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エクイティの意味をわかりやすく!ビジネスでの種類・デットとの違い・資金調達への活用も(株式・自己資本・公平性など)

エクイティの意味と基本概念
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エクイティという言葉は、株式投資、会社経営、資金調達、人事制度など幅広い場面で使われます。

同じ言葉でも文脈によって指す内容が変わるため、何となく理解していると会議や資料で戸惑うことがあるでしょう。

ビジネスにおけるエクイティは、主に株主が持つ持分や自己資本を意味します。

一方で、英語本来の意味には公平性というニュアンスもあり、制度設計や組織運営でも重要な考え方です。

この記事では、エクイティの基本、デットとの違い、種類、資金調達での活用方法を実務に結び付けて紹介します。

エクイティの意味と基本概念

エクイティの意味と基本概念

それではまずエクイティの意味と基本概念について解説していきます。

株式や持分を表すエクイティ

ビジネスで使われるエクイティは、一般的に会社に対する株主の持分を表します。

株式会社では株式を取得した人が株主となり、会社の利益や成長に応じた価値の増加を受け取る権利を持ちます。

株主は、企業にお金を貸している債権者ではありません。

会社の所有に参加する立場であり、配当を受ける権利や株主総会で議決権を行使する権利を持つことが特徴です。

たとえば、創業者が自社株式の六十パーセントを保有している場合、その創業者は会社のエクイティの大部分を保有していると考えられます。

上場企業では、株式市場で売買される株式の価値をエクイティ価値として捉えるケースもあります。

エクイティは、企業を所有する側の資金や権利を指す言葉です。

返済義務のある借入金とは異なり、会社の成長とともに価値が変動する点が大きな特徴でしょう。

自己資本を表す会計上のエクイティ

会計や財務の場面では、エクイティは自己資本に近い意味で使われます。

貸借対照表では、資産から負債を差し引いた残りが純資産です。

純資産のうち、株主に帰属する部分を株主資本と呼び、英語では shareholders’ equity と表現します。

会社が保有する資産が一億円、借入金などの負債が六千万円であれば、自己資本に相当する部分は四千万円です。

自己資本の基本的な考え方です。

資産 − 負債 = 純資産

この純資産のうち株主に帰属する部分が、会計上のエクイティとして理解されます。

自己資本が厚い企業は、売上が一時的に落ち込んでも資金繰りに耐えやすい傾向があります。

ただし、自己資本が多ければ必ず経営が優れているとは限りません。

利益を十分に生み出せているか、資本を効率的に活用できているかも合わせて確認する必要があります。

公平性を表すエクイティ

エクイティには、株式や自己資本だけでなく、公平性という意味もあります。

英語の equality が全員を同じように扱う平等を表すのに対し、equity は事情の違いを踏まえて実質的に公正な状態を目指す考え方です。

人事制度では、役割、責任、成果、専門性を踏まえた処遇をエクイティのある制度と表現する場合があります。

また、ダイバーシティ推進では、全員に同じ支援を配るだけでなく、それぞれが成果を出しやすい環境を整えることが重視されます。

金融の話題でエクイティと出た場合は株式や自己資本を指すことが多いものの、組織論や社会課題では公平性の意味が中心になるため、前後の文章を確認しましょう。

エクイティとデットの違い

続いてはエクイティとデットの違いを確認していきます。

返済義務の有無

エクイティとデットを分ける最も重要なポイントは、元本を返済する義務があるかです。

デットは借入金、社債、ビジネスローンなどの負債性資金を指します。

金融機関から融資を受けた場合、企業は契約に従って元本と利息を返済しなければなりません。

一方のエクイティは、株式の発行などにより調達する資金です。

原則として満期に元本を返済する必要はなく、会社が利益を出したときに配当を行うかどうかは、経営方針や財務状況によって決まります。

比較項目 エクイティ デット
資金の代表例 株式発行、出資、増資 銀行融資、社債、借入金
返済義務 原則としてなし あり
資金提供者 株主、投資家 銀行、債権者
リターン 配当、株価上昇、売却益 利息
経営への関与 議決権を持つ場合がある 通常は持たない
財務への影響 自己資本が増える 負債が増える

リスクとリターンの関係

デットの資金提供者は、事業が大きく成長しても原則として契約上の利息を受け取る立場です。

その代わり、事業が不調でも返済を求める権利を持ちます。

エクイティ投資家は、企業価値が上がれば大きな売却益を得られる可能性があります。

しかし、会社の業績が悪化して価値が下がれば、投資資金を回収できないリスクも負います。

つまり、エクイティは高い不確実性と成長の果実を共有する資金です。

スタートアップのように、将来の成長性は高いものの、現時点では安定した返済原資が少ない会社で活用されやすい理由もここにあります。

デットは決められた返済を優先する資金です。

エクイティは事業成果に応じて価値が増減する資金です。

資金調達では、必要額だけでなく、返済可能性と経営権への影響を比べることが大切です。

経営権と意思決定への影響

デットによる調達では、通常、金融機関や債権者が株主総会で議決権を持つことはありません。

ただし、融資契約に財務制限条項が含まれ、一定の条件を守る必要がある場合があります。

エクイティ調達では、新たな株主に株式を渡すため、既存株主の持株比率が下がります。

これを希薄化と呼びます。

投資家に優先株式を発行する場合、普通株式とは異なる配当条件、残余財産の分配条件、種類株主としての権利が設定されることもあります。

資金を得ることだけに注目せず、誰がどの程度の議決権を持つのかを事前にシミュレーションすることが欠かせません。

エクイティの主な種類

続いてはエクイティの主な種類を確認していきます。

普通株式と優先株式

普通株式は、一般的な株式会社で発行される基本的な株式です。

保有者は配当を受ける権利や議決権を持ち、会社の成長に応じた価値上昇を期待します。

一方、優先株式は、配当や会社清算時の残余財産の分配について、普通株式より優先的な条件を持つ株式です。

ベンチャーキャピタルから出資を受けるスタートアップでは、優先株式を活用する例が見られます。

投資家に一定の保護を与えつつ、経営チームが事業成長に集中しやすい枠組みを設計できるためです。

ただし、優先条件が複雑になるほど、将来の資金調達や株式上場時の調整も難しくなります。

新株発行と第三者割当増資

企業が新たに株式を発行し、資金を受け入れる方法を増資と呼びます。

既存株主に新株を引き受ける機会を与える方法もあれば、特定の投資家や取引先へ割り当てる第三者割当増資もあります。

第三者割当増資は、資金調達と事業提携を同時に進めたいときに有効です。

たとえば、販売網を持つ企業に出資してもらうことで、資金だけでなく顧客基盤や技術支援を得られる可能性があります。

その反面、発行価格が不適切だと既存株主との利害調整が難しくなります。

企業価値の算定根拠、資金使途、発行後の持株比率を明確に説明する姿勢が求められるでしょう。

エクイティ調達では、調達金額だけでなく、投資家がもたらす販路、知見、採用力、信用力も判断材料になります。

相性のよい株主を選ぶことは、資金条件と同じくらい重要です。

オーナーエクイティと従業員向け制度

オーナーエクイティは、創業者や経営者が保有する持分を指す表現です。

創業初期にはオーナーが大部分を保有していても、資金調達や共同創業者の参加を経て持株比率は変化します。

また、従業員に株式や株式取得の権利を与えるストックオプションも、エクイティ活用の一つです。

会社の成長によって株式価値が高まれば、従業員も成果を共有できます。

採用や定着を後押しする長期インセンティブとして活用される一方、権利行使条件や税制、退職時の扱いまで設計する必要があります。

単に株式を渡せば意欲が高まるとは限らないため、制度の目的を丁寧に伝えることが大切です。

資金調達におけるエクイティの活用

続いては資金調達におけるエクイティの活用を確認していきます。

成長投資に向く場面

エクイティ調達は、短期間で大きな投資が必要な場面に向いています。

新サービスの開発、広告宣伝、人材採用、設備投資、海外展開などは、すぐに売上や利益へつながるとは限りません。

借入金だけで賄うと、成果が出る前から毎月の返済が発生し、資金繰りを圧迫する可能性があります。

エクイティなら原則として定期返済がないため、成長のための投資期間を確保しやすくなります。

特に、研究開発型の事業や市場拡大を急ぐサービスでは、将来価値への期待を資金に変える手段として重要です。

企業価値と調達額の考え方

エクイティ調達では、企業価値と投資額から投資家の持株比率が決まります。

資金調達前の企業価値をプレマネー評価額、投資後の企業価値をポストマネー評価額と呼びます。

たとえば、資金調達前の企業価値が九千万円で、一千万円の出資を受けるケースを考えます。

投資後の企業価値は一億円です。

新規投資家の持株比率は、一千万円 ÷ 一億円で十パーセントとなります。

評価額を高く設定すれば、同じ金額を調達しても希薄化を抑えられます。

しかし、事業実態に見合わない高い評価額は、次回の調達で条件が悪化する要因になりかねません。

売上、顧客数、継続率、技術力、市場規模、競合との差別化などを根拠として、投資家と納得感のある評価を作ることが重要です。

デットとの組み合わせ

資金調達はエクイティかデットかの二択ではありません。

事業の段階や使途に応じて両者を組み合わせることで、資本効率と資金安定性のバランスを取りやすくなります。

資金使途 検討しやすい方法 考え方
研究開発や新規事業 エクイティ 成果が出るまで時間がかかるため返済負担を抑えやすい
運転資金 デットや短期借入 売上入金の見通しがある場合に検討しやすい
設備投資 デットとリース 資産の利用期間と返済期間を合わせやすい
急拡大のための採用 エクイティ 将来の成長を優先する局面で活用しやすい
事業承継や買収 組み合わせ 自己資金、出資、借入の比率を総合的に検討する

安定した収益がある企業なら、借入を適切に活用して持株比率の低下を抑える選択肢もあります。

反対に、返済余力が乏しい段階で借入を増やしすぎると、事業判断の自由度を失うおそれがあります。

資金調達の正解は、企業の成長段階によって変わります。

返済原資、株式の希薄化、投資家との関係、資金使途を一つの計画として検討しましょう。

エクイティを見る財務指標

続いてはエクイティを見る財務指標を確認していきます。

自己資本比率

自己資本比率は、総資産のうち自己資本がどの程度を占めるかを見る指標です。

借入金などへの依存度を把握し、財務の安定性を考える際に役立ちます。

自己資本比率の計算方法です。

自己資本 ÷ 総資産 × 百

たとえば自己資本が三千万円、総資産が一億円なら、自己資本比率は三十パーセントです。

比率が高いほど一般に財務基盤は安定していると評価されやすいものの、業種によって適正な水準は異なります。

不動産、製造、金融、小売、ITサービスでは必要な設備や運転資金が異なるため、同業他社との比較が有効です。

ROEと資本効率

ROEは自己資本利益率を表す指標で、株主から預かった資本を使ってどれだけ利益を生み出したかを確認します。

英語では Return on Equity と呼ばれます。

ROEが高ければ、少ない自己資本で効率よく利益を出している可能性があります。

ただし、借入を増やして自己資本を小さくするとROEが高く見えることもあります。

そのため、ROEだけで企業の良し悪しを決めないことが重要です。

売上の伸び、営業利益率、借入金の水準、キャッシュフローも合わせて見ることで、実態に近い判断ができます。

時価総額と企業価値

上場企業では、株価に発行済株式数を掛けた時価総額が、エクイティ価値の目安になります。

時価総額は市場参加者が見込む将来性を反映するため、純資産の金額と一致するとは限りません。

また、企業買収や投資判断では、時価総額に有利子負債を加え、現金などを調整した企業価値を使うことがあります。

エクイティ価値は株主に帰属する価値であり、企業価値は事業全体の価値という違いがあります。

この区別を理解すると、決算資料やM&Aのニュースを読み解きやすくなるでしょう。

エクイティの意味と活用のまとめ

最後にエクイティの意味と活用をまとめていきます。

エクイティは、ビジネスでは主に株式、持分、自己資本を指します。

公平性という意味もあるため、金融なのか人事なのかによって文脈を見分けることが必要です。

デットは返済義務のある借入資金であり、エクイティは株主が事業の成長とリスクを共有する資金です。

エクイティ調達は返済負担を抑えられる反面、株式の希薄化や経営権への影響を伴います。

資金調達の目的と会社の成長段階に合った方法を選ぶことが、エクイティを活かすための基本です。

自己資本比率やROEなどの指標も確認しながら、資本を増やすことと、効率よく使うことの両方を意識しましょう。