも特徴のひとつです。
レジストラントとの関係性
レジストラントとは、ドメインを実際に登録・所有しているユーザー(個人・法人)のことです。
私たちがレジストラのサービスを使ってドメインを取得した瞬間、そのドメインのレジストラントになります。
レジストリ→レジストラ→レジストラントという流れで情報が管理されており、それぞれが明確な役割分担のもとで動いているのがドメイン登録の仕組みです。
この3者の関係を理解することで、ドメインの移管やWhois情報の意味も自然と見えてくるでしょう。
レジストリ(registry)の意味と具体的な役割
続いては、レジストリの意味と具体的な役割を確認していきます。
レジストリという言葉は英語で「registry」と書き、もともと「登録所」「名簿」などを意味する単語です。
IT用語としては、ドメイン名の登録情報を集中管理するデータベースや、その運営機関を指します。
また、Windowsユーザーにとっては「レジストリ」といえばOSの設定情報を管理するデータベース(Windowsレジストリ)を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ドメインにおけるレジストリとは意味が異なりますので注意が必要です。
レジストリの主な業務内容
レジストリの主な業務は、担当するTLDに関するドメイン情報のデータベースを管理・維持することです。
具体的には、ドメイン名の登録情報(所有者・有効期限・ネームサーバー情報など)を保持し、DNSの正常な運用を支えています。
レジストリはレジストラに対してドメイン登録のAPIやシステムを提供しており、レジストラはそのシステムを通じてデータベースへのアクセスが可能になっています。
ユーザーには見えない部分ですが、インターネットが正常に機能するために欠かせない存在です。
主なレジストリの例
世界にはさまざまなTLDが存在し、それぞれに対応するレジストリがあります。
代表的なものをまとめると、以下のようになります。
| TLD(ドメイン) | 管理レジストリ | 特徴 |
|---|---|---|
| .com / .net | VeriSign(ベリサイン) | 世界最大規模のTLD管理機関 |
| .jp | JPRS(日本レジストリサービス) | 日本の国別コードTLDを管理 |
| .org | Public Interest Registry(PIR) | 非営利団体向けTLDを管理 |
| .io | Internet Computer Bureau | IT系スタートアップに人気のTLD |
| .tokyo / .osaka | GMOレジストリ など | 地域型の新gTLD |
このように、TLDごとにレジストリが異なる点が特徴です。
ICANNはこれらのレジストリを統括する国際的な非営利組織であり、インターネットの名前空間全体を調整する役割を担っています。
ICANNとレジストリの関係
ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、ドメイン名・IPアドレス・プロトコルパラメータなどの管理を調整する国際機関です。
レジストリはICANNと契約を結ぶことで、特定のTLDの管理権限を持つことができます。
ICANNは直接ドメインを管理するわけではなく、レジストリやレジストラを認定・監督するポリシーメーカーとしての立場にあります。
ドメインの世界は、ICANNを頂点とした階層構造になっていることを覚えておきましょう。
レジストラ(registrar)の意味と具体的な役割
続いては、レジストラの意味と具体的な役割を確認していきます。
レジストラは英語で「registrar」と書き、「記録係」「登記官」などを意味する言葉です。
ドメインの世界においては、ICANNまたはレジストリから認定を受け、ユーザーにドメイン登録サービスを提供する事業者のことを指します。
私たちが日常的に触れるドメイン関連サービスのほとんどは、このレジストラが提供しているものです。
レジストラの主な業務内容
レジストラの主な業務は、ユーザーからの依頼を受けてドメインの登録・更新・移管・削除などの手続きを行うことです。
具体的には以下のような業務を担っています。
・ドメイン名の新規登録受付
・ドメインの更新(有効期限延長)手続き
・ドメインの移管(他のレジストラへの変更)対応
・Whois情報(登録者情報)の管理
・ネームサーバーの設定サポート
・ドメインのロック・解除などのセキュリティ対応
レジストラはこれらのサービスをユーザーに提供し、その対価として登録料や更新料を受け取っています。
レジストラごとに価格・機能・サポート体制が異なるため、ユーザーは自分のニーズに合ったレジストラを選ぶことが重要です。
主なレジストラの例
日本国内および海外で広く利用されている代表的なレジストラを紹介します。
| レジストラ名 | 特徴 | 対応エリア |
|---|---|---|
| お名前.com | 国内最大規模・豊富なTLD対応 | 日本 |
| ムームードメイン | シンプルな操作性・初心者向け | 日本 |
| さくらのドメイン | さくらインターネットとの連携が便利 | 日本 |
| GoDaddy | 世界最大規模のレジストラ | グローバル |
| Namecheap | 価格が安く英語圏で人気 | グローバル |
どのレジストラを選ぶかによって、初年度の費用や更新費用、サポートの質が変わってきます。
長期的な運用コストを考慮しながら選ぶのがよいでしょう。
レジストラを乗り換えることはできるのか
結論からいえば、レジストラは変更(移管)することが可能です。
この手続きを「ドメイン移管」または「レジストラトランスファー」と呼びます。
移管を行う際には、現在のレジストラからAuthコード(認証コード)を取得し、移管先のレジストラで手続きを進める流れが一般的です。
ただし、ドメインを新規登録してから60日以内は移管ができないルールがあるため、タイミングには注意が必要です。
レジストリとレジストラの違いを一覧で整理しよう
続いては、レジストリとレジストラの違いをまとめて確認していきます。
ここまでの内容を踏まえ、両者の違いをわかりやすく一覧表で整理してみましょう。
| 比較項目 | レジストリ(registry) | レジストラ(registrar) |
|---|---|---|
| 意味 | ドメイン情報のデータベース管理機関 | ドメイン登録サービスを提供する事業者 |
| 役割 | TLDのデータベース管理・維持 | ユーザーへのドメイン販売・登録 |
| ユーザーとの接点 | なし(直接販売しない) | あり(直接サービスを提供) |
| 認定機関 | ICANN | ICANN・各レジストリ |
| 例 | VeriSign・JPRS・PIRなど | お名前.com・GoDaddyなど |
| 英語の原義 | 登録所・名簿 | 記録係・登記官 |
このように並べると、両者の違いが一目瞭然です。
レジストリはドメインの「管理機関」、レジストラはドメインの「販売窓口」です。
私たちエンドユーザーが直接関わるのはレジストラであり、レジストリはあくまで裏側でデータを管理しています。
混同しやすい理由とその対策
レジストリとレジストラが混同されやすい理由は、やはり名前が非常に似ているからです。
英語でもregistryとregistrarはスペルが近く、日本語に訳してもカタカナで表記が似通っています。
覚えるコツとしては、「registrar」には人を示す接尾辞「-ar」が付いており、”人・事業者”のニュアンスがあると意識するとよいでしょう。
registryは「場所・記録所」、registrarは「そこで働く人・機関」というイメージで区別するのがおすすめです。
ドメイン登録の流れから理解する
ドメイン登録の実際の流れを見ると、レジストリとレジストラの関係がより明確になります。
① ユーザー(レジストラント)がレジストラのサービスでドメインを検索・申し込み
② レジストラがレジストリのデータベースに登録情報を送信
③ レジストリがデータベースを更新し、ドメインが正式に登録される
④ DNSが更新され、ドメインがインターネット上で有効になる
このような流れでドメイン登録は完了します。
ユーザーから見ると「レジストラで申し込んで完了」という印象ですが、裏ではレジストリとの通信が行われているわけです。
ドメイン移管時にレジストリとレジストラを意識する場面
ドメイン移管の際には、レジストリとレジストラの両方を意識する必要があります。
移管とはレジストラを変更することを指しますが、レジストリ(つまりTLD)自体は変わらない点に注意が必要です。
たとえば「.com」ドメインをお名前.comからGoDaddyに移管したとしても、.comを管理するレジストリはVeriSignのままです。
移管はあくまでも「どのレジストラを窓口にするか」を変える手続きであることを覚えておきましょう。
まとめ
本記事では、レジストリ(registry)とレジストラ(registrar)の違いについて、それぞれの意味・役割・具体例を交えながら解説してきました。
レジストリはドメイン名のデータベースを管理する機関であり、ユーザーとは直接関わらない存在です。
一方、レジストラはICANNやレジストリから認定を受け、私たちエンドユーザーにドメイン登録サービスを提供する事業者のことを指します。
レジストリ・レジストラ・レジストラントの3者がそれぞれの役割を果たすことで、ドメイン登録の仕組みは成り立っています。
ドメインを取得する際や移管を検討する際には、本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。
IT用語は難しく感じることも多いですが、仕組みを理解すると自分に合ったサービス選びや設定管理がぐっとしやすくなるでしょう。
ぜひ今回学んだ知識を、実際のドメイン管理や業務に役立ててみてください。