積分の学習を進めていると、1/xの積分という形に出会うことがあります。
冪乗の積分公式が使えない特別な形であり、なぜlog xになるのかが気になる方も多いでしょう。
この記事では、1/xの積分公式とその証明、なぜlogxになるのかの理由、具体的なやり方まで丁寧に解説していきます。
1/xの積分の公式はlog|x|+C
それではまず、1/xの積分の公式について解説していきます。
∫(1/x)dx=log|x|+C(Cは積分定数)
log|x|+Cという形は、冪乗の積分公式では導けない特別な結果です。
冪乗の積分公式∫xⁿdx=xⁿ⁺¹/(n+1)+CはnQ-1のときに成り立ちますが、n=-1のときは分母が0になってしまうため使えません。
そのため、1/xの積分は別の方法で証明する必要があります。
公式の証明:log|x|を微分して逆算する方法
1/xの積分の証明は、log|x|を微分した結果を逆向きに使うことで導くことができます。
x>0のとき、d/dx(logx)=1/xより、∫(1/x)dx=logx+C
x<0のとき、log|x|=log(-x)とおくと、
d/dx(log(-x))=1/(-x)×(-1)=1/xより、∫(1/x)dx=log(-x)+C
以上をまとめると、∫(1/x)dx=log|x|+C(x≠0)
x>0とx<0の両方の場合を考えることで、絶対値を使ったlog|x|+Cという一般的な形が得られます。
絶対値をつける理由は、xが負の場合にもlogの真数を正に保つためです。
なぜlogxになるのかを直感的に理解する
1/xの積分がlogxになる理由を、直感的に理解しておきましょう。
logxを微分するとd/dx(logx)=1/xとなります。
積分は微分の逆操作であるため、1/xを積分するとlogxに戻ります。
これが「∫(1/x)dx=log|x|+C」となる根本的な理由です。
微分と積分は逆の操作であるというシンプルな原理が、この公式の本質です。
logxの微分が1/xになることをしっかり覚えておくことで、積分公式も自然に理解できるでしょう。
冪乗の積分公式との違いを整理する
1/xの積分が特別な理由を、冪乗の積分公式と対比させて整理しましょう。
| 被積分関数 | 冪乗の形 | 積分結果 | 備考 |
|---|---|---|---|
| x² | x² | x³/3+C | 公式適用可 |
| 1/x² | x⁻² | -1/x+C | 公式適用可 |
| 1/x | x⁻¹ | log|x|+C | 公式適用不可・特別な形 |
1/xだけが冪乗の積分公式を使えない唯一の例外であることがわかります。
この例外をしっかりと押さえておくことで、積分の問題全般に対応しやすくなるでしょう。
1/xの積分のやり方を整理しよう
続いては、1/xの積分の具体的なやり方について整理していきます。
基本的な解き方の手順
1/xの積分を解く際の基本的な手順を確認しましょう。
① 被積分関数が1/xの形になっているか確認する。
② 公式 ∫(1/x)dx=log|x|+C をそのまま適用する。
③ 積分定数Cと絶対値を忘れずに記載する。
公式を正確に覚えていれば、3ステップで解答することができます。
log内の絶対値と積分定数を忘れずに記載することが大切です。
f'(x)/f(x)型の積分への応用
1/xの積分公式は、f'(x)/f(x)型の積分に幅広く応用することができます。
∫f'(x)/f(x)dx=log|f(x)|+C
例:∫(2x/(x²+1))dx
f(x)=x²+1とおくと f'(x)=2x
∫(2x/(x²+1))dx=log|x²+1|+C=log(x²+1)+C(x²+1>0より絶対値不要)
分子が分母の微分になっている形を見抜くことが、f'(x)/f(x)型の積分を解くコツです。
この形への応用は非常に多く、積分の問題全般で活躍する重要な考え方でしょう。
係数を含む場合のやり方
3/xのように係数がある場合は、定数を積分の外に出して計算します。
問題:∫(3/x)dx を求めよ。
∫(3/x)dx=3∫(1/x)dx=3log|x|+C
係数をそのまま外に出して計算を進めると、シンプルに解くことができます。
積分の線形性を積極的に活用しましょう。
1/xの積分の例題で理解を深めよう
続いては、実際の例題を通じて1/xの積分の解き方を確認していきます。
例題①:基本的な不定積分
問題:∫(1/x)dx を求めよ。
解答:公式を直接適用して、
∫(1/x)dx=log|x|+C
この問題は公式をそのまま当てはめるだけで解くことができます。
log内の絶対値と積分定数Cを忘れずに記載しましょう。
例題②:1/(x+a)の形の積分
問題:∫(1/(x+2))dx を求めよ。
t=x+2とおくと dt=dx
∫(1/(x+2))dx=∫(1/t)dt=log|t|+C=log|x+2|+C
引数がx+aの形の場合はt=x+aとおく置換積分を使うとスムーズに解けます。
最後にtをもとの変数に戻すことを忘れないようにしましょう。
例題③:定積分への応用
問題:∫[1→e](1/x)dx を求めよ。
∫(1/x)dx=log|x|より、
[log|x|]のx=1からx=eまでを計算します。
loge-log1=1-0=1
定積分では不定積分の結果に上端と下端の値を代入して差を求めます。
loge=1、log1=0であることを覚えておくと、計算がスムーズです。
まとめ
この記事では、1/xの積分公式と証明、なぜlogxになるのかの理由、例題について解説しました。
公式は∫(1/x)dx=log|x|+Cであり、logxを微分すると1/xになることを逆用することで証明できます。
1/xだけが冪乗の積分公式を使えない唯一の例外であることを押さえた上で、f'(x)/f(x)型の積分への応用まで幅広く活用していきましょう。
log内の絶対値と積分定数Cを忘れずに記載することが、正確な答えを書くための大切なポイントです。
公式の意味と証明の流れをセットで理解した上で、さまざまな問題に取り組んでみてください。