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図面の縮尺とは?計算方法と表記ルールを解説!(スケール:1/50:1/100:合わせ方:JIS規格:一般的な縮尺など)

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図面において「縮尺(スケール)」は、実際の物体をどれくらいの比率で図面に表しているかを示す重要な情報です。

縮尺を正しく理解することで、図面上の寸法から実物の大きさを正確に把握することができます。

本記事では、縮尺の意味・計算方法・JIS規格に基づく表記ルール・一般的に使われる縮尺の種類について、わかりやすく解説していきます。

図面の読み書きを学んでいる方の参考になれば幸いです。

縮尺とは何か?意味と基本的な考え方

それではまず、縮尺の意味と基本的な考え方について解説していきます。

縮尺とは、図面上の長さと実際の長さの比率を表したもので、「図面上の長さ:実際の長さ」という形で表示されます。

縮尺の表現方法:

1/50 または 1:50(実際の1/50の大きさで図面に描く)

1/100 または 1:100(実際の1/100の大きさで図面に描く)

縮尺1/50の場合:図面上の1cm = 実際の50cm(500mm)

縮尺の数値が大きいほど(分母が大きいほど)、図面が実物に対して小さく描かれることになります。

逆に縮尺の数値が小さいほど(分母が小さいほど)、図面が実物に近い大きさで描かれます。

縮尺の大小の覚え方:「大縮尺」は分母が小さく実物に近い(例:1/50)、「小縮尺」は分母が大きく実物より大幅に小さい(例:1/1000)と覚えましょう。

縮尺と現尺・倍尺の違い

縮尺(スケール)の種類には、縮小して描く「縮尺」のほかに、実物と同じ大きさで描く「現尺(1/1)」と実物より大きく描く「倍尺(2/1・5/1など)」があります。

種類 表記例 意味 使用場面
縮尺 1/50・1/100 実物より小さく描く 建築・土木・大型機械
現尺 1/1 実物と同じ大きさ 小〜中型部品
倍尺 2/1・5/1 実物より大きく描く 極小部品・精密機器

精密な小型部品などは現尺や倍尺で描くことで、細部の形状や寸法が読み取りやすくなります。

縮尺の計算方法

続いては、縮尺を使った計算方法について確認していきます。

縮尺の計算は「図面上の寸法 × 縮尺の分母 = 実際の寸法」という関係式を使います

図面上の寸法から実際の寸法を求める

計算式:実際の寸法 = 図面上の寸法 × 縮尺の分母

例1:縮尺1/50の図面で、図面上の長さが20mmの場合

実際の寸法 = 20mm × 50 = 1000mm(1m)

例2:縮尺1/100の図面で、図面上の長さが15mmの場合

実際の寸法 = 15mm × 100 = 1500mm(1.5m)

なお、図面上に記入された寸法数値は実際の寸法を記入するのが原則ですので、縮尺をかけた計算は「縮尺なしで直接実寸が読める」図面では不要です。

縮尺から図面上の寸法を求める

計算式:図面上の寸法 = 実際の寸法 ÷ 縮尺の分母

例:実際の長さ2000mmの物を縮尺1/50で図面に描く場合

図面上の寸法 = 2000mm ÷ 50 = 40mm

CADで図面を作成する場合は実寸で作図しておき、出力時に縮尺を設定することが一般的です。

JIS規格に基づく縮尺の表記ルールと一般的な縮尺

続いては、JIS規格に基づく縮尺の表記ルールと各分野で一般的に使われる縮尺について確認していきます。

JIS Z 8314に基づき、図面の縮尺は表題欄の所定欄に「S=1:50」や「縮尺 1/50」のように記入します

分野別の一般的な縮尺

分野 よく使う縮尺
建築(平面図・立面図) 1/50・1/100・1/200
建築(詳細図) 1/5・1/10・1/20・1/30
機械(部品図) 1/1・1/2・1/5・2/1・5/1
土木・都市計画 1/500・1/1000・1/2000・1/5000
電気設備図 1/50・1/100・1/200

縮尺の選択は図面の用途・図面サイズ・描く対象の大きさを考慮して決定します。

縮尺の合わせ方:複数の図面での縮尺管理

一枚の図面シートに異なる縮尺の図が複数含まれる場合は、それぞれの図の近くに縮尺を記入して区別します。

また、異なる縮尺で描いた複数の図面を合わせて使用する場合は、縮尺の差を考慮して寸法を読み取ることが重要です。

CADで作成した図面を印刷する際は、設定した縮尺通りに印刷されているかを縮尺スケールで確認する習慣をつけましょう。

まとめ

本記事では、縮尺の意味・計算方法・JIS規格に基づく表記ルール・一般的な縮尺について解説しました。

縮尺は「図面上の寸法:実際の寸法」の比率を表しており、実際の寸法=図面上の寸法×縮尺の分母という計算式で求めることができます。

建築・機械・土木など分野によって使われる縮尺が異なりますので、扱う図面の縮尺を正確に確認することが大切です。

縮尺の理解は図面を正確に読み書きするための基本ですので、しっかりと身につけておきましょう。