1/(x+2)の微分は、分数関数の微分の中でも基礎的なテーマのひとつです。
1/(x+1)の微分と形が似ていますが、定数部分が2に変わっても解き方のパターンは同じであることを確認しておくことが大切です。
この記事では、1/(x+2)の微分の公式からやり方、合成関数の微分との関係、商の微分を使った解法まで丁寧に解説していきます。
微分が苦手な方でもわかりやすいようステップごとに説明していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
1/(x+2)の微分の公式と結論
それではまず、1/(x+2)の微分の公式と結論を確認していきます。
1/(x+2)をxで微分した結果は次のとおりです。
d/dx
= -1/(x+2)²
これは1/(x+a)の微分の一般公式d/dx
= -1/(x+a)² にa = 2を代入したものです。
1/(x+1)の微分が-1/(x+1)²であるのと同じ構造で、定数部分が2に変わっただけです。
1/(x+2)の微分は-1/(x+2)²。合成関数の微分・商の微分・冪乗の微分の3通りで求められますが、いずれも同じ答えになります。
冪乗の微分を使った解法
1/(x+2) = (x+2)⁻¹ と変形すると、冪乗の微分公式が直接使えます。
d/dx[(x+2)⁻¹] = -1・(x+2)⁻²・1
= -(x+2)⁻²
= -1/(x+2)²
冪乗の微分公式d/dx[uⁿ] = nuⁿ⁻¹・u’においてn = -1、u = x+2、u’ = 1を代入した結果です。
内側の微分u’ = 1を掛ける部分が合成関数の微分の要素になっています。
1/(x+1)との違いの整理
1/(x+1)と1/(x+2)の微分を並べて比較しておきましょう。
| 関数 | 微分結果 |
|---|---|
| 1/x | -1/x² |
| 1/(x+1) | -1/(x+1)² |
| 1/(x+2) | -1/(x+2)² |
| 1/(x+a) | -1/(x+a)² |
定数部分aが変わっても、分母が(x+a)²になるというパターンは共通です。
このシンプルな構造を押さえておくと、類似問題でもスムーズに対応できるでしょう。
1/xの微分との関係
1/xの微分がd/dx[x⁻¹] = -x⁻² = -1/x²であるのに対し、1/(x+2)の微分は-1/(x+2)²となります。
xがx+2に置き換わっただけで、微分結果の構造はまったく同じです。
この対応関係を意識しておくと、1/(x+a)の形の微分も瞬時に答えが出せるようになるでしょう。
基本パターンをひとつ覚えておけば、定数部分が変わっても迷わず対応できます。
合成関数の微分を使った解き方
続いては、合成関数の微分を使った1/(x+2)の解き方を確認していきます。
合成関数の微分(チェーンルール)は、1/(x+2)のような合成された関数を微分する際に有効なテクニックです。
合成関数の微分の基本公式
合成関数の微分公式は次のとおりです。
d/dx[f(g(x))] = f'(g(x))・g'(x)
外側の関数をf、内側の関数をgとして、外側を微分してから内側の微分を掛けるという手順を踏みます。
1/(x+2)に対してこの公式を適用してみましょう。
合成関数の微分による計算手順
1/(x+2) = (x+2)⁻¹ と捉えると、f(u) = u⁻¹、g(x) = x+2 という合成関数として見られます。
f(u) = u⁻¹ → f'(u) = -u⁻²
g(x) = x+2 → g'(x) = 1
d/dx[(x+2)⁻¹] = f'(g(x))・g'(x)
= -(x+2)⁻²・1
= -1/(x+2)²
このように合成関数の微分を使っても-1/(x+2)²という同じ答えが得られます。
内側の微分g'(x) = 1を掛けても値は変わらないため、結果がシンプルになります。
合成関数の微分でよくあるミスと注意点
合成関数の微分で最も多いミスは、内側の関数g(x)の微分を掛け忘れることです。
今回はg'(x) = 1であるためミスの影響が出にくいですが、g'(x) ≠ 1の場合は忘れると答えが変わってしまいます。
内側の微分を常に意識する習慣をつけておくことが、より複雑な問題でのミスを防ぐ鍵です。
慣れないうちはfとgを明示してから計算を進める手順を徹底しましょう。
1/(x+2)の微分の応用と例題
続いては、1/(x+2)の微分の応用と具体的な例題を確認していきます。
商の微分を使った解法や高階微分への応用も合わせて押さえておきましょう。
商の微分を使った解法
1/(x+2)は商の微分公式を使って解くこともできます。
f(x) = 1、g(x) = x+2 として、
d/dx
= {0・(x+2) – 1・1} / (x+2)²
= -1/(x+2)²
どの方法を使っても答えは-1/(x+2)²で一致します。
問題の形に応じて最もシンプルな方法を選ぶのが効率的でしょう。
高階微分への応用
2階微分以上を求める場合は、1階微分の結果をさらに微分します。
d/dx[-1/(x+2)²] = d/dx[-(x+2)⁻²]
= -(-2)(x+2)⁻³・1
= 2/(x+2)³
冪乗の形に変えておくと高階微分もスムーズに計算できます。
n階微分の一般項はd^n/dx^n
= (-1)ⁿ・n!/(x+2)ⁿ⁺¹ となります。
微分結果の検算方法
微分の結果が正しいかどうかは、積分して元の式に戻るかで確認できます。
【検算】∫-1/(x+2)² dx = ∫-(x+2)⁻² dx
= (x+2)⁻¹ + C
= 1/(x+2) + C ✓
このように積分して元に戻ることを確認するのが微分の検算の基本です。
計算ミスが不安なときはこの方法で必ず確かめる習慣をつけておくと安心でしょう。
まとめ
1/(x+2)の微分は-1/(x+2)²であり、合成関数の微分・商の微分・冪乗の微分の3通りで求められます。
合成関数の微分では(x+2)⁻¹と捉えてチェーンルールを適用し、内側の微分g'(x) = 1を掛ける手順で導けます。
1/(x+a)の形の微分は一般的に-1/(x+a)²となるパターンを覚えておくと、類似問題にも素早く対応できます。
どの解法を使っても同じ答えになることを確認しながら、自分にとって最もシンプルな方法を身につけておきましょう。