化学・生化学・薬学の文脈で使われる「MW」は電力単位とは異なり、分子量(Molecular Weight)を意味します。
本記事では、分子量の定義・計算方法・モル質量との関係・生化学での使い方を解説していきます。
化学における「MW」は「分子量(Molecular Weight)」を意味し原子量の総和で求める
それではまず、化学におけるMW(分子量)の定義を解説していきます。
分子量(MW:Molecular Weight)とは、分子を構成するすべての原子の原子量の総和であり、単位は「無名数(単位なし)」または「g/mol(モル質量)」で表されます。
分子量と原子量の関係:分子量 = 各原子の原子量 × 原子数の総和。厳密には分子量は無次元数・モル質量(単位 g/mol)は数値が同じで単位を持つ別の量だが、実務では同義として扱われることが多い。例:水(H₂O)の分子量 = 1.008×2 + 16.00 = 18.016 g/mol。
主要元素の原子量
よく使う元素の原子量(近似値):
H(水素):1.008・C(炭素):12.011・N(窒素):14.007
O(酸素):15.999・Na(ナトリウム):22.990・Cl(塩素):35.45
例:NaCl(食塩)の分子量 = 22.990 + 35.45 = 58.44 g/mol
例:Al₂O₃(アルミナ)の分子量 = 26.98×2 + 16.00×3 = 101.96 g/mol
生化学でのMW(タンパク質・高分子)
生化学では巨大分子(タンパク質・核酸・多糖類)の分子量を扱います。
タンパク質の分子量は数千から数百万 g/molに達し、ダルトン(Da)またはkDa(キロダルトン)という単位で表現されます。
1 Da = 1 g/mol であり、ヘモグロビン(64 kDa)・IgG抗体(約150 kDa)・リボソーム(約2700 kDa)などの例があります。
SDS-PAGE(ゲル電気泳動)でのMW確認
タンパク質のMWを実験的に確認する手法としてSDS-PAGEが広く使われます。
既知MWのマーカータンパク質と比較してバンド位置から目的タンパク質のMWを推定します。
まとめ
本記事では、化学における分子量(MW)の定義・計算方法・原子量との関係・生化学でのkDa表現・SDS-PAGEでの応用を解説してきました。
分子量の計算は化学・薬学・生化学の基礎であり、化学式と原子量表から正確に求められるようになることが重要です。