1900年代(20世紀)は人類史上最も急速な技術革新が起きた時代であり、電気・自動車・航空機・コンピュータ・インターネット・核エネルギーなど現代社会の基盤となる技術のほぼすべてが誕生・実用化された世紀です。
20世紀の技術革新は産業革命以来の変革を超え、人類の生活・経済・社会・軍事のあらゆる側面を根本から変革しました。
本記事では、1900年代の技術革新とは何か、産業発展と技術史、工業技術・機械工学・技術進歩・イノベーションなどについて解説していきます。
1900年代前半は電気・自動車・航空機が産業と生活を根本から変えた時代
それではまず、1900年代前半(1900〜1950年代)の主要な技術革新について解説していきます。
1900年代前半の技術革新の中核は、電気エネルギーの普及・内燃機関(自動車・航空機)の実用化・大量生産システムの確立という3つの革命的変化でした。
電気技術の普及と電力インフラの整備
エジソンとテスラの「電流戦争(AC/DC論争)」が1890年代に決着し、1900年代からは交流(AC)送電システムによる広域電力供給網の整備が急速に進みました。
電力の普及は家庭への電灯・工場への電動機の普及をもたらし、石炭や蒸気に依存していた産業構造を根本から変えました。
ラジオ放送(1920年代〜)・テレビ放送(1930〜40年代〜)など電気を使ったマスメディアの誕生も1900年代前半の革新です。
自動車産業と大量生産システム
ヘンリー・フォードが1908年に発売した「フォード・モデルT」と1913年に確立した流れ作業(ライン生産)による大量生産システムは、製造業の革命をもたらしました。
フォード生産方式は自動車産業だけでなく、あらゆる製造業の生産性を飛躍的に向上させるパラダイムシフトとなりました。
フォードのT型車は1908年の販売開始から1927年の生産終了までに約1,500万台が生産され、自動車が一部富裕層の贅沢品から一般家庭のツールへと変革した象徴的な製品です。
航空機技術の発展
ライト兄弟の1903年の初飛行から半世紀で、航空機技術は複葉プロペラ機からジェット戦闘機・旅客機へと驚異的な進歩を遂げました。
第二次世界大戦(1939〜45年)は航空技術の急速な発展を促し、ジェットエンジン・レーダー・ロケット技術など後の宇宙開発にもつながる技術が生まれました。
1900年代後半:コンピュータ・半導体・インターネットの革命
続いては、1900年代後半(1950〜2000年)に起きた情報技術革命を確認していきます。
1900年代後半は「情報技術(IT)革命」と呼ばれる第3の産業革命が始まった時代です。
コンピュータの誕生と進化
1946年に完成した「ENIAC(エニアック)」は世界初の汎用電子コンピュータとされており、重さ30トン・床面積167平方メートルという巨大なものでした。
1947年のトランジスタの発明(ベル研究所)・1958年の集積回路(IC)の発明・1971年のマイクロプロセッサ(インテル4004)の発明という3つのマイルストーンによって、コンピュータは急速に小型化・高性能化・低コスト化が進みました。
1981年にIBMがPC(パーソナルコンピュータ)を発売し、コンピュータが企業・家庭に普及し始めました。
インターネットの誕生と普及
1969年に米国防総省が開発したARPANETがインターネットの起源とされており、1991年のワールドワイドウェブ(WWW)の誕生によって一般向けインターネットが爆発的に普及しました。
インターネットは情報流通・商取引・コミュニケーション・エンターテインメントのすべてを根本から変え、「情報の民主化」を実現した20世紀最大のイノベーションのひとつと言えるでしょう。
1900年代の主要技術革新の年表
| 年代 | 主要な技術革新 | 影響 |
|---|---|---|
| 1900年代 | 飛行機の実用化(1903)・相対性理論(1905) | 交通革命・物理学革命 |
| 1920年代 | ラジオ放送開始・ペニシリン発見(1928) | マスメディア・医療革命 |
| 1940年代 | コンピュータ誕生・核兵器・ジェット機 | 情報処理・エネルギー革命 |
| 1960年代 | 宇宙開発・半導体IC・インターネット前身 | 宇宙時代・電子革命 |
| 1970年代 | マイクロプロセッサ・PC誕生 | 情報技術革命の開始 |
| 1990年代 | WWW・携帯電話普及・Human Genome Project | 情報化社会・生命科学革命 |
まとめ
本記事では、1900年代の技術革新とは何か、産業発展と技術史、工業技術・機械工学・技術進歩・イノベーションなどについて解説しました。
20世紀は電気・自動車・航空機・コンピュータ・インターネットという人類史上最も革命的な技術が次々と誕生した世紀であり、現代社会のあらゆる基盤がこの100年間に形成されました。
技術革新は単独で発生するのではなく、フォード生産方式が製造業全般を変えたように、波及効果と相互連携によって社会全体を変革していく点が技術史の最も重要なテーマのひとつでしょう。