(x+1)/xの積分は、一見すると複雑そうに見えますが、式の変形や部分分数分解を使うことで非常にシンプルに解けます。
この種の分数関数の積分は、高校数学の発展的な内容や大学数学でもよく登場するテーマです。
この記事では、(x+1)/xの積分の公式と解き方を基礎から丁寧に解説し、部分分数分解を使った手順や不定積分・定積分の例題まで幅広くカバーしていきます。
積分が苦手な方でもわかるよう、ステップごとに説明していますのでぜひ参考にしてみてください。
(x+1)/xの積分の公式と結論
それではまず、(x+1)/xの積分の公式と答えを確認していきます。
(x+1)/xの不定積分の公式は次のとおりです。
∫(x+1)/x dx = x + log|x| + C
(Cは積分定数)
この結果は、式を変形することで導けます。
(x+1)/x = x/x + 1/x = 1 + 1/x と分けると、各項をそれぞれ積分できる形になります。
∫1 dx = x、∫(1/x) dx = log|x| となるため、合わせてx + log|x| + Cが得られます。
(x+1)/xの積分は、式を「1 + 1/x」に変形するのが最大のポイントです。部分分数分解の発想も合わせて理解しておくと、より複雑な分数関数にも応用できます。
式変形で解くアプローチ
(x+1)/xのように、分子の次数が分母以上の場合は、まず割り算または式変形で整理するのが基本です。
x+1をxで割ると、商が1、余りが1となります。
したがって(x+1)/x = 1 + 1/x という変形が成り立ちます。
この変形ができれば、あとはそれぞれを個別に積分するだけなので非常にシンプルでしょう。
1/xの積分とlog|x|の関係
∫(1/x) dx = log|x| + C は、積分の中でも特に重要な公式です。
xが正のときはlog xですが、xが負の場合も含めてlog|x|と書くのが正確な表現です。
絶対値を忘れると定義域外の扱いが不正確になるため、答えを書く際は必ずlog|x|の形にしましょう。
この公式は(x+1)/xの積分だけでなく、多くの分数積分で頻繁に使われます。
積分定数の扱いと注意点
不定積分の最終的な答えには積分定数Cが必要です。
2つの項をそれぞれ積分した場合でも、積分定数はまとめてひとつのCとして表記するのが正しいやり方です。
C₁ + C₂ = C と一つにまとめられるため、答えはx + log|x| + Cとなります。
積分定数の書き忘れは減点につながるため、習慣として必ず書き添えるようにしましょう。
部分分数分解を使った解き方
続いては、部分分数分解を使った(x+1)/xの解き方を確認していきます。
部分分数分解とは、分数式をより単純な分数の和に分解するテクニックです。
部分分数分解の基本手順
(x+1)/xに対して部分分数分解を行う場合、まず分子の次数を下げる必要があります。
(x+1)/x = 1 + 1/x という変形は、実質的に部分分数分解と同じ発想に基づいています。
より一般的な部分分数分解では、分母を因数分解してから各因数で分ける手順を踏みます。
今回の場合は分母がxだけなので、変形はシンプルに完了します。
部分分数分解が有効なケース
部分分数分解が特に威力を発揮するのは、分母が複数の因数の積になっているときです。
たとえば1/(x(x+1))のような形であれば、A/x + B/(x+1)という形に分解して積分します。
(x+1)/xの場合は分母がxひとつだけのため、式変形のほうが手軽ではありますが、考え方は同じです。
部分分数分解の発想をしっかり身につけておくと、より複雑な分数関数にも対応できるようになるでしょう。
計算結果の検算方法
積分した結果が正しいかどうかは、微分して元の式に戻るかを確認すればわかります。
【検算】d/dx(x + log|x| + C) = 1 + 1/x = (x+1)/x ✓
このように、微分して元に戻ることを確認するのが積分の検算の基本です。
計算ミスが不安なときはこの方法で必ず確かめる習慣をつけておくと安心でしょう。
(x+1)/xの定積分の求め方と例題
続いては、(x+1)/xの定積分の求め方を確認していきます。
定積分では積分範囲に注意が必要で、x = 0は定義外になるため、範囲の選び方が重要です。
定積分の基本手順
定積分∫ₐᵇ(x+1)/x dx は、不定積分[x + log|x|]ₐᵇ を計算することで求められます。
具体的には、上限bの値から下限aの値を引くだけです。
ただしx = 0を含む範囲は積分できないため、たとえば∫₁²(x+1)/x dx のように0を避けた範囲を使います。
範囲の設定を誤ると計算自体が成立しなくなるため、問題文をよく確認することが大切です。
具体的な定積分の例題
【例題】∫₁²(x+1)/x dx を求めよ。
[x + log|x|]₁²
= (2 + log2) – (1 + log1)
= 2 + log2 – 1 – 0
= 1 + log2
log1 = 0 であることに注意すれば、計算はスムーズに進みます。
答えは1 + log2となります。
定積分でよくあるミスと注意点
定積分でよく見られるミスは、上限と下限を逆に代入してしまうことです。
必ず「上限の値 – 下限の値」の順で計算しましょう。
また、log1 = 0、logは自然対数(底はe)であることも基本中の基本として押さえておきましょう。
符号ミスや計算ミスを防ぐためにも、途中式を丁寧に書く習慣が大切です。
まとめ
(x+1)/xの積分は、まず「1 + 1/x」と式変形することが最大のポイントです。
公式は∫(x+1)/x dx = x + log|x| + C で、1/xの積分がlog|x|になることをしっかり押さえておきましょう。
部分分数分解の発想も合わせて理解しておくと、より複雑な分数関数の積分にも応用できます。
定積分ではx = 0を含まない積分範囲を設定し、上限・下限を正確に代入して計算してみてください。