高硬度・脆性という特性を持つアルミナの加工は、金属加工とは異なる専門的な技術が必要です。
本記事では、アルミナセラミックの成形・焼結・機械加工・精密加工の方法と特徴を詳しく解説していきます。
アルミナの加工方法は「成形→焼結→機械加工」の3段階プロセスが基本
それではまず、アルミナ加工の全体的なプロセスを解説していきます。
アルミナ加工の基本フロー:①原料粉末の調製(粒度・純度・焼結助剤の選定)→②成形(プレス・押出し・射出成形・ドクターブレード法など目的の形状に成形)→③脱脂(バインダー除去・200〜600℃)→④焼結(1400〜1700℃で緻密化・収縮約15〜20%)→⑤機械加工(ダイヤモンド砥石での研削・研磨)→⑥検査・出荷。
成形方法の種類
アルミナの成形方法は用途・形状によって使い分けられます。
一軸プレス成形は最もシンプルで高い生産性を持ち、平板・円板・リングなどのシンプル形状に向きます。
冷間等方圧プレス(CIP)は均一な密度分布が得られ、複雑形状や大型部品の成形に使われます。
射出成形(CIM)は複雑な三次元形状に対応でき、自動車部品・電子部品の量産に適しています。
ドクターブレード法(テープ成形)は薄い基板・多層回路基板の製造に使われます。
機械加工の特殊性
焼結後のアルミナセラミックは硬度が非常に高く、通常の金属加工工具(超硬工具)では加工困難です。
ダイヤモンド砥石・ダイヤモンドホイールによる研削・研磨が標準的な仕上げ加工法です。
超音波加工・放電加工(一部の導電性グレードに限定)・レーザー加工なども複雑形状の加工に使われます。
焼結前加工(グリーン加工)の活用
焼結前の成形体(グリーン体)は焼結後より軟らかいため、グリーン加工(焼結前加工)として通常の切削工具での加工が可能です。
焼結時の収縮(15〜20%)を考慮してオーバーサイズで加工し、焼結後に目標寸法に研削仕上げするプロセスが多くの製品で採用されています。
まとめ
本記事では、アルミナの成形・焼結・機械加工プロセス・各成形方法の特徴・グリーン加工の活用を解説してきました。
アルミナ加工は高硬度ゆえの困難さがありますが、適切な成形・焼結技術とダイヤモンド工具による精密仕上げを組み合わせることで、高精度なセラミック製品の製造が可能です。