単振動は物理学の中でも特に重要な運動の概念のひとつです。
「単振動とはどういう運動なのか」「公式や周期の求め方がわからない」という方も多いでしょう。
この記事では、単振動の意味・定義・公式・グラフ・周期・振動数をわかりやすく丁寧に解説します。
ばねの単振動や振り子との関係についても説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
単振動とは何か?意味と定義をわかりやすく解説
それではまず、単振動の意味と定義について解説していきます。
単振動(たんしんどう)とは、物体がある平衡点を中心として、正弦波(sin波)のパターンで繰り返す周期的な往復運動のことです。
英語では「Simple Harmonic Motion(SHM)」と呼ばれ、物理学の最も基本的な振動モデルとして幅広く活用されます。
単振動は「復元力が変位に比例する運動」として数学的に定義され、ばねの振動・振り子の小振動・音波・電磁振動など多くの現象の基礎モデルとなっています。
単振動の具体例
単振動は日常生活の様々な場面に現れます。
ばねに取り付けた物体の上下振動は単振動の最も典型的な例であり、フックの法則(F=−kx)が復元力を生み出します。
振り子の小振動(振れ角が小さい場合)も近似的に単振動として扱われます。
音波・電磁波・交流電流なども単振動(または正弦波)として表現される現象です。
単振動の特徴
単振動の主な特徴は次のとおりです。
変位は正弦関数・余弦関数で表され、一定の周期で繰り返します。
速度は変位と90°(π/2)の位相差があり、変位が最大・最小のとき速度はゼロになります。
加速度は変位に比例してかつ逆向きであり、これが単振動の本質的な定義です(a=−ω²x)。
単振動の公式と変位・速度・加速度の求め方
続いては、単振動の公式と各物理量の求め方を確認していきます。
単振動の基本公式
変位:x(t) = A sin(ωt + φ)
速度:v(t) = Aω cos(ωt + φ)
加速度:a(t) = −Aω² sin(ωt + φ) = −ω²x
A:振幅、ω:角振動数(rad/s)、φ:初期位相
周期・振動数・角振動数の関係
周期 T(s):振動が1回完了するのにかかる時間
振動数 f(Hz):1秒間の振動回数 f = 1/T
角振動数 ω(rad/s):ω = 2πf = 2π/T
ばねの単振動の周期:T = 2π√(m/k)(m:質量、k:ばね定数)
振り子の周期(小振動):T = 2π√(L/g)(L:長さ、g:重力加速度)
ばねの周期はばね定数kと質量mで決まり、振り子の周期は長さLと重力加速度gで決まる点が重要です。
単振動のグラフの特徴と読み方
続いては、単振動のグラフの特徴と読み方を確認していきます。
変位・速度・加速度のグラフの関係
単振動の変位・速度・加速度を時間に対してグラフにすると、いずれも正弦波形になりますが位相がずれています。
| 物理量 | グラフの形 | 変位との位相差 |
|---|---|---|
| 変位 x(t) | sin波(基準) | 0(基準) |
| 速度 v(t) | cos波 | π/2(90°)進んでいる |
| 加速度 a(t) | −sin波 | π(180°)進んでいる |
変位が最大(山)のとき速度は0、加速度は最小(谷)になるという関係が単振動の重要な特徴です。
グラフから周期・振幅を読み取る方法
単振動のグラフが与えられた場合、振幅はグラフの最大値(または最小値の絶対値)、周期は波が一回り完全に繰り返すまでの時間として読み取ることができます。
グラフから周期Tを読み取ったあと、f=1/T・ω=2π/Tの公式で振動数・角振動数を求める流れが基本手順です。
まとめ
この記事では、単振動の意味・定義・公式・グラフ・周期・振動数についてわかりやすく解説しました。
単振動は加速度が変位に比例し逆向きの周期的往復運動であり、x(t)=A sin(ωt+φ)で表されます。
周期T・振動数f・角振動数ωは T=1/f=2π/ωで相互に変換できます。
変位・速度・加速度はそれぞれπ/2ずつ位相がずれた正弦波として表され、グラフから視覚的に確認できます。
単振動の公式と概念をしっかりマスターして、物理の振動・波動分野の理解を深めましょう。