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サセプタンスの単位は?換算・変換も(SやΩ-1やジーメンスやB等)読み方や一覧は?

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電気回路や電子工学を学ぶ中で、「サセプタンス」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。

サセプタンスはインピーダンスやアドミタンスと深く関連する重要な電気量であり、交流回路の解析において欠かせない概念です。

しかし、単位の読み方や表記の仕方、換算・変換の方法など、意外と曖昧なまま学習を進めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では「サセプタンスの単位は?換算・変換も(SやΩ-1やジーメンスやB等)読み方や一覧は?」というテーマで、サセプタンスの単位について基礎からわかりやすく解説していきます。

SやΩ⁻¹、ジーメンス、記号Bなど、関連する用語や表記も整理しながら丁寧に説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

サセプタンスの単位は「S(ジーメンス)」または「Ω⁻¹(オームの逆数)」

それではまず、サセプタンスの単位について結論から解説していきます。

サセプタンスの単位は「S(ジーメンス)」であり、これはΩ⁻¹(オームの逆数)とも表記される同じ量を指しています。

「S」はSiemens(ジーメンス)の頭文字であり、国際単位系(SI単位系)における電気的な導電性を表す単位として広く使われているものです。

サセプタンスは記号「B」で表されることが多く、電気回路の教科書や試験問題でもこの表記が標準的に用いられています。

サセプタンスの基本まとめ

記号:B(英語:Susceptance)

単位:S(ジーメンス) = Ω⁻¹(オームの逆数)

読み方:「エス」または「ジーメンス」

「ジーメンス」という名称は、ドイツの電気工学者エルンスト・ヴェルナー・フォン・ジーメンスにちなんで命名されたものです。

かつては「モー(mho)」という単位が使われており、Ωを逆さにした記号「℧」で表されていたこともありました。

現在ではSI単位系の整備によって「ジーメンス(S)」が正式な単位として採用されており、モーはほとんど使われなくなっています。

Ω⁻¹(オームの逆数)という表記も同じ意味を持ち、1Ω⁻¹ = 1Sという関係が成り立ちます。

サセプタンスとは何か?アドミタンス・リアクタンスとの関係

続いては、サセプタンスがどのような物理量であるかを確認していきます。

サセプタンス(Susceptance)とは、交流回路において素子が電流を通しやすい「虚数成分」を表す量です。

電気回路では、インピーダンスZを複素数で表すことができ、その実部を「レジスタンス(抵抗)R」、虚部を「リアクタンスX」と呼びます。

一方、インピーダンスの逆数に相当するのが「アドミタンスY」であり、その実部を「コンダクタンスG」、虚部を「サセプタンスB」と呼びます。

アドミタンスの複素数表現

Y = G + jB

Y:アドミタンス(S)

G:コンダクタンス(S)

B:サセプタンス(S)

j:虚数単位

また、インピーダンスとアドミタンスは逆数の関係にあるため、以下のような式で表せます。

インピーダンスZとアドミタンスYの関係

Y = 1 / Z

Z = R + jX(インピーダンスの複素数表現)

Y = G + jB(アドミタンスの複素数表現)

コンダクタンスとの違い

コンダクタンス(G)はアドミタンスの実部であり、電流を通しやすい「実数成分」を表します。

これに対してサセプタンス(B)は虚数成分であり、コイルやコンデンサのような蓄電・蓄磁素子に関連した量です。

コンダクタンスは抵抗(レジスタンス)の逆数として理解しやすいのに対し、サセプタンスはリアクタンスの逆数に符号が関係するため、少し注意が必要です。

リアクタンスとの関係

リアクタンスXとサセプタンスBの関係は、単純な逆数ではありません。

インピーダンスZ = R + jXのとき、アドミタンスY = 1/Zを計算すると、サセプタンスBはリアクタンスXと以下の関係を持ちます。

サセプタンスBとリアクタンスXの関係式

B = −X / (R² + X²)

特に純リアクタンス回路(R = 0)のときは

B = −1 / X

このように、サセプタンスはリアクタンスの符号が逆になる点が重要なポイントです。

インダクタンスとキャパシタンスにおけるサセプタンス

コイル(インダクタ)のリアクタンスはXL = ωLであるため、そのサセプタンスはBL = −1/(ωL)となります。

コンデンサ(キャパシタ)のリアクタンスはXC = −1/(ωC)であるため、そのサセプタンスはBC = ωCとなります。

コンデンサのサセプタンスは正の値、コイルのサセプタンスは負の値になるという特徴を覚えておくと、計算がスムーズになるでしょう。

サセプタンスの単位の換算・変換と一覧表

続いては、サセプタンスの単位の換算・変換について詳しく確認していきます。

サセプタンスの単位はS(ジーメンス)が基本ですが、SI接頭辞を組み合わせることでさまざまな大きさの値を表現できます。

mS(ミリジーメンス)やμS(マイクロジーメンス)、kS(キロジーメンス)なども実際の回路計算でよく登場する単位です。

SI接頭辞を用いたジーメンスの換算一覧

以下の表に、よく使われるジーメンスの接頭辞と換算値をまとめました。

単位記号 読み方 換算値(S) 指数表記
GS ギガジーメンス 1,000,000,000 S 10⁹ S
MS メガジーメンス 1,000,000 S 10⁶ S
kS キロジーメンス 1,000 S 10³ S
S ジーメンス 1 S 10⁰ S
mS ミリジーメンス 0.001 S 10⁻³ S
μS マイクロジーメンス 0.000001 S 10⁻⁶ S
nS ナノジーメンス 0.000000001 S 10⁻⁹ S
pS ピコジーメンス 10⁻¹² S 10⁻¹² S

Ω⁻¹とSの換算

Ω⁻¹(オームの逆数)とS(ジーメンス)は全く同じ単位を指しており、換算は非常にシンプルです。

Ω⁻¹とSの換算関係

1 S = 1 Ω⁻¹

1 mS = 1 mΩ⁻¹ = 10⁻³ S

1 μS = 1 μΩ⁻¹ = 10⁻⁶ S

つまり、「ジーメンス」と「オームの逆数」は表記こそ異なりますが、数値も意味もまったく同一です。

試験や教科書でどちらの表記が使われていても、同じ単位として扱って問題ありません。

モー(mho・℧)との関係

かつてはサセプタンスやコンダクタンス、アドミタンスの単位として「モー(mho)」が使われていました。

モーは「オーム(ohm)」を逆から読んだもので、記号はΩを逆さにした「℧(モーの記号)」が使われていたことで知られています。

現在ではSI単位系への統一によって「ジーメンス(S)」が公式の単位となっており、モーは旧単位として位置づけられています。

ただし、古い教科書や一部の文献ではモーの表記が残っている場合もあるため、覚えておくと便利でしょう。

1 S = 1 Ω⁻¹ = 1 mho(モー)

これらはすべて同じ大きさの単位を指しています。

サセプタンスに関連する用語・記号の読み方一覧

続いては、サセプタンスに関連する用語や記号の読み方を一覧で確認していきます。

電気回路の学習においては、記号や単位の読み方が曖昧なまま進んでしまうことがよくあります。

ここで改めて整理しておきましょう。

主要な記号と読み方の一覧表

記号・表記 読み方 意味・用途
B ビー(英語:Susceptance) サセプタンスの記号
S エス(ジーメンス) サセプタンスの単位
Ω⁻¹ オームのマイナス1乗 Sと同義の単位表記
Y ワイ(英語:Admittance) アドミタンスの記号
G ジー(英語:Conductance) コンダクタンスの記号
Z ゼット(英語:Impedance) インピーダンスの記号
X エックス(英語:Reactance) リアクタンスの記号
モー(mho) 旧単位(現在はS)
j ジェー(虚数単位) 複素数表現に使用
ω オメガ(角周波数) ω=2πf

サセプタンスの英語表記と語源

サセプタンスは英語で「Susceptance」と書き、発音はサセプタンス(sə-SEP-təns)となります。

語源はラテン語の「suscipere(受け取る)」に由来しており、電力を受け入れる虚数成分という意味合いが込められているとされています。

記号Bが使われる理由は明確には定まっていませんが、他の主要な記号(R・X・G・Y・Z)との混同を避けるために選ばれたと考えられています。

コンデンサとコイルのサセプタンスの記号と読み方

コンデンサのサセプタンスは「BC」と表記し、「ビーシー(キャパシティブサセプタンス)」と読みます。

コイルのサセプタンスは「BL」と表記し、「ビーエル(インダクティブサセプタンス)」と読みます。

これらの記号は交流回路の問題でも頻繁に登場するため、BLは負の値、BCは正の値になるという点とあわせて確実に覚えておきましょう。

まとめ

本記事では「サセプタンスの単位は?換算・変換も(SやΩ-1やジーメンスやB等)読み方や一覧は?」というテーマで解説してきました。

サセプタンスの単位はS(ジーメンス)またはΩ⁻¹(オームの逆数)で表され、どちらも同じ量を意味しています。

記号はB(ビー)で表され、アドミタンスYの虚数成分として交流回路の解析において重要な役割を果たしています。

コンデンサのサセプタンスは正の値(BC = ωC)、コイルのサセプタンスは負の値(BL = −1/ωL)となる点も押さえておきたいポイントです。

旧単位のモー(℧)も1S = 1Ω⁻¹ = 1mhoという関係で統一して理解しておくと、古い文献を読む際にも役立つでしょう。

サセプタンスをしっかり理解することで、インピーダンスやアドミタンスを含む交流回路全体の理解がぐっと深まります。

ぜひ本記事を参考に、サセプタンスに関する知識を確実に身につけていただければ幸いです。