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回帰直線と相関係数の関係は?求め方や違いも!(決定係数:R2値:エクセル:散布図など)

回帰直線と相関係数の関係
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回帰直線と相関係数は、散布図に表れた二つの数値データの関係を読み取る際に欠かせない指標です。

ただし、どちらも数値同士の関係を扱うため、意味や使い分けを混同しやすいポイントでもあります。

回帰直線は将来の値を予測するための線であり、相関係数は二つの変数の結び付きの強さと向きを示す数値です。

さらに決定係数であるR2値、散布図、エクセルの関数まで押さえると、データ分析の結果を根拠とともに説明しやすくなるでしょう。

回帰直線と相関係数の関係

回帰直線と相関係数の関係

それではまず、回帰直線と相関係数の関係について解説していきます。

予測の線としての回帰直線

回帰直線とは、説明変数であるxの値から、目的変数であるyの値を予測するために引く直線です。

一般的には、y=ax+bという形で表され、aは傾き、bは切片と呼ばれます。

たとえば勉強時間とテスト得点のデータがある場合、勉強時間をx、得点をyとして回帰直線を求めれば、ある勉強時間に対する平均的な得点を推定できます。

回帰直線は個別の結果を完全に当てる線ではなく、データ全体の傾向を最もよく表す予測の基準線です。

実際の点が直線上に並ばないのは自然なことであり、そのずれには体調、学習方法、問題の難しさなど、式に含めていない要因が反映されています。

回帰直線の基本式

y=ax+b

aが正ならxの増加に伴ってyも増えやすく、aが負ならxが増えるほどyは減りやすい関係です。

関係の強さを示す相関係数

相関係数は、二つの変数がどの程度同じ方向または反対方向に動くのかを示す数値です。

通常はrで表し、値の範囲はマイナス1からプラス1までに限られます。

rがプラス1に近いほど強い正の相関、マイナス1に近いほど強い負の相関、0に近いほど直線的な関係が弱いと考えます。

たとえば気温と冷たい飲料の販売数は正の相関になりやすく、気温と暖房使用量は負の相関になりやすい組み合わせです。

相関係数は予測値そのものではなく、二つのデータが一緒に変動する度合いを表す指標です。

相関係数の範囲 読み取り方 散布図の印象
0.7から1.0 強い正の相関 右上がりにまとまりやすい状態
0.4から0.7未満 中程度の正の相関 右上がりだがばらつきもある状態
マイナス0.4から0.4 弱い相関またはほぼ無相関 方向性が見えにくい状態
マイナス0.7以下 強い負の相関 右下がりにまとまりやすい状態

両者を結び付ける散布図

回帰直線と相関係数の関係を視覚的に理解するには、散布図を見る方法が分かりやすいでしょう。

散布図では、横軸にx、縦軸にyを置き、一組ずつのデータを点として配置します。

点が右上がりの直線付近に密集していれば、正の相関が強く、回帰直線による予測も比較的安定しやすい傾向です。

一方で点が広く散らばっている場合、回帰直線は引けても、個別データの予測誤差は大きくなる可能性があります。

回帰直線が引けることと、予測精度が高いことは同じ意味ではありません。

相関係数や決定係数、外れ値の有無を合わせて確認することが重要です。

回帰直線の求め方

続いては、回帰直線の求め方を確認していきます。

最小二乗法の考え方

回帰直線は、多くの場合で最小二乗法という方法によって求めます。

最小二乗法とは、実際のyの値と回帰直線で予測したyの値の差を二乗し、その合計が最も小さくなるように直線を決める考え方です。

差をそのまま足すと正と負が打ち消し合うため、二乗してすべてを正の値として扱います。

最小二乗法で得られる回帰直線は、データ全体に対する誤差の二乗和が最小になる線です。

この方法を使うことで、特定の点だけに偏らず、全体傾向を反映した式を導けます。

予測値と残差の例

実測値が80点で、回帰直線による予測値が75点なら、残差は5点です。

最小二乗法では、このような残差を二乗して合計し、合計値が最も小さくなる傾きと切片を求めます。

傾きと切片の計算

単回帰分析では、xの平均をxの横棒、yの平均をyの横棒として、傾きaを計算します。

傾きは、xとyが平均からどれだけ同じ方向に動いたかを、xのばらつきで割って求める値です。

計算の考え方としては、xが平均より大きいときにyも平均より大きければ、傾きは正の方向へ近付きます。

逆にxが大きいほどyが小さくなるデータでは、傾きは負になります。

切片bは、yの平均から傾きaとxの平均の積を引くことで求められます。

回帰係数の基本的な計算

傾きa=xとyの共分散÷xの分散

切片b=yの平均-a×xの平均

実務ではエクセルの関数や散布図の近似曲線を利用すると、計算ミスを減らせます。

具体例による読み取り

たとえば広告費をx、売上をyとして分析し、回帰式がy=3x+120となったとします。

この場合、広告費が1単位増えると、売上は平均で3単位増えると読み取れます。

また、広告費が0のときの予測売上は120です。

ただし、広告費が0という状態が現実には存在しない場合、切片をそのまま実務的な意味として扱うのは慎重になる必要があります。

回帰式はデータを集めた範囲内で使うことが基本であり、範囲を大きく外れた予測には注意が必要です。

相関係数と決定係数の違い

続いては、相関係数と決定係数の違いを確認していきます。

相関係数の役割

相関係数rは、関係の向きと強さを同時に確認できる点が特徴です。

プラスかマイナスかによって増減の方向を読み取り、絶対値によって直線的な結び付きの強さを判断します。

相関係数がマイナス0.9なら、非常に強い負の相関です。

一方で相関係数がプラス0.9なら、非常に強い正の相関となります。

このように、相関係数は方向の情報を持つため、回帰直線の傾きと合わせて理解しやすい指標です。

決定係数R2値の役割

決定係数はR2で表され、回帰式が目的変数のばらつきをどの程度説明できているかを示します。

単回帰分析では、決定係数は相関係数を二乗した値になります。

そのためR2値は0から1の範囲となり、負の値にはなりません。

たとえばR2が0.64であれば、yのばらつきのうち64パーセントを、xとの直線的な関係で説明できるという見方が基本です。

決定係数は回帰モデルの説明力を確認する数値であり、相関の方向を示すものではありません。

比較項目 相関係数 r 決定係数 R2
値の範囲 マイナス1からプラス1 0から1
分かる内容 関係の強さと向き 回帰式の説明力
負の値 あり得る 単回帰ではあり得ない
単回帰での関係 r rの二乗

R2値の注意点

R2値が高いからといって、その回帰式が必ず有用とは限りません。

データ数が少ない場合や、たまたま似た動きをした期間だけを取り出した場合には、高いR2値が出ることがあります。

また、説明変数を増やす重回帰分析では、変数を追加するほど通常の決定係数は下がりにくい性質があります。

そのため複数の説明変数を扱う場合には、補正R2も確認すると判断しやすくなるでしょう。

R2値は高いほどよいと単純に決められるものではありません。

データの目的、外れ値、残差、説明変数の意味を確認して初めて、モデルの価値を適切に評価できます。

散布図による関係性の確認

続いては、散布図による関係性の確認を見ていきます。

直線的な分布の特徴

散布図を作成すると、相関係数だけでは見つけにくいデータの特徴を把握できます。

点が右上がりに帯状に並ぶなら、正の相関と正の傾きを持つ回帰直線が想定されます。

右下がりに並ぶなら、負の相関と負の傾きが見込まれるでしょう。

点の帯が細いほど、回帰直線の近くにデータが集まっており、予測値と実測値の差は比較的小さい傾向です。

相関係数を確認する前に散布図を見る習慣を付けると、数値だけでは見えない偏りを発見しやすくなります。

外れ値の影響

外れ値とは、ほかのデータ群から大きく離れた位置にある値です。

一つの外れ値でも、回帰直線の傾きや相関係数を大きく変える場合があります。

たとえば大半のデータがほぼ横並びであっても、右上に極端に離れた一点があると、正の相関が強いように見えることがあります。

外れ値を見つけたときは、入力ミスなのか、測定条件の違いなのか、実際に重要な事象なのかを確認しましょう。

根拠なく削除するのではなく、分析目的に応じた扱いを決める姿勢が大切です。

非線形関係の見分け方

散布図がU字型や山型になっている場合、相関係数が0に近くても、変数同士に関係がないとは言い切れません。

これは相関係数が主に直線的な関係を測る指標だからです。

たとえば睡眠時間と集中力は、短すぎても長すぎても低下し、中間で高くなるような曲線的な関係を持つことがあります。

この場合は二次関数による回帰、対数変換、区分ごとの分析などを検討する余地があります。

散布図の形が曲線的なら、直線回帰だけで結論を出さないことが重要です。

エクセルによる計算とグラフ作成

続いては、エクセルによる計算とグラフ作成を確認していきます。

CORREL関数による相関係数

エクセルではCORREL関数を使うと、二つのデータ範囲から相関係数を簡単に求められます。

入力する範囲は、対応する組み合わせが同じ行になるようにそろえる必要があります。

途中に文字列や空白が混ざると、意図したデータだけで計算できない可能性があるため、表の状態を事前に確認しましょう。

エクセルでの相関係数の例

=CORREL(B2からB11の範囲,C2からC11の範囲)

二つの範囲は同じ件数にそろえ、同じ行が同じ対象を表すように配置します。

SLOPE関数とINTERCEPT関数

回帰直線の傾きを求めたい場合はSLOPE関数、切片を求めたい場合はINTERCEPT関数が役立ちます。

これらを利用すれば、手計算で共分散や分散を求めなくても、回帰式に必要な数値を得られます。

また、RSQ関数では決定係数R2値を計算できます。

分析結果を報告する際は、相関係数、回帰式、R2値を並べて示すと、関係の向きと説明力を整理しやすくなります。

関数の結果だけを転記するのではなく、対象期間やデータ件数も併記すると分析の信頼性を伝えやすくなります。

散布図と近似曲線の設定

エクセルで散布図を作るには、xとyのデータ範囲を選択し、散布図を挿入します。

その後、データ系列に近似曲線を追加して線形を選ぶと、回帰直線をグラフ上に表示できます。

近似曲線の設定では、数式をグラフに表示する項目と、R2値をグラフに表示する項目を有効にすると便利です。

ただし、表示された式の小数点以下が短すぎると、再計算時に差が出ることがあります。

必要に応じて表示桁数を増やし、元データから求めた関数の結果と照合しましょう。

散布図に近似曲線を追加すると、回帰式とR2値を視覚的に共有できます。

会議資料やレポートでは、軸の単位、対象期間、データ数も明記すると誤解を防げます。

回帰分析における注意点

続いては、回帰分析における注意点を確認していきます。

相関と因果関係の区別

相関係数が高くても、一方が他方の原因であるとは限りません。

たとえば夏にアイスクリームの売上と水難事故がともに増えたとしても、アイスクリームが事故の直接原因とは考えにくいでしょう。

この場合は気温や季節という第三の要因が、両方に影響している可能性があります。

相関は同時に変化する関係を示すものであり、因果関係を証明するものではありません。

因果を検討するには、業務知識、時間的な前後関係、比較実験、追加の変数などが必要です。

データ数と対象範囲

データ数が少ない場合、偶然の変動によって相関係数や回帰係数が大きく変わることがあります。

可能な範囲で十分な件数を集め、特定の月や担当者だけに偏っていないかを確認することが重要です。

また、ある店舗のデータから得た回帰式を、客層や地域が大きく異なる店舗へそのまま当てはめることにも注意が必要です。

回帰式には作成時の条件があり、適用範囲を超えると予測の妥当性が下がる可能性があります。

残差と予測誤差の確認

残差とは、実測値から回帰直線による予測値を引いた差です。

残差を確認すると、回帰式が見落としている規則性を見つけられる場合があります。

残差がランダムに散らばっていれば、線形モデルは一定程度妥当と考えやすくなります。

一方で残差が曲線的な並び方をしたり、xの値が大きいほど広がったりする場合には、別のモデルや変換を検討した方がよいかもしれません。

回帰直線、相関係数、決定係数に加え、残差まで確認することで分析の質が高まります。

まとめ

それでは最後に、回帰直線と相関係数の重要点をまとめていきます。

回帰直線は、説明変数から目的変数を予測するための直線です。

相関係数は二つの変数の直線的な関係について、強さと向きを示します。

決定係数R2値は、回帰式が目的変数のばらつきをどの程度説明できるかを表す指標です。

単回帰分析では、決定係数は相関係数を二乗した値として理解できます。

エクセルではCORREL関数、SLOPE関数、INTERCEPT関数、RSQ関数を活用すると、相関係数や回帰式、R2値を効率よく算出できます。

ただし、数値だけで判断せず、散布図で分布の形、外れ値、曲線的な関係を確認することが欠かせません。

相関と因果関係を混同せず、データの対象範囲や残差も踏まえて読むことで、回帰分析を実務や学習により適切に生かせるでしょう。