三角関数の中でもtanは、sinやcosと比べてグラフや性質が大きく異なるため、理解が難しいと感じる方も多いでしょう。
「単位円でのtanの意味がわからない」「tanの値をどうやって求めるのか」という疑問を持つ方に向けて、この記事では単位円のtanの意味・値の求め方・グラフとの関係をわかりやすく解説します。
tanが定義されない角度や漸近線についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。
単位円でのtanの意味と定義をわかりやすく解説
それではまず、単位円におけるtanの意味と定義について解説していきます。
単位円上の点P(cosθ, sinθ)において、tanθ=sinθ/cosθ=y座標/x座標として定義されます。
幾何学的には、単位円のx=1上の直線と原点からPへの半直線の交点のy座標としてtanθを表現することもできます。
tanという名前は「接線(tangent)」に由来しており、この幾何学的な定義と深く結びついています。
tanが定義されない角度
tanθ=sinθ/cosθであるため、cosθ=0となる角度ではtanが定義されません。
cosθ=0になるのはθ=π/2+nπ(nは整数)すなわち90°・270°・450°…のときです。
tanは90°・270°(およびそれに±180°を加えた角度)では定義されず、これがtanグラフに不連続点(垂直漸近線)が生じる理由です。
単位円でのtanの符号と象限の関係
tanθ=sinθ/cosθの符号は各象限で次のように決まります。
第一象限(sin正・cos正)→tanは正、第二象限(sin正・cos負)→tanは負、第三象限(sin負・cos負)→tanは正、第四象限(sin負・cos正)→tanは負です。
単位円を使ったtanの値の求め方
続いては、単位円を使ってtanの値を求める方法を確認していきます。
代表的な角度でのtanの値
| 角度θ | sinθ | cosθ | tanθ=sinθ/cosθ |
|---|---|---|---|
| 0° | 0 | 1 | 0 |
| 30° | 1/2 | √3/2 | 1/√3=√3/3 |
| 45° | √2/2 | √2/2 | 1 |
| 60° | √3/2 | 1/2 | √3 |
| 90° | 1 | 0 | 定義なし |
| 120° | √3/2 | −1/2 | −√3 |
| 135° | √2/2 | −√2/2 | −1 |
| 150° | 1/2 | −√3/2 | −1/√3 |
tanの値はsinとcosの値さえ覚えていれば割り算で導けるため、tanを独立して暗記するよりsinとcosから求める習慣をつけると効率的です。
参照角を使ったtanの計算方法
第二象限:tan θ = −tan(180°−θ)
例:tan120° = −tan60° = −√3
第三象限:tan θ = tan(θ−180°)(tanは正)
例:tan210° = tan30° = 1/√3
第四象限:tan θ = −tan(360°−θ)
例:tan300° = −tan60° = −√3
第三象限のみtanが正(符号変化なし)になる点は、他の象限と異なる重要な特徴として必ず覚えておきましょう。
tanのグラフと単位円の関係を解説
続いては、tanグラフと単位円の関係を確認していきます。
tanグラフの特徴
tanグラフの主な特徴
周期:π(180°)← sinやcosの周期2πの半分
値域:実数全体(−∞から+∞)
不連続点(垂直漸近線):θ=π/2+nπ(nは整数)
奇関数:tan(−θ)=−tanθ(原点対称)
tanグラフはsinやcosと異なり、値に上限・下限がなく、また定義されない点(不連続点)が存在するのが最大の特徴です。
tanグラフの読み方と漸近線
tanグラフではθ=π/2(90°)に近づくと値が正の無限大に発散し、θ=−π/2(−90°)に近づくと負の無限大に発散します。
θ=π/2+nπの位置に垂直漸近線が存在し、グラフはこの線に限りなく近づくが交差することはありません。
各周期内でtanグラフは単調増加し、不連続点で次の周期に跳び移るという特徴的な形状を持ちます。
まとめ
この記事では、単位円のtanの意味・値の求め方・グラフとの関係について解説しました。
単位円でのtanθはsinθ/cosθ=y座標/x座標として定義され、cosθ=0の角度では定義されません。
tanグラフは周期πの奇関数であり、θ=π/2+nπに垂直漸近線を持つ独特の形状をしています。
sinとcosの値からtanを計算する習慣をつけることで、効率よく三角関数の値を求めることができるでしょう。