1/x²の積分は?計算方法や公式も解説!(不定積分:置換積分:計算例など)
1/x²の積分は、微分積分を学び始めたときに基本として押さえたい計算です。
分数の形になっているため難しく見えるかもしれませんが、指数を使って書き換えると、べき乗の積分公式をそのまま使えます。
ただし、1/xの積分と混同すると答えを誤りやすいため、指数と定数項の扱いを丁寧に確認することが大切です。
1/x²の積分の答えと基本公式

それではまず1/x²の積分の答えと基本公式について解説していきます。
1/x²を指数で表す方法
1/x²は、分母にxの2乗がある分数です。
積分を計算しやすくするには、分数の形を負の指数を使ったべき乗の形へ直します。
1/x² = x⁻²
指数がマイナスになると、分母へ移動するという関係を表せます。
x⁻¹は1/x、x⁻²は1/x²、x⁻³は1/x³という対応です。
この変形を先に行うと、積分公式へ自然につなげられます。
不定積分の計算結果
x⁻²を積分すると、指数に1を加えます。
次に、加えた後の指数で係数を割ることが基本ルールです。
∫x⁻²dx = x⁻¹÷(-1)+C
= -x⁻¹+C
= -1/x+C
したがって、1/x²の不定積分は-1/x+Cとなります。
Cは積分定数であり、微分すると消える任意の定数です。
不定積分では、このCを書き忘れないようにしましょう。
微分による答え合わせ
積分の答えに不安があるときは、微分して元の関数へ戻るか確かめる方法が便利です。
-1/xは-x⁻¹と書けるため、微分すると次のようになります。
d/dx(-x⁻¹)= -(-1)x⁻²
= x⁻²
= 1/x²
元の関数である1/x²に戻るため、計算結果が正しいと確認できます。
1/x²の積分では、分数をx⁻²へ直し、べき乗の積分公式を使う流れが最も基本的です。
答えは-1/x+Cとなり、1/xの積分で出てくるlogとは異なります。
べき乗の積分公式と適用条件
続いてはべき乗の積分公式と適用条件を確認していきます。
指数関数ではないべき乗の公式
xのn乗を積分する場合には、次の公式を利用します。
∫xⁿdx = xⁿ⁺¹/(n+1)+C
ただしnは-1以外
この公式は、nが整数である場合だけでなく、分数や小数の場合にも広く使えます。
たとえばx²、x⁵、x⁻²、x^(1/2)などが対象です。
1/x²はx⁻²なので、nへ-2を代入すれば求められます。
指数を1つ増やすという操作だけを見るのではなく、増えた指数で割ることまでを一組として覚えるとよいでしょう。
nが-1の場合だけ異なる理由
べき乗の積分公式には、nが-1ではないという条件があります。
これは、nへ-1を入れると分母のn+1が0となり、計算できなくなるためです。
x⁻¹は1/xなので、積分結果は別の公式で求めます。
∫1/xdx = log|x|+C
一方で、∫1/x²dx = -1/x+Cです。
見た目が似ていても、xの指数が-1か-2かによって積分結果は大きく変わります。
分母のxに2乗が付いているかどうかを、式の最初で必ず確認してください。
公式へ代入する具体的な手順
1/x²の積分へ公式を適用する手順は、次の表に整理できます。
| 手順 | 計算内容 | 確認する点 |
|---|---|---|
| 1 | 1/x²をx⁻²へ変形 | 分母の指数は負になる |
| 2 | n=-2を確認 | nは-1ではない |
| 3 | 指数へ1を加える | -2+1=-1 |
| 4 | -1で割る | 符号がマイナスになる |
| 5 | x⁻¹を1/xへ戻す | 積分定数Cを加える |
途中でx⁻¹のまま答えても数学的には正しい表現です。
ただし、-1/x+Cと書くほうが、分数の問題では見慣れた形となるでしょう。
不定積分における積分定数の扱い
続いては不定積分における積分定数の扱いを確認していきます。
積分定数Cの意味
不定積分では、答えの最後にCを付けます。
これは、微分すると0になる定数をまとめて表す記号です。
たとえば-1/x、-1/x+3、-1/x-8は、いずれも微分すると1/x²になります。
つまり、1/x²の原始関数は1つだけではありません。
定数分だけ上下にずれた関数全体を示すために、+Cが必要になります。
定積分ではCを書かない理由
定積分では、積分区間の上端と下端を代入して値の差を取ります。
このとき、積分定数Cは差を取る過程で相殺されます。
∫₁²1/x²dx = [-1/x]₁²
= -1/2-(-1)
= 1/2
定積分の答えは面積や変化量に関わる具体的な数値です。
そのため、不定積分のように+Cを付ける必要はありません。
xが0ではないという条件
1/x²は、x=0で定義されません。
分母が0になるため、グラフではx=0付近で値が非常に大きくなります。
原始関数である-1/xも、同じくx=0では定義できません。
積分を扱う際は、関数の定義域と積分区間を意識することが重要です。
特に0をまたぐ定積分では、通常の定積分としてそのまま計算できない場合があります。
1/x²はx=0で不連続です。
積分区間に0が含まれるときは、広義積分として収束するかを別途検討する必要があります。
置換積分で現れる1/x²の形
続いては置換積分で現れる1/x²の形を確認していきます。
内側の式をuと置く考え方
単純な1/x²であれば、置換積分を使う必要はありません。
しかし、分母に一次式や複雑な式が入ると、置換積分が有効になります。
たとえば1/(3x+1)²のような式では、分母全体を新しい文字へ置き換えます。
u=3x+1と置くと、du=3dxとなります。
ここでdxをdu/3へ直すことで、xを含む式をuだけの式へ変えられます。
一次式の2乗を含む計算例
次の不定積分を考えてみましょう。
∫1/(3x+1)²dx
u=3x+1、dx=du/3と置く
= 1/3∫u⁻²du
= 1/3(-u⁻¹)+C
= -1{3(3x+1)}+C
置換後のu⁻²の積分は、1/x²の場合と同じルールです。
最後には必ずuを元の3x+1へ戻します。
置換積分ではdxの変換を忘れやすいため、duとの関係を式の近くに書く習慣が役立ちます。
合成関数の微分を見抜く視点
置換積分では、分母の中身を微分したものが分子側にあるか確認します。
たとえば、6x/(x²+4)²のような式なら、分母の中身x²+4の微分は2xです。
分子の6xは2xの3倍なので、定数を外へ出して置換できます。
∫6x/(x²+4)²dx
= 3∫2x/(x²+4)²dx
u=x²+4と置くと、3∫u⁻²du
= -3/u+C
= -3/(x²+4)+C
分母が2乗で、分子にその内側の微分が含まれる形は、置換積分の代表例です。
式を見たら、分母の内側と分子の関係を探してみてください。
1/x²の積分に関する計算例と注意点
続いては1/x²の積分に関する計算例と注意点を確認していきます。
係数が付く場合の計算
分子に定数が付いている場合は、定数をそのまま前へ出して積分できます。
∫5/x²dx = 5∫x⁻²dx
= 5(-x⁻¹)+C
= -5/x+C
定数倍の積分では、係数を先に取り出すと計算が見やすくなります。
マイナスの係数があるときも同様です。
たとえば-4/x²の積分は、4/x+Cとなります。
和と差を含む場合の計算
複数の項が足し引きされている式は、項ごとに分けて積分します。
∫(1/x²+3x²-2)dx
= ∫x⁻²dx+3∫x²dx-2∫dx
= -1/x+x³-2x+C
積分の線形性により、和の積分は各項の積分の和へ分けられます。
このとき、定数項-2の積分は-2xになる点にも注意しましょう。
定数を積分しても同じ定数のままではないため、見落としやすい部分です。
よくある誤答の比較
1/x²の積分で多い誤りは、指数の処理や符号の取り違えです。
| 誤った考え方 | 誤答の例 | 正しい確認方法 |
|---|---|---|
| 1/xと同じと考える | log|x|+C | 1/x²はx⁻²として扱う |
| 指数を1増やすだけ | x⁻¹+C | 新しい指数-1で割る |
| 負の符号を落とす | 1/x+C | -1で割ることを確認する |
| 積分定数を省く | -1/x | 不定積分なら+Cを書く |
| 0を含む区間を無視する | 通常の定積分として計算 | 不連続点の有無を調べる |
答えを出した後に微分すれば、多くの計算ミスを自分で発見できます。
特に、-1/xを微分して本当に1/x²になるかを確認する方法は、短時間で実行できるでしょう。
1/x²の積分で最も注意したい点は、1/xとの区別です。
1/xは対数関数、1/x²はべき乗関数の公式で扱うと覚えると整理しやすくなります。
1/x²の積分のまとめ
1/x²の積分は、まず1/x²をx⁻²へ変形して考えます。
べき乗の積分公式を使うと、答えは-1/x+Cです。
指数を1増やした後、その指数で割るため、-1という符号が生まれます。
1/xの積分はlog|x|+Cであり、1/x²とは計算方法が異なります。
係数や和が含まれる式では、定数倍と項ごとの積分を使うと整理できます。
分母が一次式や二次式になっている場合は、内側の微分に注目すると置換積分へつなげやすくなるでしょう。
また、x=0では関数が定義されないため、定積分の範囲を確認することも欠かせません。
最後に微分で元の1/x²へ戻るか確認すれば、積分計算の正確さを高められます。