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双曲線関数の逆関数とは?定義と微分公式も解説!(arsinh・arcosh・artanh:対数表示:微分の求め方:積分への応用など)

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「双曲線関数の逆関数って、どんな関数なの?」という疑問は、双曲線関数を深く学ぶ中でよく出てくるものです。

逆双曲線関数(arsinh・arcosh・artanh)は対数関数を使って表すことができ、微分公式も比較的シンプルな形になります。

本記事では、双曲線関数の逆関数の定義・対数表示・微分公式と積分への応用について丁寧に解説していきます。

逆双曲線関数はarsinh・arcosh・artanhで定義される(結論)

それではまず、逆双曲線関数の定義と全体像について結論から解説していきます。

主な逆双曲線関数の定義は次のとおりです。

arsinh x=sinh⁻¹x:sinh y=x を満たすy(定義域・値域ともに全実数)

arcosh x=cosh⁻¹x:cosh y=x を満たすy≧0(定義域 x≧1、値域 y≧0)

artanh x=tanh⁻¹x:tanh y=x を満たすy(定義域 |x|<1、値域全実数)

逆双曲線関数は、対数関数を使って陽に(明示的に)表すことができます。

これは逆三角関数と異なる大きな特徴であり、計算を代数的に行える便利さがあります。

arsinhの対数表示の導出

arsinh xを対数関数で表してみましょう。

sinh y=x → (eʸ−e⁻ʸ)/2=x → eʸ−e⁻ʸ=2x

eʸについての二次方程式:(eʸ)²−2x(eʸ)−1=0

eʸ=x+√(x²+1)(eʸ>0なので正の根のみ)

y=arsinh x=log(x+√(x²+1))

このように代数的な変形と自然対数の計算によって、逆双曲線関数を対数関数の形で表すことができます。

arcosh・artanhの対数表示

arcosh x=log(x+√(x²−1))(x≧1)

artanh x=(1/2)log((1+x)/(1−x))(|x|<1)

逆双曲線関数の微分公式

続いては、逆双曲線関数の微分公式と導出方法について確認していきます。

d/dx(arsinh x)の導出

arsinh x=log(x+√(x²+1)) を微分します。

d/dx(arsinh x)=d/dx[log(x+√(x²+1))]

={1+x/√(x²+1)} / (x+√(x²+1))

=√(x²+1) / {√(x²+1)・(x+√(x²+1))}

整理すると:1/√(x²+1)

逆双曲線関数の微分公式一覧

d/dx(arsinh x)=1/√(x²+1)

d/dx(arcosh x)=1/√(x²−1)(x>1)

d/dx(artanh x)=1/(1−x²)(|x|<1)

逆双曲線関数 対数表示 微分
arsinh x log(x+√(x²+1)) 1/√(x²+1)
arcosh x log(x+√(x²−1)) 1/√(x²−1)
artanh x (1/2)log((1+x)/(1−x)) 1/(1−x²)

積分への応用

逆双曲線関数の微分公式は積分公式として逆向きに使うことができます。

∫1/√(x²+1) dx=arsinh x+C=log(x+√(x²+1))+C

∫1/√(x²−1) dx=arcosh x+C=log(x+√(x²−1))+C

∫1/(1−x²) dx=artanh x+C=(1/2)log|(1+x)/(1−x)|+C

これらは根号や有理関数の積分において頻繁に登場する重要な公式です。

逆双曲線関数(arsinh・arcosh・artanh)は対数関数で陽に表すことができ、微分公式は d/dx(arsinh x)=1/√(x²+1) など代数的なシンプルな形になります。これらは根号を含む関数の積分公式としても重要です。

まとめ

本記事では、逆双曲線関数の定義・対数表示・微分公式・積分への応用について解説しました。

逆双曲線関数は対数関数で陽に表せる点が逆三角関数と異なる大きな特徴であり、代数的に扱いやすいという利点があります。

微分公式と積分公式をセットで習得し、根号・有理関数の積分計算に活用していただければ幸いです。