単振動の公式は物理学の振動・波動分野の基礎となる重要な式です。
「単振動の公式の意味がわからない」「変位・速度・加速度をどう求めるのか理解できない」という方も多いでしょう。
この記事では、単振動の公式の意味・定義・変位・速度・加速度の求め方をわかりやすく丁寧に解説します。
エネルギーとの関係や具体的な計算例についても説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
単振動の公式の意味と定義をわかりやすく解説
それではまず、単振動の公式の意味と定義について解説していきます。
単振動の基本公式まとめ
変位:x(t) = A sin(ωt + φ)
速度:v(t) = dx/dt = Aω cos(ωt + φ)
加速度:a(t) = dv/dt = −Aω² sin(ωt + φ) = −ω²x
各記号:A(振幅)、ω(角振動数)、t(時間)、φ(初期位相)
加速度の公式 a=−ω²x は「加速度が変位に比例しかつ逆向きである」という単振動の本質を直接表しており、最重要公式です。
各記号の意味
公式中の各記号の意味を確認しておきましょう。
振幅A(m)は平衡点からの最大変位であり、グラフの波の高さ(または深さ)に対応します。
角振動数ω(rad/s)は1秒間に何ラジアン位相が進むかを表し、周期Tとはω=2π/Tの関係があります。
初期位相φ(rad)はt=0のときの位相のずれを表し、初期条件によって決まります。
運動方程式との関係
単振動の運動方程式はニュートンの第二法則(F=ma)と復元力(F=−kx)から導かれます。
ma = −kx より a = −(k/m)x
ω² = k/m とおくと a = −ω²x(単振動の方程式)
角振動数 ω = √(k/m)
周期 T = 2π/ω = 2π√(m/k)
ばね定数kが大きいほど・質量mが小さいほど角振動数ωが大きくなり、振動が速くなります。
変位・速度・加速度の具体的な求め方
続いては、単振動の変位・速度・加速度の具体的な求め方を確認していきます。
初期条件から公式を決定する方法
初期条件(t=0のときの位置と速度)を使って公式中の振幅Aと初期位相φを決定します。
例:t=0のとき x=0・v=v₀(最大速度)の場合
x(0) = A sin(φ) = 0 → φ = 0
v(0) = Aω cos(0) = Aω = v₀ → A = v₀/ω
よって x(t) = (v₀/ω) sin(ωt)
例:t=0のとき x=A・v=0(最大変位から開始)の場合
x(0) = A sin(φ) = A → φ = π/2
x(t) = A sin(ωt + π/2) = A cos(ωt)
最大変位から振動が始まる場合はcos公式・ゼロ点から始まる場合はsin公式を使うというのが実践的な判断基準です。
最大値・最小値の確認
| 物理量 | 最大値 | 最小値 | そのときの条件 |
|---|---|---|---|
| 変位 x | +A | −A | 振幅の端点 |
| 速度 v | Aω | −Aω | 平衡点通過時 |
| 加速度 a | Aω² | −Aω² | 振幅の端点 |
速度が最大になるのは変位がゼロのとき(平衡点通過時)であり、速度がゼロになるのは変位が最大のとき(折り返し点)という関係は非常に重要です。
単振動のエネルギーと公式の関係
続いては、単振動のエネルギーと公式の関係を確認していきます。
力学的エネルギーの保存
単振動では運動エネルギーKと弾性位置エネルギーUの和(力学的エネルギーE)が常に一定に保たれます。
運動エネルギー:K = (1/2)mv² = (1/2)mA²ω²cos²(ωt)
弾性位置エネルギー:U = (1/2)kx² = (1/2)mω²A²sin²(ωt)
力学的エネルギー:E = K + U = (1/2)mA²ω²(一定)
k=mω²を使って整理
単振動では力学的エネルギーが保存され、運動エネルギーと位置エネルギーが相互変換されながら振動が続きます。
まとめ
この記事では、単振動の公式の意味・定義・変位・速度・加速度の求め方について解説しました。
単振動の基本公式はx(t)=A sin(ωt+φ)であり、速度・加速度はそれぞれ微分によって導かれます。
初期条件からAとφを決定し、各物理量を求めることが問題解法の基本手順です。
力学的エネルギー保存則と組み合わせることで、より複雑な単振動の問題にも対応できるようになるでしょう。