三角関数の符号を学ぶうえで、各象限での符号の違いを正確に把握することは非常に重要です。
第三象限はx座標・y座標がともに負の領域であり、三角関数の符号がやや複雑になります。
この記事では、第三象限の意味・sin・cos・tanの符号・ASTCの覚え方をわかりやすく解説します。
他の象限との比較も交えて説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
第三象限とは何か?意味と定義をわかりやすく解説
それではまず、第三象限の意味と定義について解説していきます。
第三象限とは、座標平面においてx座標・y座標がともに負(マイナス)の領域のことです。
座標平面の左下の領域が第三象限にあたり、角度でいうと180°より大きく270°未満(π<θ<3π/2)の範囲に対応します。
第三象限では単位円上の点P(cosθ, sinθ)のx座標もy座標もともにマイナスになります。
第三象限の位置と特徴
第三象限は座標平面の「左下」の象限であり、第一象限(右上)と原点を挟んで対称な位置にあります。
第三象限内の任意の点(x, y)について、xもyも必ず負の値をとります。
たとえば点(−2, −3)や点(−5, −1)などは第三象限に位置する点です。
第三象限での三角関数の値の範囲
第三象限(180°<θ<270°)では、sinθとcosθがともに負の値をとります。
tanθ=sinθ/cosθ=負/負=正となるため、第三象限ではtanθだけがプラスになります。
第三象限はASTCの「T」に対応しており、tanθだけが正になる象限です。
第三象限でのsin・cos・tanの符号を解説
続いては、第三象限でのsin・cos・tanの符号を確認していきます。
第三象限(180°<θ<270°)での三角関数の符号
sin θ < 0(負)
cos θ < 0(負)
tan θ > 0(正)← 負÷負=正
符号の理由を単位円で確認
単位円上の点P(cosθ, sinθ)が第三象限にある場合を考えます。
第三象限ではx座標(cosθ)もy座標(sinθ)もともに負であるため、sinθ<0・cosθ<0となります。
tanθ=sinθ/cosθ=(負)/(負)=正となり、tanθだけが正になる理由が導けます。
代表的な角度での値
| 角度 | sinθ | cosθ | tanθ |
|---|---|---|---|
| 210°(7π/6) | −1/2 | −√3/2 | 1/√3 |
| 225°(5π/4) | −√2/2 | −√2/2 | 1 |
| 240°(4π/3) | −√3/2 | −1/2 | √3 |
第三象限の角度は「180°+鋭角」という形で表せるため、対応する鋭角の値にマイナスを付けることでsin・cosの値を求めることができます。
ASTCの覚え方と第三象限の位置づけ
続いては、ASTCの覚え方と第三象限の位置づけを確認していきます。
ASTCにおける第三象限の役割
ASTCの「T」は第三象限を表し、「tanのみ正」であることを意味します。
第一象限(A:全部正)→第二象限(S:sinのみ正)→第三象限(T:tanのみ正)→第四象限(C:cosのみ正)という順番で覚えることが基本です。
第三象限での三角関数の計算への応用
第三象限にある角θの三角関数の値を求めるには、参照角(reference angle)を利用します。
第三象限の角θの参照角 α = θ − 180°
例:θ=210°のとき α=210°−180°=30°
sin210° = −sin30° = −1/2
cos210° = −cos30° = −√3/2
tan210° = tan30° = 1/√3(tanは正)
参照角を使えば、第三象限のどんな角度でも基本の30°・45°・60°の値から求めることができます。
まとめ
この記事では、第三象限の意味・sin・cos・tanの符号・ASTCの覚え方について解説しました。
第三象限(180°〜270°)ではsinθとcosθがともに負であり、tanθだけが正になります。
ASTCの「T」が第三象限(tanのみ正)に対応しており、参照角を使えば各三角関数の値を求めることができます。
象限ごとの三角関数の符号をしっかりマスターして、三角関数の計算問題に自信を持って取り組みましょう。