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平均絶対誤差とは?意味や計算方法も解説!(MAE:求め方:公式:誤差の平均値など)

平均絶対誤差の意味と基本的な考え方
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平均絶対誤差は、予測値と実際の値がどの程度ずれているかを、分かりやすい数値で把握するための指標です。

機械学習の精度評価だけでなく、売上予測、需要予測、品質管理、統計分析など、さまざまな場面で活用されています。

本記事ではMAEの意味、計算式、具体例、他の誤差指標との違い、利用時の注意点までを順に解説します。

平均絶対誤差の意味と基本的な考え方

平均絶対誤差の意味と基本的な考え方

それではまず平均絶対誤差について解説していきます。

MAEが表す予測値と実測値のずれ

平均絶対誤差は、実測値と予測値の差を絶対値に変換し、その平均を求めたものです。

英語ではMean Absolute Errorと呼ばれ、頭文字を取ってMAEと表記されます。

絶対値を使うため、予測が実際より大きかった場合も小さかった場合も、ずれの大きさとして同じように扱えます。

たとえば実際の売上が100万円で予測が90万円なら誤差は10万円です。

実際の売上が100万円で予測が110万円の場合も、絶対誤差は同じく10万円となります。

過大予測と過小予測の符号を打ち消さず、純粋にずれの大きさを確認できる点が特徴です。

MAEが小さいほど、予測値は実測値に近いと判断できます。

ただし、MAEだけでは過大予測が多いのか、過小予測が多いのかまでは分かりません。

誤差の平均値としての分かりやすさ

MAEは、元データと同じ単位で結果を確認できるため、現場で説明しやすい指標です。

気温を予測するモデルなら結果は摂氏の単位になり、売上を予測するモデルなら円や万円の単位になります。

MAEが5万円であれば、平均すると予測と実績のずれは5万円程度と読み取れます。

数値の意味を直感的に理解しやすいことは、MAEを使う大きなメリットでしょう。

専門的な分析結果を経営者、営業担当者、製造現場の担当者へ共有する場合にも、伝達の負担を抑えられます。

平均絶対誤差が活用される場面

MAEは予測モデルの評価で広く利用されます。

代表例は、商品の需要予測、電力使用量の予測、不動産価格の推定、配送時間の予測、株価分析などです。

製造業では、目標寸法と測定寸法のずれを確認する用途にも応用できます。

また、複数の予測モデルを比べ、どのモデルが実務上もっとも扱いやすい精度なのかを判断する材料にもなります。

分析の目的に対して許容できるずれの大きさをあらかじめ決めておくと、MAEの評価がより実践的になります。

平均絶対誤差の計算式と求め方

続いては平均絶対誤差の求め方を確認していきます。

MAEの基本公式

MAEは、各データの実測値と予測値の差の絶対値を合計し、データ件数で割って求めます。

MAE = 絶対誤差の合計 ÷ データ件数

絶対誤差 = 実測値と予測値の差の絶対値

数式としては、実測値をy、予測値をŷ、データ件数をnとした場合、各データのyとŷの差の絶対値を合計し、nで割る考え方です。

マイナスの値をそのまま加算しない点が重要です。

予測の方向ではなく、ずれの距離だけを平均する計算と理解すると分かりやすいでしょう。

数値例による計算の流れ

4日間の売上予測を例に、計算の流れを確認します。

実績が100、120、110、130であり、予測が95、125、115、120だったとします。

実測値 予測値 絶対誤差
1日目 100 95 -5 5
2日目 120 125 5 5
3日目 110 115 5 5
4日目 130 120 -10 10
合計 25

絶対誤差の合計は25であり、データ件数は4件です。

したがってMAEは25を4で割った6.25となります。

この場合、予測は実績から平均で6.25程度ずれていたと評価できます。

単位が万円なら平均6.25万円、個数なら平均6.25個のずれという意味になります。

Excelやスプレッドシートでの算出

ExcelやGoogleスプレッドシートを使えば、MAEは比較的簡単に計算できます。

実測値と予測値の列を用意し、別の列で差の絶対値を計算してから、その列の平均値を求めます。

たとえば実測値がB列、予測値がC列にある場合、D列ではABS関数で差の絶対値を出します。

その後、AVERAGE関数でD列の平均を求めればMAEの算出が可能です。

差の絶対値を求める式の例はABS(B2-C2)です。

絶対誤差の列を作った後に平均関数を使うと、計算過程も確認しやすくなります。

データに空白や文字列が混ざっていると結果が意図と異なることがあります。

計算前には、対象範囲とデータ件数を確認することが大切です。

平均絶対誤差を読むための評価基準

続いてはMAEの数値をどのように評価するかを確認していきます。

小さい値が良いとは限らない理由

一般的にはMAEが小さいほど予測精度は高いと考えられます。

しかし、数値だけを見て良し悪しを決めることはできません。

売上が平均100万円の商品でMAEが10万円なら、実務に影響する可能性があります。

一方、売上が平均1億円の商品でMAEが10万円なら、相対的な影響は小さいかもしれません。

そのため、対象データの規模と許容誤差を合わせて判断することが重要です。

比較対象となる基準値、過去モデル、業界の目標値なども評価に役立ちます。

業務目的に合わせた許容範囲

MAEの目標値は、業務でどの程度のずれまで受け入れられるかによって変わります。

在庫管理では、予測誤差が欠品や過剰在庫につながる水準かどうかを考える必要があります。

配送時間の予測では、数分のずれが顧客満足度へ影響する場合もあるでしょう。

広告費の予算配分では、一定の誤差があっても、全体の傾向を正しく捉えられていれば十分な場合があります。

MAEに絶対的な合格ラインはありません。

利用目的、損失の大きさ、意思決定の頻度を踏まえて、自社に合う基準を設定することが必要です。

複数モデルを比較する際の見方

同じ検証データを使うなら、MAEはモデル同士の比較に向いています。

モデルAのMAEが8で、モデルBのMAEが6なら、平均的なずれはモデルBのほうが小さいと判断できます。

ただし、MAEがわずかに低いだけで導入先を決めるのは早計です。

計算コスト、更新のしやすさ、説明のしやすさ、異常値への強さも確認しましょう。

精度と運用負担の両方を比較すると、長期的に使いやすいモデルを選びやすくなります。

特定の期間だけ精度が悪化していないかを確認するため、月別や商品別にMAEを分けて見る方法も有効です。

MAEと他の誤差指標の違い

続いては平均絶対誤差と代表的な誤差指標の違いを確認していきます。

平均二乗誤差との比較

平均二乗誤差は、誤差を二乗して平均する指標です。

大きな誤差ほど二乗によって強く評価されるため、極端な予測外れを重く扱いたい場合に役立ちます。

一方で、MAEはすべての誤差を同じ重みで扱います。

大きな外れ値に過度に影響されにくいことが、MAEの扱いやすさにつながります。

大きな失敗を特に避けたいなら平均二乗誤差、日常的なずれを把握したいならMAEが候補になります。

RMSEとの比較

RMSEは、平均二乗誤差の平方根を取った指標です。

MAEと同じく元データと同じ単位で結果を見られますが、大きな誤差への反応はより強くなります。

たとえば高額商品の価格予測や、安全性に関わる予測では、大きな外れを見逃さないためにRMSEが重視されることがあります。

ただし、たった一部の極端なデータで数値が大きく変動することもあります。

通常時の予測精度を確認する場合は、MAEとRMSEを併用すると全体像をつかみやすいでしょう。

指標 計算の特徴 大きな誤差への影響 向いている用途
MAE 絶対値の平均 一定 平均的なずれの把握
平均二乗誤差 二乗誤差の平均 非常に大きい 大きな外れを重視する評価
RMSE 二乗誤差の平均の平方根 大きい 単位を保ちながら外れ値を重視する評価
MAPE 誤差率の平均 割合で変動 異なる規模の比較

MAPEとの比較

MAPEは、実測値に対する誤差の割合を平均した指標です。

売上規模が異なる店舗や商品を比較したい場合、金額ではなく割合で評価できる点が便利です。

ただし、実測値が0に近い場合は計算が不安定になりやすいという弱点があります。

MAEは0を含むデータでも計算しやすく、絶対的なずれを素直に示せます。

金額や個数のずれを知りたい場合はMAE、規模をそろえて比較したい場合はMAPEという使い分けが考えられます。

平均絶対誤差を使う際の注意点

続いてはMAEを実務で使う際の注意点を確認していきます。

過大予測と過小予測を区別できない点

MAEは絶対値を使うため、予測が高すぎるのか低すぎるのかを判別できません。

需要予測では、過大予測による在庫余りと、過小予測による欠品では損失の性質が異なります。

MAEだけを見ていると、どちらの問題が起きているのかを見落とす可能性があります。

この課題を補うには、実測値から予測値を引いた誤差の平均も同時に確認するとよいでしょう。

誤差の平均が大きくプラスまたはマイナスに偏る場合、予測に系統的な偏りがあると考えられます。

MAEは誤差の大きさを示す指標です。

予測の偏りを知るには、符号を残した平均誤差も併せて確認します。

外れ値を完全には無視できない点

MAEは二乗誤差系の指標より外れ値に強いものの、極端な値の影響がなくなるわけではありません。

異常な販売実績、入力ミス、システム障害による欠損補完などが含まれると、評価結果がゆがむことがあります。

データを集計する前に、外れ値の理由を確認することが重要です。

正当な特別要因であれば残すべき場合もあります。

一方で明らかな誤入力なら、分析ルールに従って修正または除外を検討する必要があります。

数値の計算前にデータ品質を確認する姿勢が、精度評価の信頼性を左右します。

データ範囲をそろえる重要性

複数のモデルを比較する場合、学習用ではなく同じ検証用データでMAEを計算する必要があります。

対象期間、対象商品、集計単位が異なると、MAEの大小だけで優劣を比べられません。

日次予測と月次予測では、誤差が示す意味も異なります。

また、季節変動が大きいデータでは、繁忙期と通常期を分けて評価することも有効です。

比較条件をそろえることが、公平なモデル評価の基本となります。

平均絶対誤差のまとめ

平均絶対誤差は、実測値と予測値のずれの大きさを平均で示す、実務で使いやすい評価指標です。

MAEが小さいほど予測精度は高い傾向にありますが、数値は対象データの規模や許容範囲と合わせて判断しましょう。

絶対誤差の合計をデータ件数で割るだけで求められ、Excelやスプレッドシートでも扱いやすい点が魅力です。

一方で、過大予測と過小予測の偏りは把握できないため、平均誤差やRMSE、MAPEなどと組み合わせると分析の質が高まります。

MAEは予測の平均的なずれを知るための基本指標として、まず押さえておきたい考え方です。

予測精度を正しく改善するには、MAEを計算するだけでなく、誤差が生じた原因と業務への影響を確認することが大切です。